チーム・バチスタ4 螺鈿迷宮 (2014年1月期・フジ・火曜22時枠) 脚本 - 後藤法子 演出 - 今井和久 プロデュース - 豊福陽子、遠田孝一、八巻薫 主題歌 - 東方神起「Hide & Seek」 第4話 狙われた厚労省 -------------------------------------------------------- 碧翠院の調査をしていた白鳥の元には繰り返しCT(Ai)画像が メールで送付され、失踪した立花医師との関連性を探る。 画像は側頭部を殴られた形跡が見られ、殺害後に撮影された ことを知る。白鳥はその事実を病院長である巌雄に話すと、 彼は白鳥は一面性をもってしか物事を見ていないとする意味深 なことを言われる。そんなに気になるのであれば警察の捜査を 要求すれば良いと言われるが、巌雄が監察医をしている関係で 警察とのパイプも太いことは想像に難くなかった。 立花は本当に殺されたものなのか。立花は病院に証拠を突きつ けると言っていた事を告げ、失踪した直後に死んだ人の画像が 送られて来ていることに無関係とは言えないのではないかと することを感じる。 一方病院では公平の元に美智から電話が鳴る。 彼女から内緒で相談したいことがあると言われ作業場に呼び出 される。一緒に食事をしていた白鳥はこんな時間に呼び出す事 には何か病院の問題が聞けるのではないかとして一緒について いくが、彼女は今度の週末はうめの誕生日であり、美智は何か 誕生日に彼女が喜ぶものを贈りたいと語る。 -------------------------------------------------------- これまで公平たちが触れてきた外科的・内科的治療とは別に 終末期医療、緩和的ホスピス治療に関するその違いが説いていく もの。 公平がドラマの中で語っているように、これまで接して来た医師 たちは少なからず命が有る限りは生きる為の努力をして延命措置 を行うのに対して、この病院では静かに死ぬのを待つだけだと して異議を唱えていくというもの。 神経内科医として心理カウンセラー的役割を果たしている公平な らば、ある程度緩和的治療に関して理解出来る部分が有るのでは ないかと思うところも有るのだけど、今更疑問を持ち出すという のも違和感は有った。 死に行くものたちをただ静かに見守ることの是非はともかくとして、 生きているものたちが病床に伏せる患者に一日でも長く生きて 欲しいと願うことと、患者本人の気持ちというのは必ずしも 一致しないケースというのが存在するということ。 死に行く者たちが生きているものに迷惑をかけたくないとする 価値感は日本人の中には根付いている部分が有るので、今回のケー スのように、いつの間にか居なくなってしまうという人物が居ても おかしくはないのだろう。 延命措置によって、患者本人の負担だけでなく、その家族にのしか かる医療費の問題は医療ドラマならば少なからず触れられる事は 多いので、巌雄の父親がそのケースで亡くなったことによって、 その問題を自分なりに解決したい意図も存在するのだろう。 問題は、巌雄の息子の件に今回少し触れたこと。 息子は天国には行けなかったとする発言は、何を意味するのか。 そして今回ラストに白鳥が天馬に鉄パイプで殴られたけれど、 側頭部を殴打されて亡くなった立花のケースと似ているという ことで、天馬による犯行なのかを臭わせるけど、まだドラマは 4話であることを考えればそれもちょっと考えづらいかな。 それにしてもこのドラマ、なかなか入院患者が増えないので、 早くも作業をしているチーム・すみれの患者たちが残り2名になっ てしまったけど大丈夫なのだろうか。 生前葬自体は珍しい概念ではないと思うけど、冠婚葬祭業社たち はホント色んな企画を打ち立てるね。医療費の問題など を語るのであれば、戒名とかの妙な仏教の格付けランク主義も 同時に批判して欲しい。死んでも尚、ブランド的価値を持たせる という商業主義があまりに嫌らしい感じがする。 人は心に大きな不安を抱えていると攻撃的になる。 すみれは攻撃的性格を引き出すのが上手い白鳥の格好の的だな。 それに比べて巌雄はもう達観の領域に達しているのかな。 まるで動じないところは凄いね。 田口公平 …… 伊藤淳史 (元東城医大愁訴外来・神経内科医) 白鳥圭輔 …… 仲村トオル (厚生労働省大臣官房秘書課付技官) 桜宮巌雄 …… 柳葉敏郎 (碧翠院院長) 桜宮華緒 …… 相築あきこ (巌雄の妻、精神科医) 桜宮小百合 …… 水野美紀 (巌雄の長女・緩和ケア医) 桜宮すみれ …… 栗山千明 (巌雄の次女) 桜宮葵 …… 山�ｱ賢人 (8年前に事故で死亡・息子) 天馬大吉 …… 上遠野太洸 (東城医大の学生、休学中) 戸山久司 …… 渡部豪太 (放射線技師) 日向千花 …… 辻本瑞貴 (看護師) 小幡剣 …… 池内万作 (刑事) 木島トク …… 佐々木すみ江 (乾燥肌・末期の卵巣がん) 川原うめ …… 丘みつ子 (患者) 青山加代 …… 大森暁美 (乳がん全身骨転移) 赤城美智 …… 左時枝 (背中が痒い・甲状腺ガン) 立花善次 …… 宅間孝行 (長野中央総合病院放射線科医) 井上達男 …… 菊地均也 (みかん農家) 市原清彦、香月美紅、須田琉雅、田中政和、籠橋洋亮、藤原智之 評価：★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)