若者たち2014 (2014年7月期・フジTV・水曜21時枠) 原案 - 山内久、森川時久 脚本 - 武藤将吾 音楽 - 荻野清子 演出 - 杉田成道、中江功、並木道子 主題歌 - 森山直太朗「若者たち」 プロデュース - 石井浩二 第9話 人の為に -------------------------------------------------------- 旭がいつも口にすることに対して聡は多香子の前で愚痴る。 「理屈じゃないで片付けようとする。人の為に生きるなんて きれい事だよ。」今朝も迷い子の子犬を見つけたらどうする のかで口論になったとし、俺ならば首輪を見て首輪をしていれ ば飼い主が居るので謝礼目当てに拾うこともあるが、何も ついていなければ野良犬なので拾わない事を語ったら、 そんなの気にせず犬を助けることを語ったのだという。 殆どの人間は打算でで動いていること。自分に利益がある 時だけ他人に手を貸すもので、所詮人間は自分の為に動くの だと語る。 それを聞いていた多香子はあんたと兄さんは光と影の様な 存在で表裏一体なのだという。 そんな中聡は多香子が自分のことを未だに「あんた」と語る ことが気持ち悪いと語る。単純にさとしで良いだろうとして 同じ3文字だと語る。 そんな中多香子には土居からのメールで金曜日に逢おうと いうメールが届く。聡は最近多香子がメールを見ている時 の顔や目はまるでゴルゴ13のようになっていると指摘する。 旭はプロレス観戦に来ていた客と乱闘になる。 梓も家族も旭はプロレスラーではないのでケンカする必要 はない事を語る。梓本人も父親としての自覚を持って欲しい という。 食事が出来た為に聡は旦をよびにくると、旦はICレコーダー を持っていた。聡はまた悪い事に使おうとしていないだろう なと問うが、元々は陽兄のカバンに入れておこうと思って いたもので今はそういうことはいないと語る。 一方あかりにちょっぴり感染症の疑いが有り、新城たちは 気道に炎症が有ったので薬を投与したが、薬が効けば何でも なくなると語る。危険だったに深夜にでも呼び出したことを 語る。 -------------------------------------------------------- 暁は多香子が最近メールを見て深刻そうな顔をしていることに 気が付く。少しずつ彼女と働くウチに彼女のことを好きになって いる自分に気が付く中、暁は瑞貴の命日に墓参りすると、そこで 新城と逢う。暁は生前瑞貴が言っていた言葉の意味が分からず 今でも模索している事を知り、新城はアドバイスする。 一方陽の劇団では、陽の弟・旦が看板女優になりかかっていた 香澄の裸の写真をネットに流出させた事を知って、劇団員は全員 が辞めていく。 相変わらず面白くて濃厚な一時間だった。 未熟であった時の自分には理解の及ばなかった言葉に対して、その言葉の 真意が初めて分かった時に、ようやく前に向けて進められるという 作りは、彼自身の成長を感じさせるし、陰と陽の関係だったハズの 暁の旭に対する価値感を今になって、その意味の重さを実感していく ということで、美味いこと大人の階段を上っている感じが見て取れる。 前の恋愛・失恋を忘れる為には新しい恋愛が必要だと思うけど、 その恋愛に興じても良いのかどうかの苦労をしている姿を、 ちょっとしたトラブル的エピソードを交えて、一波乱起こした後に 改めて思いを告げるというのも格好良いやり方だと思うし、兄は 弟のしでかしそうな失態に対して、先回りして守る姿を見ると やはり長男だなと思わせるところも有る。 更には今回、陽と香澄と旦の件で遺恨を残したまま、引きずっている 現状に対しても美味いこと解決を図る流れが有り、それぞれに 持つ過去の傷を知りつつも今の気持ちこそ最も尊重されるべき ものだということで説得していくところは良く出来ていたと思う。 多少の解決策の方法論に論議があるにせよ、ストレートに行動を 起こせる性格を持つ旭のブレナイ気持ちが有ってこそ佐藤家が美味く 横道にそれても軌道修正を図れることが出来るんだなというところ が描かれている。 「私よりも好きな人が出来たら笑って別れてあげる」 と言った瑞貴に言葉を巡り、利己主義だった暁が初めて、瑞貴以外 の誰かの為に何かをしたいとしていたけど、そこに愛がなくても 他人の為に何かが出来る人物なのかどうかは不明かもしれない。 しかし土居とか如何にも売れなさそうなプロデューサーだけど、 本当に売れているんですかね。 佐藤 旭 …… 妻夫木聡 (29歳、長男。サワタリ道路作業員) 佐藤 暁 …… 瑛太 (28歳、次男。元サワタリ道路作業員で元受刑者) 佐藤 ひかり …… 満島ひかり (25歳、長女。東京城北医科大学病院NICUに勤務) 佐藤 陽 …… 柄本佑 (23歳、三男。学生劇団「bluehall」座長) 佐藤 旦 …… 野村周平 (18歳、四男。高校を中退) 澤辺 梓 …… 蒼井優 (25歳、旭の彼女。総菜屋とキャバ嬢) 屋代 多香子 …… 長澤まさみ (27歳、農家) 永原 香澄 …… 橋本愛 (17歳、予備校) 新城 正臣 …… 吉岡秀隆 (41歳、東京城北医科大学病院NICU) 内海 弘喜 …… 馬場徹 (看護師) 上原 清香 …… 未来 (看護師) 斉藤 昌伸 …… 小久保寿人 (学生劇団「bluehall」劇団員) 寺尾 昭広 …… 北村健人 (学生劇団「bluehall」劇団員) 佐藤あかり …… 内山陽菜 (娘) 土居正登 …… 鈴木一真 (音楽プロデューサー) 川畑博稔、尾関陸、大沼遼平、磯村勇斗、松永博史 田中裕士、黒石高大、中村憲刀、河野マサユキ、 佐藤匡泰、竜二、石戸健太郎