ゼロの真実 〜監察医・松本真央〜 (2014年7月期・TV朝日・21時枠) 脚本 - 大石静 音楽 - 井筒昭雄 演出 - 常廣丈太、片山修 / 星野和成 主題歌 - 湘南乃風「パズル」 ゼネラルプロデューサー - 内山聖子 プロデューサー - 中川慎子、浅井千端 第2話 女監察医解剖代は５０００万！！遺体が語る隣人の秘密… -------------------------------------------------------- 監察医とは死者の尊厳を守り一人の死を多くの生につなげる もの。 23区の遺体はまず監察医によって検案され、犯罪性のあるもの だとされると大学の研究医で司法解剖される。急性死、事故死 自殺は観察医務院によって行政解剖が行われる。検案は一年間 に1万4千人でそのウチ解剖されるのは2500体。 アパートの105号室で遺体が発見される。 無くなったのは狭川明(28歳)。母親・典子が第一発見者だ った。保坂と印田は現場入りすると早速検案を行う。 死亡推定時刻は死後10時間から12時間経過。ノートには本人 直筆のような遺書(俺はダメだ)が有った。鍵は内側から掛けら れてあり自殺なのかどうかを見極めようとする。この何もない 部屋で死のうとするものなのか。岩松に対して行政解剖になる 事を告げると、真央に解剖を任せる。検案で分からないことを 解剖で暴けというモノだった。 今日は幸い行政解剖は一体だった。人手が足りないのに 忙しい事を語る泉澤に対して印田は部長自ら執刀したらどうか と語る。 保坂も自殺の痕跡はないと語る。今の若い者は心が弱いという。 解剖していた真央に対して岩松は虚血性心不全なのか、それとも 致死性不整脈なのかと問うが、どちらも違うことを告げる。 岩松はそれを聞いて自分を万能だと思うのは危険だと語る。 -------------------------------------------------------- アパートの一室で布団に入ったまま28歳の男性が遺体として 発見される。室内には鍵がかけられており、遺体からは外傷 を示す跡もなく、テーブルの上に置かれていたノートからは 「俺はダメだ」と書き綴るノートが有ったことから自殺した ことも考えられる。司法解剖ではなく行政解剖案件として扱われ ることになり、真央が担当することになるが・・・ このドラマ、「お天気お姉さん」の設定をそのままに、舞台を監察医 として持ち込んだ格好だけど、どうもあのドラマに比べて武井咲さんに 対するイジリ甲斐がまるで感じず、残念ながらその無口でニヒルな 魅力が引き出されているとは思えないところが残念である。逆にそれ 以外のメンバーは面白いところで動いているのに、彼女を補助する 同じ視線の男性が居ないからだろうか。 ドラマではありがちな感じで、死者の声を生きている遺族に伝える というもので、監察医の仕事の枠に乗り越えて捜査を行うというのは 悪くないとは思う。人一人の命がこの世から無くなったのだから、 それだけ丁重に扱うべきものだとする主張も分かるのだけど、 ちょっぴり時間をかけすぎている感じもするし、今の態度のまま だと確かに周りからは受け入れられない状況が有って、「お天気 お姉さん」の時の武井咲さん以上に異質なものになっている。 唯一面白いのは臨床検査技師の佃と真央のやりとりかも。 佃が真央を見た時のリアクションとか、有無を言わさず検査を させられるという流れは、上川隆也さんが演じた「遺留捜査」 シリーズの甲本雅裕さんとのやりとりのようで興味深いもの が有る。 事件自体はなかなか証拠が残りづらいLPガスを使った酸素欠乏症で 自殺を考えていたかどうかの初動捜査の中で、被害者の脚の筋肉 の付き方だったり、クツや脚の指のマメの状況などを総合して 上手く割り出していく流れは上手く出来ていたと思う。 周りの先輩達のことを傷つけているのか怒らせているのか、それ とも周りに真央自身の活躍を搾取・奪取されているのか分からない 状況だけど、もう少し気長にこの職場の人間関係を見ていけば 面白くなっていくのかも知れないな。 松本 真央 …… 武井咲 (関東中央監察医務院・監察医) 泉澤 郁夫 …… 生瀬勝久 (部長監察医) 保坂 博 …… でんでん (監察医補佐) 岩松 正彦 …… 六角精児 (監察医。真央の指導医) 中山 光則 …… 尾美としのり (監察医) 児玉 吉人 …… 青柳翔 (監察医) 佃 健太郎 …… 小松和重 (臨床検査技師) 秋山 晴子 …… 水沢エレナ (関東中央監察医務院・事務) 久米 みどり …… 宮�ｱ香蓮 (臨床検査技師) 印田 恭子 …… 真矢みき (監察医) 屋敷 一郎 …… 佐々木蔵之介 (警視庁刑事部捜査第一課・捜査官) 富田 肇 …… 和田正人 (捜査官) 小林 保 …… モロ師岡 (捜査官・課長) 小杉 貞夫 …… 橋爪功 (死刑囚) 狭川 典子 …… 手塚理美 (明の母) 狭川 明 …… 柄本時生 (105号室アパート住人) 梅村 茂 …… 足立理 (205号室アパート住人) 太田 美香子 …… 石原あつ美 (梅村の彼女・ストーカー被害者) 川俣しのぶ、ふくまつみ、岩渕敏司、大堀こういち