相棒14
(2015年10月期・TV朝日・水曜21時枠)

プロデューサー:伊東仁、西平敦郎、土田真道

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/





第18話 神隠しの山

脚本/池上純哉 監督/橋本一
--------------------------------------------------------
質屋の宮田の元に宝石を多数鑑定してもらう斗ケ沢雄輔(27歳)。
どれも良い品。知人から譲り受けたという雄輔に対してその友達
もお大尽だと語る。その友人からこの店も紹介されたとして
ものさえ良ければどんなものでも買い取ってくれるという。
980万円という鑑定結果を出すが、身分証をみせて欲しいという。
昔は危ない橋を渡ったが年も年でヤバイ品をさばきたくないの
だという。それならば別の所を当たるというので、宮田は彼を
引き留めると金を用意させるので少し待ってくれという。
その間に宮田は警察に盗品が質屋に持ち込まれたことを電話で
知らせる。雄輔もまた自分が3年前の強盗事件で指名手配され
ているとするポスターが貼られているのを知って宝石を持って
逃げる。駆けつけた警察官ともみ合いになる中、雄輔は銃を
3発威嚇発砲して逃走する。

夕霧岳には検問所が設置されていた。
山の中に逃げたのは確かだという。捜査一課や特命係も応援に
呼び出されて大規模な山狩りが行われる。
犯人は逃走中に3発撃っていること。警視庁管内で強奪された
拳銃だという。3年前に立川で起きた3千万円相当の宝石を盗み
かけつけた警察官から銃を強奪しているのだという。そんな男が
3年ぶりに姿を表したというのか。
当時逃げたのも夕霧岳だと言われているとのこと。

中園は現場で指揮し犯人は電車とタクシーを使い最後はここの
公衆電話ボックス付近で下車しているという。今後こそヤツを
捉えて銃を回収せよと命じられる。冠城はどうしたのかという
芹沢たち。法務省の方でどうしても外せない用事があるらしいと
のこと。その頃冠城は日下部とゴルフコンペをしようとして
いたが集中豪雨で中止になりロッジでコーヒーを飲んでいた。
冠城は日下部に対してここから見える東京と山梨の県境には
夕霧岳って山があり"神隠しの山"と呼ばれている事を語る。
なんでも行方不明者が後を絶たないと。

一課たちは10km近く歩いていた。
ヘトヘトになる中で右京は木に埋め込まれている銃弾の後を
見つける。右京は芹沢に話すと写真を撮影するが、この辺は
イノシシ狩りも盛んなので盗まれた銃とは限らない事を語る。

右京は一人で奥へと行ってしまう。
祠があり仏像が祀られていた。そこには焼き物の鉢が置かれていた。
そんな右京は崖から滑落してしまう。

翌日、米沢は写真だけではどうにも銃弾は判断が出来ないという。
冠城もやってくると右京に渡したいものがあるが連絡がない
とのこと。現場へと再び銃弾捜索のため向かう中、特命係から
冠城に電話が鳴る。右京からではなく角田からで、コーヒーメーカー
が壊れたという知らせだった。昨日から右京とは連絡が取れない
とのこと。
一緒に同行していた芹沢や伊丹に尋ねると、6時に本庁に戻ったが
右京が居たかと言われると分からないという。あの人はどうせ
いつも勝手な行動をするのでまだ山にいるのではないかと。

右京は目覚めると民家の布団の中で寝ていた。
足を怪我していて手当をした跡がある。近くに遭ったメガネを
かけると現状を調べる為に家の中を調べて回る。囲炉裏らはタバコ
の吸い殻、柱時計の音、そして書斎には陶芸家のものだと思われる
ものが飾られていた。一体誰の家なのか。

外に出てみると峰田喜久子という人物が居た。山の中で倒れて
いたとし、裏山の畑を見に行った際にあんたを見つけて救急車
を呼ぼうとしたがカミナリで電話は不通だという。立派な登り窯
だとすると、もしかしてここは村井流雲先生の工房なのか?と
問う。
--------------------------------------------------------

右京さんもいよいよ本当に死んでしまったのではないかと
思わせる程の滑落の仕方、脊髄損傷レベル。。あれで生きて居たら
正直人は無敵だ。
せめて滑り落ちるくらいにしておけばいいのにあれだと完全に
垂直に地面にたたきつけられて体全体に重力がのしかかる落ち方
なので足だけ怪我しているという意味もよく分からない。

目覚めた際に何処に居るのかを右京が探る流れは楽しかった。
足が怪我しているので、自由に動けず、映画「ミザリー」の小説家
の男がファンと称するキャシー・ベイツに足を怪我させられて
看病と称して足止めを喰らったり、映画「シャイニング」のやっぱり
小説家志望のジャックが閉鎖された雪山のホテルに足止めされて、
ジャック・ニコルソン演じる狂的人物に追いかけ回されるシーン
を想像させる。

流石に洞察力の鋭い右京が状況把握のために動き回る度に色んな
発見が有り、全て正しいことを指摘していたのだろう。

冠城が参加せず雪山に入りたくなかったという辺りは如何にもキャリア
官僚的だなとも思えるし、対立関係にある米沢が右京捜索に参加しない
冠城に対してやっぱり白い視線を投げかけるところなど面白かった
ところ。
角田の登場がコーヒーメーカーが壊れたという電話だけというのも
また笑わせるところだけどね。

3年前の宝石強盗が今になって現れた雄輔は何故今のタイミングなのか。
そして村井流雲が居なくなっている理由に関しても、今回右京が
お世話になる村井流雲の焼き窯とそこに住んでいる峰田家の人物
との因果関係は疑問として残るところ。彼らが言っていたように、
村井は単なるプロデューサー的な人物で、弟子に指示していただけな
のか。過疎対策に因んで詐欺まがいのことをしていたかなど興味は
尽きないところだけど、鉄朗が襲ってくるところなどを見ると
核心に迫っているからこその行動だろうし、その辺は全て視聴者も
想像している過去の出来事がありそうだ。

問題は遠藤家と雄輔の繋がりか。


杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
冠城亘 …… 反町隆史 (4代目相棒、法務省キャリア官僚)
月本幸子 …… 鈴木杏樹 (2代目"花の里")

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
米沢守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長・刑事部長)
中園照生 …… 小野了 (警視正・参事官)
大河内春樹 …… 神保悟志 (警察庁長官官房室長)
甲斐峯秋 …… 石坂浩二 (警察庁次長->官房長付。警視監)
日下部彌彦 …… 榎木孝明 (法務省事務次官)

峰田喜久子 …… 山口果林 (陶芸家・流雲の元弟子)
峰田鉄朗 …… 升毅 (陶芸家・喜久子の夫)
村井流雲 …… 大槻修治 (有名陶芸家)
斗ケ沢雄輔 …… 窪寺昭 (指名手配犯)
遠藤里実 …… 岡本あずさ ("富士屋"、"スナップみき"で働く)
遠藤亮 …… 川野直輝 (里実の夫、別居中)
望月満 …… 古井榮一 (山梨県警)
佐野和也 …… 依田哲哉 (山梨県警)
前園桔平 …… 下條アトム (霧谷村役場の助役)
橘翔太 …… 清水優 (山梨電気工事株式会社)
金子みき …… 丸山明恵 ("スナックみき"、ホステス)
宮田 …… 石山輝夫 (質屋)

高橋新太郎、新虎幸明、小峯さなえ
浜田大介、赤池高行、九島洋一



inserted by FC2 system