東京ガードセンター

脚本/大石哲也
企画プロデューサー/松原浩
プロデューサー/北島和久、仲野尚之
演出/雨宮望





第9話 二人だけの夜
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職員たちはみんなそれぞれ信念や目標、そして仕事の中で、
信条としていることを聞いて、新人である守や安藤たちは
それを目にして勉強になっていた。

連休ということも有って、少人数シフトの日となってしまう。
その日は、守と安藤、川越と戸倉の4人だけだった。
麻里恵は心配なので自分も残るべきかと凍雨が、大丈夫だと
語る。特に連休最後の日は意外と暇な時が多いものだった。
川越は犯罪の究極の未然を完成させることを目指していた。
彼が提案したグリコールの煙は今ではオールウェイズでは
当たり前のように設置されるようになり、犯人の視界を遮る
ものだった。人間にもコンピュータなどに触れても害はない
物質だったことも有り好評だった。

しかし今夜はとても静かだという。
川越は先に休憩を取るとするが、二人にしても大丈夫かと
守と安藤に語る。二人は大丈夫だとするが、二人きりにすると
寧ろ仕事のことよりも変なケミストリーが起きそうだとして
冷やかす。

そんな中大島家がガス漏れ警報がなる。
二人きりだったことも有り、安藤はちょっぴり焦るが、戸倉
からはいつもの通りまずは呼びかけて、換気扇や電気のスイッチ
に触れるのを避ける様アドバイスし、喚起させろと語る。
守はその通りにマイクに向かって顧客相手に呼びかける。

誤報だと判明するとまた暇な時間が訪れる。
ヒマじゃなくて平和と言うべきねと訂正する安藤。
待機休憩をどちらが先に取るかとして二人はジャンケンをする
が、守が後出しをしたことを非難する。昔からジャンケンは
苦手でどのタイミングで出して良いのか分からなくなるのだ
という。それを聞いた安藤は何で警備員になろうとしたのかを
問う。向いていないとは思わなかったのかと問われ、子供の
時にオールウェイズの警備員に助けられたことが有ると語る。
安藤はそんなことが有ったのかとするが実はウソだと告げ、
合コンでこれを言うと食いつきが良いと教わったのだという。
安藤はへそを曲げると、今度また今川焼きを奢ってくれたら
許すと語る。

そんな中ツインパーク島村ビルで侵入者を知らせる警報が鳴る。
レッドケースだとして、すぐに画像センターにモニタリング
を求める中、戸倉に指示を仰ぐ安藤。しかし戸倉は二人に任せる
とばかりに部屋から出て行ってしまうのだった。
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守と安藤が実質的に二人だけでガードセンターを守ることになる。
少人数シフトの日に、戸倉や川越もいたが、彼らが席を外す
間に、レッドケース案件のモールへの侵入事件が発生する。
この事態に当初はパニクるものの、少しずつ過去に上級スタッフ
たちが対処していた時のことを思い出し、その経験を生かして
解決していくというもの。

犯人は過激派の人間だったのか。
こんなリスクを犯すのであれば、歯科医の女性が職場から
地味に薬品を盗み出して周到に計画しておけば良かったのではなか
ろうかと。
男女の共犯という意味では興味深い案件で、あの入管証の
写真と名前が違うのかと思ったけど、あんな写真であれば
簡単に偽造出来そうだしね。

管内にいる犯人を防火扉に誘導させるというシチュエーションは
面白く、現場には現場の解決方法があるように、監視員ならでは
のテクニックを使った感じだった。
現場スタッフとの連携も上手く行っていたけど、こういうことを
重ねていくことで信頼感は得られるのだろうね。

現場のスタッフの視野を広く保つという教えに関しても、言葉
では簡単だけど、緊張した状況の中で、なかなか周りの事に
目を配るのって難しいと思う。そういう意味では、経験の
ある人が現場に向かったところが良かったと思うし、最後になって
久保田が教えていたというオチもまた面白く出来ていた。


佐々岡守 …… 中村蒼 (ALWAYS東京城南ガードセンター)
戸倉真実 …… 柳葉敏郎 (センター長)
安藤心 …… 高梨臨 (キビキビした女性監視員)
川越瞬一 …… 窪塚俊介 (頭のキレる、論理派)
園麻里恵 …… 伊藤かずえ (クレーム対応のエキスパート)
新田玄一郎 …… 小野武彦 (古株の監視員)
久保田孝道 …… 堤下敦 (現場あがりの、監視員)

月島亜紀 …… 河嶋遥伽 (ツインパーク島村ビル内、青葉歯科医院)

小嶌天天、金原康成



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