若者たち2014
(2014年7月期・フジTV・水曜21時枠)

原案 - 山内久、森川時久
脚本 - 武藤将吾
音楽 - 荻野清子
演出 - 杉田成道、中江功、並木道子
主題歌 - 森山直太朗「若者たち」
プロデュース - 石井浩二





第5話 親として
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梓は自宅で大量に出血し倒れる。
旭は彼女を発見すると急いで救急車で病院へと連れて行く。
前置胎盤によるもので次に出血する事が有れば早産になる
可能性があるという。そうなった場合には1000g以下の
超出生体重児となるとのこと。医師はただそうならず通常に
生まれることもある事を聞かされ旭は安心する。

帰宅するとひかりは何故ウチの病院に連絡をくれなかった
のかと問う。心配かけた事を謝罪する。旦は早産は相当不味い
のではないかとするが、旭は陽気に「小さく産んで大きく
育てろ」と言うだろうとし、ママの体調に気遣って早く出よう
としているのかもしれないと語る。陽や暁はそんなに簡単に
親としての自覚なんて生まれるのかと旭に文句を言うが、
俺はお前達を親代わりとして育ててきたのだという。しかし
暁は親になるのと親代わりになるのは全然違うという。
ひかりもまた旭とは年齢もそう離れていないので親だと思った
ことはないのだという。
そもそも旭が思う親とは何だという暁に対して、仕事をして
金を稼ぎ、家族を養うことだという。仕事に生きるみたい
なことだろうとするが、暁は無職の分際でそんなことを
言っても説得力はないと語る。

ひかりは病院にいく。
すると今日からまた先日の超出生体重児として生まれてきた
仲川家のまどかが転院してくることになる。
新城はまどかのCTを見て自力で歩ける可能性は低いことを語る。
志保は障害が残ると言ったら夫・孝光が何というか心配だと
語る。ひかりはそんな志保に対してまどかが生まれてからの
アルバムを作っているので後で手渡すとのこと。志保はどの
くらいの期間預かってもらえるのかとすると、容体次第で
長引くかも知れない事を語る。
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梓が出血し病院に運ばれる。
お腹の赤ちゃんは無事で母胎にも影響はなかったが、今度
出血した際には早産の必要があると言われ、超出生体重児と
してこの世に誕生することになるという。現在の状況でも
生活としては手一杯の中、未熟児を育てていくことなど出来る
のかと話合う。ひかりは超出生体重児を持つ親の姿を見ている
ことも有って、産まない決断も考えるべきことを主張する。

親変わりとして育ててきた旭にとっては、一人の子育てなど
余裕だと感じて居たが、その割りに生活の基盤は何一つしっかり
したものは存在していなかった。親の役割りはなんだと問われ、
家族を養うことだと大見得切るが、気持ちだけではどうしよう
も出来ないことを指摘されてしまう。

この世の中に一人の子を産むことの責任に対して軽く考えている
旭に対して現実を示すと共に、子育てが難しいことを知るもの
たちは慎重を期すことを訴えていく。

大きく二つの流れ・二つの意見に割れた格好だったけど、幾つか
のケースを通して自分のケースに当てはめた結果、やっぱり
産みたいとする決断を見せていくというもの。

他人からアドバイスは受けることは出来るが結局決めるのは
本人であり、アドバイスをするものにとっても、安易な形でそれ
を行うべきものではないとするけど、日本人の多くは慎重過ぎる
ところが有って、少子化に繋がってしまう部分もあるのだろうね。

覚悟がなくて堕ろしたものも居れば、覚悟がなくても周りからの
無責任な励ましによって産んだ結果、大変な事態に陥ってしまった
もの。自分の人生であり、自分の決断であり、自分の子供であるハズ
なのに、他人に責任を転嫁するものたちで溢れて、現代人たちは怒り
の矛先を自分以外のどこかに向けようとしている感じ。

暁とかひかりとかもの凄く繊細で、状況も把握し、色々と悟ることも
多いのに肝心のことには意外と無知であるところが滑稽である。
他人のことには冷静に対処出来ても自分のこととなると、周りが見えなく
なってしまうのだろうか。

旭の就職流れなども二転三転して、なかなか決まらないもどかしさを
感じるも最終的には運命の場所で話合う事で、見事奇跡を演出した。
その辺の気の持たせ方が上手く、紆余曲折しながらもやはり最後に
喜びを与えられるとドラマを見ている方としても後味すっきり。

香菜とのエピソードが有ったからこそ、ひかりはこの路を選ぼうと
したのだろうか?

確かにその人にしか分からない気持ちとかあると思うし、所詮は
他人事だと思える部分もあるのだろうけど、それを言うと何も
言えなくなるよなぁ。


佐藤 旭 …… 妻夫木聡 (29歳、長男。サワタリ道路作業員)
佐藤 暁 …… 瑛太 (28歳、次男。元サワタリ道路作業員で元受刑者)
佐藤 ひかり …… 満島ひかり (25歳、長女。東京城北医科大学病院NICUに勤
務)
佐藤 陽 …… 柄本佑 (23歳、三男。学生劇団「bluehall」座長)
佐藤 旦 …… 野村周平 (18歳、四男。高校を中退)
澤辺 梓 …… 蒼井優 (25歳、旭の彼女。総菜屋とキャバ嬢)
屋代 多香子 …… 長澤まさみ (27歳、農家)
永原 香澄 …… 橋本愛 (17歳、予備校)
新城 正臣 …… 吉岡秀隆 (41歳、東京城北医科大学病院NICU)

佐渡 …… 岩松了 (サワタリ道路社長)
内海 弘喜 …… 馬場徹 (看護師)
上原 清香 …… 未来 (看護師)
斉藤 昌伸 …… 小久保寿人 (学生劇団「bluehall」劇団員)
寺尾 昭広 …… 北村健人 (学生劇団「bluehall」劇団員)

澤辺 京子 …… 余貴美子 (梓の母)
仲川志保 …… 中村優子 (NICUに入院するまどかの母)
仲川孝光 …… 望月章男 (夫)
新城 …… 斉藤由貴 (妻)
新城 寿々 …… 横溝菜帆 (娘)

大槻彩子、佐伯新、杉浦貴、歌川椎子
北宮光洋、熊野準、堰沢結衣、川畑博稔、横塚真之介
和田亮太、武発史郎、橋沢進一、岩寺真志、尾関陸
椎名慧都



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