素敵な選TAXI
(2014年10月期・フジTV・火曜22時枠)

脚本 - バカリズム
音楽 - 本間勇輔
演出 - 筧昌也、星野和成
主題歌 - aiko「あたしの向こう」
プロデュース - 豊福陽子、遠田孝一、八巻薫





第8話 夫と妻の選択肢
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カフェで雑談する中、カンナは標が砂糖を何にでも入れすぎる
事を指摘。ウチの店の砂糖の消費の殆どは標だと店長。
枝分は店長達にトイレットペーパーが無くなることを指摘し
替えの分を用意した方が良いとアドバイスかる。
夏希は補充するためにコンビニで買い物をしてくるというと
店長はペーパー以外に砂糖を買ってきて欲しいと頼む。
夏希は枝分に対して今週号の週刊ストロングを詠んだかと
問うとコンビニに行くので序でに買ってくると語る。

枝分はある老人をタクシーに乗せていた。
30分前に戻りたいがその前に少しドライブをさせて欲しいと
いうもの。枝分たちは富士山のよく見える場所に出張すると
枝分はいただいたおいなりさんがあるとして一緒に食べる。
老人は一度だけ富士山の山頂に登ったことがあるとして思い出
話を語る。妻と結婚したての頃で、8合目辺りでケンカになり
そこから山頂までずっと口を利かなかったこと。しかし頂上に
着いたらどうでもよくなったという。大自然を見ると人の悩み
は小さいものだと気がつくという。今となっては良い思い出
だと語る。文句を言われることなく50年間付いてきてくれた
妻。相思相愛ですねという枝分に対して、自分たちの世代は
なかなか好きだ・愛しているという言葉をかけれないもので
妻に対して一度も言ったことがないという。一回くらいは
言えば良かったという。女性は口に出して言って欲しいもの
だとすると、言われないと分からないものなんですかねと
語る。太陽の光は随分と下がる中、枝分の影は長く伸びて
いるのに対してそんな老人の影がなかった。

夏希は買い物にいくが女性・佐山佑香が立ち読みしている為
に雑誌を買うことは出来なかった。別のコンビニにいくが
雑誌は売り切れ。店の外に止まる自転車にセーターを
引っかけた夏希の服は毛糸がほつれてしまう。

一方佑香は自分が表紙として掲載されたモデル雑誌を
購入後服を買い、そして祖父・泰三が入院している明稜大学
病院へと足を運ぶ。病室には祖母の六実がいるが、たった
今、泰三が眠るようにして息を引き取ったと語る。自分も
洗濯物を取りに行って戻って来た時には寝ているものと
ばかり思っていたが無くなっていたこと。佑香はもう少し
早く来れば良かったとして後悔する。今月号には私が表紙
として掲載された事を語る。そんな中、佑香は枝分のタクシー
の事を思い出すと彼に電話する。
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モデルをしている佐山佑香は肺の病気を患い入院している祖父
泰三の見舞いをする前にコンビニに立ち寄り、自分が掲載され
ている雑誌を購入。少し服を買い物した後に病院にいくと、
死に際に間に合わなかったことを知る。あと少し早くに来てい
れば自分が掲載されている雑誌をお爺ちゃんに見せることが
出来たと考えて、佑香は枝分に電話してタクシーで迎えに
来てもらう。30分前にタイムスリップして病院に駆けつける
ことにするが・・・

お爺ちゃんの為に奔走する孫の姿。
微笑ましいというか理想的な孫と祖父母との関係の構図が有る。

冒頭からそんな祖父が枝分に連絡して30分前に戻ろうとすると
いう光景の中に、富士山、稲荷寿司、祖母への感謝の言葉という
ワードが盛り込まれており、ベンチに座る祖父の影の無さから
してどんな事情が含まれるのかということをドラマの中で精査
していくことになる。

今回のドラマを見ると意外と面倒で複雑なことをしていることに
気が付く。
興味深いものの一つとして、死んだものは生き返るのかということ
が詳細な説明として描かれたことかも。

しかし今回のドラマは時間的概念が滅茶苦茶で、突っ込み処の
多い流れが有った。

30分戻るとしている中、その前に"ちょっとドライブだ"と語るも、
そのドライブしている間に一体何時間経過しているんだ?って感じだ
し、いなり寿司が30分で出来る訳もないし(圧力釜でも使わない限り
ご飯を炊くだけで30分以上かかるのに)、砂糖が切れたとはいえ、
普通グラニュー糖を料理に使うのか・・etc。
手作りを食べさせたい気持ちも分かるけど、買ってくれば良いのに
と小一時間な流れが有ったな。

そしてなんと言っても今回のエピソード、2人が過去に戻るという
リレー形式の複合型の流れが有るけど、佑香が無駄な時間の圧縮を
してまでやってきた病院の流れが有るのに対して、その続きから
またドラマが発生してしまうので、時間的な概念が分かりずらく、
物理的に難しいと思わせるものが存在すること。

雑誌が買えない流れで夏希が別のコンビニに行きセーターに
穴を開けてしまうという下りの流れは面白く時間軸を切り貼りして
結局その運命が変えられなかったという辺りは面白いのだけどね。

そして過去に使った人物の使い方とか、メインキャストたちを
面白く活躍していく流れなどは、最早言う事もないくらいに
上手く利用している。


枝分 …… 竹野内豊 (運転手)

迫田 宏 …… バカリズム (cafe choice、店長)
宇佐見 夏希 …… 南沢奈央 (cafe choice)
関 カンナ …… 清野菜名 (cafe choice)
標 道雄 …… 升毅 (cafe choice)

篠崎美佐子 …… 吉田羊 (医者)
犯罪刑事 …… デビット伊東
共犯刑事 …… 日村勇紀
被害者刑事 ……

佐山佑香 …… 臼田あさ美 (モデル)
佐山泰三 …… 津嘉山正種 (祖父)
佐山六実 …… 左時枝 (祖母)

藤尾勘太郎、安村典久、ホリユウキ、仲井真徹、実川麻那美



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