アルジャーノンに花束を
(2015年4月期・TBS・金曜21時枠)

原作 - ダニエル・キイス / 小尾芙佐訳『アルジャーノンに花束を』
脚本監修 - 野島伸司
脚本 - 池田奈津子
音楽 - 千住明
主題歌 - ベット・ミドラー「ローズ」
演出 - 吉田健、酒井聖博、松田礼人
編成・プロデューサー - 韓哲
プロデューサー - 佐藤敦司

http://www.tbs.co.jp/algernon2015/





第5話 輝く世界の果てに待つ愛奪われたキス
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手術が終わったがすぐに変化が出なかった。
「お利口になったのに遥香の気持ちがわからない」。
遥香はそんな咲人の姿を見てもう彼を苦しめたくないと感じる。
しかし咲人は代打で出た草野球でホームランを打ち効果が出て
来た事を予感させる。

実験室でも咲人の能力が開発されていることが現れ始める。
アルジャーノン以上のタイムを計測していた。

一方店では注文の電話が鳴ると、咲人が試しに電話に出る。
するときちんと注文を受け答えすることが出来ていたのである。
スズランの注文を受け、花言葉は「幸福の訪れです」と答えると
顧客も満足。それを見た仲間の店員たちも驚く。

「咲人の世界は変わった・・しかし変わらないものも有る。」
遥香と一緒に傍にいることに心地良さを覚えて居た咲人。
世界がキラキラとして見える。

咲人は父から花屋の竹部に預けられる時のことを思い出していた。
花を誰かから誰かに届けること。花に込められた愛情は全て
誰かの愛であり、世界中は愛に溢れている。父さんもずっと
咲人を愛していると言われる。

そんな中、柳川たちは相変わらず賭け事をしていた。
点数計算をしている中、咲人がその計算を暗算で語る。
一同驚く中、少しずつ暗算で算出するのは難しい数字を挙げて
いくと、なんと咲人は答えていく。ついに手術の効果が出たのだ
ろうとしてみんな盛り上がる。
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咲人は少しずつ手術の効果が出てきて今まで出来なかったことが
出来る様になっていく。中には普通の人以上に秀でるものも
出てくる中、知能の成長に比べて情緒的成長が追いついて
いない問題も浮上する。しかし周りではその変化を喜ぶ反面、
元々の咲人を好きな人に取ってはその変化を微妙に感じていく。

少しずつ時間をかけて育てるべき人間としての情緒面での成長が
突然知能を身につけたことで、一気に不安定要素として存在して
いる辺りは恐いものがある。
頭が良い分だけその行動にも幅が出て来るので、その反動がとても
恐ろしく見ているだけでヒヤヒヤしてくる。

人間には立場的な上下関係を除いて、人そのものの存在に対しては
平等だとされるけど、実際には色んなところでその平等は成り立って
いない。咲人のことを人間的に下等に見ている人たちに
とっては、今後の彼の成長に対して面白く無い一面も出てくる
のだろうし、その立場の逆転から人間関係がおかしくなることも
必至だ。

彼の良さは素直さであり笑顔だった。
しかし少しずつ人間と向き合うことで、本音と建て前などを含めた
人としての本質を知ることになるのだろうけど、その辺の切なさを
感じる所。

咲人の語り口が可愛かった分だけ、変化を示すようにしてその
口調が整っていく辺りの演技の差が上手いことドラマを盛り上げ、
成長していくことに寂しさを覚える。
まぁ咲人をカワイイ存在として見ていて、そのままで姿で居て
欲しいと感じるのは、ある意味では他人の持つ身勝手なエゴなん
だろうけどね。


白鳥咲人 …… 山下智久 (ドリームフラワーサービス)
望月遥香 …… 栗山千明 (脳生理科学研究センター)
柳川隆一 …… 窪田正孝 (ドリームフラワーサービス)
檜山康介 …… 工藤阿須加 (ドリームフラワーサービス・父を殺害)
小久保一茂 …… 菊池風磨 (脳生理科学研究センター)
波多光佑 …… 斎藤嘉樹 (ドリームフラワーサービス)
河口梨央 …… 谷村美月 (東京麗徳大学・学生、お嬢様)
小出舞 …… 大政絢 (東京麗徳大学・学生、父が梨央の会社で横領)
杉野史郎 …… 河相我聞 (脳生理科学研究センター)
白鳥久人 …… いしだ壱成 (咲人の父)
白鳥窓花 …… 草刈民代 (人の母)
河口玲二 …… 中原丈雄 (興帝人メディカル産業)
竹部順一郎 …… 萩原聖人 (ドリームフラワーサービス)
蜂須賀大吾 …… 石丸幹二 (脳生理科学研究センター)
檜山涼子 …… 朝加真由美 (康介の母、新しい恋人と新生活)

松本若菜、市川大貴、澁谷晶己、仲俣雅章、高柳愛実、日栄洋祐
真実一路、大山蓮斗、永田卓也、吉野晃弘、堤隆博、本庄司
竜跳



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