失恋ショコラティエ
(2014年1月期・フジ・月曜21時枠)

原作 - 水城せとな『失恋ショコラティエ』
脚本 - 安達奈緒子
プロデュース - 若松央樹、小原一隆
演出 - 松山博昭
音楽 - Ken Arai
主題歌 - 嵐「Bittersweet」(ジェイ・ストーム)





第10話 最終回目前!未来に何も思い描けない
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爽太は紗絵子が自分のことをどう思っているのか気になる。
何でこの女は俺のベッドで寝ているのか・・・俺のことを
好きでもないくせに。そんな思いとは逆にそんな事はないと
として俺のことを好きでその先のことも悩んでいるハズだと
する期待・希望も爽太の中では同居していた。信じないと
行けない・・・

薫子は関谷に対して2ヶ月前に爽太と紗絵子は別れてえれな
との関係を選ぶだろうことを語っていたが、その後紗絵子と
爽太が別れていないことをメールすると、関谷からは「くわ
しく」との4文字の返信がくる。一体そんな短いメールにどん
な返信をすれば良いのか・・。まつりは紗絵子からのアドバイス
を受けて恋多き先輩のアドバイスが的確であることを喜んで
いたが、薫子も相談すべきなのか。

薫子は店にいくと紗絵子が店を手伝っている事を知る。
そんな紗絵子に思わず薫子は、メールの件で相談する。
2ヶ月放置した挙げ句、返信してきたメールが4文字だったこと。
この状況をどう捉えれば良いのか。
メールの相手は2月から3月にかけて忙しい職種の人で元々おじゃ
べりな男性ではないのではないか?という紗絵子は的確に相手
のことを見抜いていく。仕事が落ち着いた時に、ふとメール
のことを思い出してメールしてきたのではないかと告げる。
紗絵子ならばどう返信するのかと問うと、女はメールの
返信を遅らせた方がモテテクとしても有効なのではないかと
するが、紗絵子は意外にも返信したいときに返信すると告げ、
メールが遅れて喜ぶ人などいないと語る。私ならば
「くわしく話すね、ご飯でも食べに行こう、いつ空いている?」
と返信するだろうと語る。逢いたくない人にも優しくする
意味はあるのかという問いかけに、今は逢いたくなくても
逢いたい人に変わるかも知れないと語る。薫子はそもそも
その相手から好きになってもらいたいのかと問われる。
何もしないで好きになってくれれば一番楽だけど、そんなこと
は稀であり、お菓子だって本来そのものが美味しいものなのに
色々と人の目につける為にも装飾しなければならないとして
愛される為の努力をしているのだと言われる。人の気を惹く
努力をしている事が好かれるのだとする主張は至極全うだと
感じる薫子は、自分が上から目線で勝手に恋愛相手が出来る
ものだと思い込んでいたことに気が付いていく。
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爽太は紗絵子との関係に未来があるのか模索する中で、少し
ずつこれまで描いてきた妄想が崩れ落ちている瞬間を目に
していく。本当にこの道を貫くことが幸せなのかどうか。
折角の機会に恵まれるも、今の爽太にはビジョンがないと
指摘され、初めてその事実に気が付き、思いと向き合っていく。

色んな意味でグダグダになってしまった感じのエピソード。

爽太の中では紗絵子との関係に未来がないと分かりつつも
捨てきれない自分がいるという感じなのかな。

今回はドラマの視点に薫子の視線を多く取り入れた格好であり、
爽太の恋愛に於けるのびしろを感じさせない現状に有るので
代替的役割りとして、薫子の成長物語を描いたような感じにも
受ける。

紗絵子の言っている言葉にいちいち感化されつつも自分の
奢りや誤りだとする気が付いていく薫子の中で、自分自身の
感覚の多くが俗社会が生み出した安っぽい一般論によってのみ
構成されているというところがなんとも言えない。
もっともしっかりしているキャラクターだった薫子だけど
蓋を開けてみれば実際には、相手に行動を示唆するだけで
自分のことなるとまるで中身の中ところに気が付く。

興味深いのは、誰もが相手に対して過剰な幻想を抱いている点
だ。相手の気持ちなど正直分からないけど、薫子が思っている
爽太が思っている以上に心を充実させている訳ではないし、
爽太が思う紗絵子もまた幸せとは言えないところで立ち振る舞って
いる。

薫子と紗絵子が一晩の停電でのやりとりを通して共通する敵から
身を守る様を見ると、自分のこと以外のところでは薫子の
本領が発揮されてしまうというところがなんとも皮肉だった。

薫子の恨み節に近い紗絵子に対する視線というのは本当に興味深い
けど、大抵その視線は薫子ばかりが気を張っているだけで、
独りよがりの部分があるというのがなんも切ない。

紗絵子が誰にでも気分良く好かれようとしていることへの背景には
やはり親からの愛情に渇望して育った経緯が有りそうだね。



小動爽太 …… 松本潤 (チョコレート専門店「ショコラ・ヴィ」)
高橋紗絵子 …… 石原さとみ (爽太の高校時代の1つ先輩)
井上薫子 …… 水川あさみ (「ショコラ・ヴィ」のベテランスタッフ)
オリヴィエ・トレルイエ …… 溝端淳平 (「ショコラ・ヴィ」のパティシエ)
加藤えれな …… 水原希子 (ファッションモデル)
小動まつり …… 有村架純 (爽太の妹で大学生)
六道誠之助 …… 佐藤隆太 (チョコレート専門店「RICDOR」)
小動誠 …… 竹中直人 (父、パティスリー「TOKIO」のオーナー)
関谷宏彰 …… 加藤シゲアキ (「RICDOR」の従業員)
吉岡幸彦 …… 眞島秀和 (紗絵子の婚約者、「グルメシーカ」副編集長)

西山繭子、福田ゆみ、Patrick Claude、横田恵美


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