ゼロの真実 〜監察医・松本真央〜
(2014年7月期・TV朝日・21時枠)

脚本 - 大石静
音楽 - 井筒昭雄
演出 - 常廣丈太、片山修 / 星野和成
主題歌 - 湘南乃風「パズル」
ゼネラルプロデューサー - 内山聖子
プロデューサー - 中川慎子、浅井千端





第6話 外国人妻は見た!!連続青酸カリ事件…標的は監察医
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"人は死んで何かを得る"。
印田は8年前に真央の母の検視の担当医だった。
その印田は死刑囚の小杉に会いに行く。印田は小杉に対して
真央のために3人の男を殺したのかと問うが、小杉は印田こそ
真央の性格を傾けてしまったことを指摘する。
帰り道、印田が帰宅しようとして地下駐車場にいるところを
真央に見つかり、一体小杉の元に何をしにいっていたのかと
問う。小杉は1991年12月、2000年4月、2006年8月に一人ずつ
3人を殺している事を告げ、彼は全てあなたの為に殺した様な
ことを言っているのだという。

そんな中関東中央監察医務院では印田が仕事を終える。
岩松と中山、そして保坂で最後の一体の解剖を行う。
外傷の無い遺体。死因は不明だった。

泉澤は児玉に対して今日は飲みにいかないのでこれで先に
帰宅しても良いと許可する中、泉澤は印田に対して西麻布で
同窓会があるので車で送って欲しいと頼む。

一方その頃解剖していた3人は遺体の臓器から甘酸っぱい臭いが
すると呟くと、突然三人共に倒れてしまう。これは酸性中毒の
疑いが有るとして、隣で解剖をしていた真央はマスクをつけて
すぐに三人の元にかけつける。帰ろうとしていた印田と泉澤
も異変に気が付いて救急車を要請する。

泉澤はまるで職員たちに危機感がないとして呆れる。
一郎によると遺書が有ったので自殺で間違いない遺体だという。

その頃三人は病院のベッドで治療・養正していた。
真央は無事だと分かると"お大事に"と告げて出て行ってしまう。
三人は真央が遺体のこと以外のことを話したことが奇跡だと
告げる。そんな中、病室には保坂の妻であるスサーナが現れる
と心配する姿が有った。

そんな中、マンションの一室で寺川辰則と石田桃子が遺体と
して発見される。発見したのは会社の同僚だった。
寺川には明らかに青酸化合物による跡がある中、寺川が石田
を殺害したとする遺書が残されていることが分かる。
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青酸カリによって亡くなる事案が増えてくる。
最近ではあまりその手の解剖をしたことが無かったものたちは
うっかり解剖中に臓器に含まれていた酸を吸い込み倒れてしまう。
そんな中、またしても青酸カリを飲んで死んだと思われるカップル
が発見される。遺書が見つかるが、男性が女性を殺害したとする
内容だが、女性の死因は外傷性ではなく大動脈解離による心タンポ
ナーデだとする内容だった。

人間関係に関しては随分面白くなってきた。
少しずつその人となりの性格が分かってきたことも有るし、
隠されていたものが少しずつ剥がされた分だけ各々のキャラクター
をより深く眺めることが出来る様になった為だろう。
キャラクターを見ているウチに少しずつ変わったところと変わりない
ところがハッキリとしていて、その辺の微妙な変化に主人公らの
心の変化としてものを上手く表しているのかもしれない。

ドラマとしても解剖だけではなかなかドラマとして成立しないので、
刑事ドラマの流れまで抱き込んでしまった格好なのだろう。
この辺は企画の段階で、解剖だけでは視聴者を引きつけるだけの
ドラマは成立しないという見立ての甘さがあるかと思う。
海外ドラマの「ザ・ファインダー」なんかも主人公は捜し物をする
だけで、それ以外の要求には応えないとする流れがあるけど、やはり
乗りかかった船を最後まで見守らないことにはなかなかドラマとして
の興味を感じることが難しいと思う。
そう言う意味では、やはりもう少し一郎などが現場での捜査で
走り回り、ラボとの棲み分けが必要なのかもしれないけど、とにかく
刑事たちの役割りがまるで機能していないし、監察医が優秀だと
する流れを演出する為に刑事たちが無能な感じで描かれ過ぎている
ところは気になる。更には真央だけが優秀でそれ以外の人の能力
にも問題がある状況というのは、ちょっとドラマを崩しすぎた感じ
がして、基本的には色んな人が力を出し合って結論に導いて欲しい
気がする。

ただ今回の死因に対する見方や状況が刻一刻変わっていく流れは
とても面白く単純なトリックのように見えてなかなか深いところ
で謎が生まれていたと思う。
まぁ想像部分が多いので、何処まで物証と近づけて誰の目から見ても
当日の現場でそのような事が起きたのかということへの説得力が
生まれるかどうかなんでしょうけどね。

あの空耳アワーから事実にたどり着くには相当無理が有りそうだけど、
ある程度目星を付けられていたからこそ真相を見つけられたのかな。


松本 真央 …… 武井咲 (関東中央監察医務院・監察医)
泉澤 郁夫 …… 生瀬勝久 (部長監察医)
保坂 博 …… でんでん (監察医補佐)
岩松 正彦 …… 六角精児 (監察医。真央の指導医)
中山 光則 …… 尾美としのり (監察医)
児玉 吉人 …… 青柳翔 (監察医)
佃 健太郎 …… 小松和重 (臨床検査技師)
秋山 晴子 …… 水沢エレナ (関東中央監察医務院・事務)
久米 みどり …… 宮ア香蓮 (臨床検査技師)
印田 恭子 …… 真矢みき (監察医)

屋敷 一郎 …… 佐々木蔵之介 (警視庁刑事部捜査第一課・捜査官)
富田 肇 …… 和田正人 (捜査官)
小林 保 …… モロ師岡 (捜査官・課長)
小杉 貞夫 …… 橋爪功 (死刑囚)

寺川 辰則 …… 堀部圭亮 (45歳、青酸カリ)
石田 桃子 …… 梅宮万紗子 (37歳、寺川の愛人)
保坂スサーナ …… サリー・コシナカ (保坂の妻)
寺川 倫子 …… 滝沢涼子 (正妻)

阿南敦子、津村和幸、日野弘毅



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