アルジャーノンに花束を
(2015年4月期・TBS・金曜21時枠)

原作 - ダニエル・キイス / 小尾芙佐訳『アルジャーノンに花束を』
脚本監修 - 野島伸司
脚本 - 池田奈津子
音楽 - 千住明
主題歌 - ベット・ミドラー「ローズ」
演出 - 吉田健、酒井聖博、松田礼人
編成・プロデューサー - 韓哲
プロデューサー - 佐藤敦司

http://www.tbs.co.jp/algernon2015/





第7話 壊れる絆…全てを失っても愛に生きる
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咲人は学会で蜂須賀率いる脳生理科学研究センターが開発した
ALGを使った治験の結果、知能遅れの人に対する脳に関する劇的
な回復方法を発明したとして公開され、世界中から称賛の声が
あがる。知識・知能・知性、この3つが揃った英知を手に入れた
咲人は蜂須賀に感謝すると共に、この治療法に対する未来の
可能性に言及する。英知を備えれば人は穏やかになり平和な世界
が実現すると考えていた。
自分がこれまで無意識のウチに行っていた笑顔を振りまく行為
は自らを守る行動で有ったことを過去の自分の映像を見せて
説明していく。
そんな咲人の元に妹の花蓮が訪れ再会を喜ぶ。彼女は当時は
幼かったので一緒に住んでいた時のことを覚えて居ないとする
が、咲人は君は僕のことで母親に駄々を捏ねて、自分の兄が
バカなのかとして、なんの心もなかったことを覚えて居ると
指摘し、出て行くよう告げる。
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咲人は手術したことで劇的に変化する中で、頭脳だけが突出
して成長し、心や感情に関しては、その成長に追いつかない部分
が有った。今まで切に願っていた「お利口になる」ことの
結果、実際には結果通りの反応が無かったことで咲人の中で
頑なな心が育ってしまう。しかしそんな中でも変わらない気持ちが
ある事を知り、ウソ偽りのない気持ちをぶつけていく。

確かに妹の行動は大人げなかったと言えばその通りだけど、
幼少期のことだし、自分では何も出来なかったり、理解出来ない
頃の事なので、許して上げても良いのではないかという感じ。

咲人は色々と他人の気持ちに敏感で、その裏に隠されている意図
なども感じ取っているけれど、そういう部分だけは気が付いて
いても感情が付いてこられない部分が有るのだろうか。

彼自身が語っていたように、人は都合の良い記憶は忘れるとして
いたけど、彼もまた都合の良いところだけをすくい取って話を
している感じがする。

人間としての大切な何かを欠落している。それは真心だという
咲人。今の咲人を作ったものたちにそれを告げるという辺りの
皮肉さ加減がまたなんとも言えない形で、面白いシチュエーション
を作っている。

ただ頭が良いことと他人の気持ちに対する洞察力の鋭さ、感性の
鋭さって変わってくることだと思うので、咲人が全てのことに
敏感になっている辺りは違和感が有るな。
そして遥香の気持ちに触れていく流れ自体も、なんだか自分から
言葉で説明してしまった感じで、ドラマとしては色んな態度なり
シチョエーションの流れの中からそういう展開に結びつけて欲しか
った。


白鳥咲人 …… 山下智久 (ドリームフラワーサービス)
望月遥香 …… 栗山千明 (脳生理科学研究センター)
柳川隆一 …… 窪田正孝 (ドリームフラワーサービス)
檜山康介 …… 工藤阿須加 (ドリームフラワーサービス・父を殺害)
小久保一茂 …… 菊池風磨 (脳生理科学研究センター)
波多光佑 …… 斎藤嘉樹 (ドリームフラワーサービス)
河口梨央 …… 谷村美月 (東京麗徳大学・学生、お嬢様)
小出舞 …… 大政絢 (東京麗徳大学・学生、父が梨央の会社で横領)
杉野史郎 …… 河相我聞 (脳生理科学研究センター)
白鳥久人 …… いしだ壱成 (咲人の父)
白鳥窓花 …… 草刈民代 (人の母)
河口玲二 …… 中原丈雄 (興帝人メディカル産業)
竹部順一郎 …… 萩原聖人 (ドリームフラワーサービス)
蜂須賀大吾 …… 石丸幹二 (脳生理科学研究センター)
檜山涼子 …… 朝加真由美 (康介の母、新しい恋人と新生活)

白鳥花蓮 …… 飯豊まりえ
小沼由美子 …… 松本若菜

市川大貴、澁谷晶己、仲俣雅章、高柳愛実、日栄洋祐
真実一路、大山蓮斗、永田卓也、吉野晃弘、堤隆博、本庄司




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