アルジャーノンに花束を (2015年4月期・TBS・金曜21時枠) 原作 - ダニエル・キイス / 小尾芙佐訳『アルジャーノンに花束を』 脚本監修 - 野島伸司 脚本 - 池田奈津子 音楽 - 千住明 主題歌 - ベット・ミドラー「ローズ」 演出 - 吉田健、酒井聖博、松田礼人 編成・プロデューサー - 韓哲 プロデューサー - 佐藤敦司 http://www.tbs.co.jp/algernon2015/ 第9話 終幕…対等のトモダチとの永遠の別れ -------------------------------------------------------- アルジャーノンに異変が起きる。遥香はALGに副作用が有ること を知る。恐らく幻覚が見えるものだろうということ。咲人は 現在の状況に於いても幻覚が起きている事を告げ、これから 退行が起きて元通りの咲人の姿に戻ってしまう可能性があること を知る。蜂須賀はこの研究を夢にはさせないとして咲人と共に ALGの改良版を作る事を誓う。 舞たちは咲人ならば梨央の病気を止める方法を見つけられる のではないかとして研究所を訪ねるが、遥香がそれを止めて 咲人に逢わせないようにする。 檜山は梨央が治らない病気を抱える事を知り荒れていた。 鹿内と激しいケンカをする中で、鹿内は割れたガラスを持って 檜山を刺そうとする。 その頃咲人は昔の自分の姿を繰り返し見ていた。 昔の自分はよく笑っていること。自分は彼が笑うのは他社からの 理不尽な攻撃を避ける防衛反応だろうと考えていたが、改めて 観察すると違うように思うという。人は笑うことで脳内に アドレナリンが庄司、幸せだと理解する。笑うから幸せになれ るのだという。それを本能的に悟って居たのであれば昔の自分 もバカではないとし、誰かがそう教えてくれたのだろうと語る。 -------------------------------------------------------- 咲人に服用されたALGには副作用が有るということで、急いで 改善することを求められる中、同時に梨央の病状も進行して いた。咲人は蜂須賀と共にこの難局を二人で乗り越えようとす るが・・・ 基本的に誰もが持っている自分が一番、自分と関わるものを 助けることが大事だとするエゴを突出する形で描かれる話だった。 父親がおしえていた愛嬌は単純に生きる上での便宜を図る為の ものではなく、自分が幸せになる為のものでも有り、色々と これまでには見えていなかった人の本質さについて深く言及 していく流れはよく出来ていると思う。 誰でも同情することは出来るけど、実際に身を削ってまで他人の 為に犠牲になる人物はいないということで、平和だなんだと 主張する流れを一蹴しつつも、中には本当にそういう人物がいる ということを示したもので、それこそ人として一番大事なので はないかとする問いかけは良く出来ていた。 このドラマに於ける突拍子も無い研究の流れからすると、 用意されている理論武装的セリフは核心を突いていて 色々と気が付かされるし、人は本質的に変われるのかどうかと いうことの問題にも触れていて、なかなか変わることが出来ない 現実がある中で、大事にしたいものは何かをそれぞれの中で 芽生えさせる辺りは上手い作りだと思う。 咲人が持っている優しさ、自己偽性さは生まれ持ったものなのか、 それとも父親からの教えによるものなのか、遺伝的問題も含めて 本当に周りを幸せにすることは何かというところに言及している 感じがするね。 しかしアルジャーノンみたいなネズミってどのくらい寿命がある のだろうか? 白鳥咲人 …… 山下智久 (ドリームフラワーサービス) 望月遥香 …… 栗山千明 (脳生理科学研究センター) 柳川隆一 …… 窪田正孝 (ドリームフラワーサービス) 檜山康介 …… 工藤阿須加 (ドリームフラワーサービス・父を殺害) 小久保一茂 …… 菊池風磨 (脳生理科学研究センター) 波多光佑 …… 斎藤嘉樹 (ドリームフラワーサービス) 河口梨央 …… 谷村美月 (東京麗徳大学・学生、お嬢様) 小出舞 …… 大政絢 (東京麗徳大学・学生、父が梨央の会社で横領) 杉野史郎 …… 河相我聞 (脳生理科学研究センター) 白鳥久人 …… いしだ壱成 (咲人の父) 白鳥窓花 …… 草刈民代 (人の母) 河口玲二 …… 中原丈雄 (興帝人メディカル産業) 竹部順一郎 …… 萩原聖人 (ドリームフラワーサービス) 蜂須賀大吾 …… 石丸幹二 (脳生理科学研究センター) 檜山涼子 …… 朝加真由美 (康介の母、新しい恋人と新生活) 白鳥花蓮 …… 飯豊まりえ 小沼由美子 …… 松本若菜 市川大貴、澁谷晶己、仲俣雅章、高柳愛実、日栄洋祐 真実一路、大山蓮斗、永田卓也、吉野晃弘、堤隆博、本庄司 古家章人