デート〜恋とはどんなものかしら〜
(2015年1月期・フジ・月曜21時枠)

脚本 - 古沢良太
演出 - 武内英樹、石川淳一
オープニングソング - ザ・ピーナッツ「ふりむかないで」
主題歌 - chay「あなたに恋をしてみました」
企画 - 成河広明、狩野雄太
プロデュース - 山崎淳子

http://www.fujitv.co.jp/date/index.html





第4話 心が無いから結婚出来ない!?彼女を救う奇跡の贈り物!!
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クリスマスイヴの12月24日。
依子は上司に今日は定時に帰らせて欲しいとして頼む。
いつもご苦労様という上司は快く応じてくれる。普段から残業
を進んでやってくれる依子を信頼していたのである。

巧はイヴの日にデートの為に待ち合わせ場所に行く。
一台のスクーターが通りかかる。まさかあれじゃないだろうな
とするが、そこに来たのはサンタのコスプレをしてきた依子
だった。サンタのコスプレをすると彼は喜ぶと書いて有ったの
だという。目指す方向が間違っていないかと巧は、依子に別の
意味で感心する。

---5日前---
俊雄は依子が住む官舎の前で待っていた。
俊雄は依子が合い鍵をくれないからこうして待つことになるの
だと文句をいう。親が娘の部屋に入るのもダメなのかと問う。
俊雄は娘にさりげなくクリスマスの予定を尋ねると、実家に帰って
いつものように過ごすことを語る。ウチは仏教徒だが、父が
昔、ツリーを飾ってチキンを食べようと言ったので習慣化したの
だと語る。誰かデートの約束でもあるのであれば別に無理に
帰ることはないというが、そんな約束はないという依子。

瑠美はクリスマスの準備をしていた。
クリスマスの夜は佳織や宗太郎、そして美術教室の子や卒業した
生徒たちが来るのだという。芸術家かぶれの人物たちかという
巧はそんなのウンザリだとして参加しないと語る。

小夜子は依子の前に現れると30歳にもなって父と二人のクリスマス
なんて・・と語る。父はあなたに特別な人と逢って欲しいと
思っているハズだと言われる。

依子と巧はデートする。
イルミネーションって何が良いのか・・・と。
隣にいたカップルが如何にもなイブの過ごし方を話していた
為に、巧は殺意を覚えるようなカップルだと語る。依子は巧の
顔色が悪いことに気が付く。十数年ぶりにクリスマスを外で
過ごしたから・・と語ると、依子は家で休んだ良いとして家まで
送るという。しかし今はダメだと告げ、自宅ではガキと芸術家
もどきを呼んでパーティーをしているのだという。
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クリスマスイブが近づく9日前。
互いに相手の居ない依子と巧だったが、依子は巧がホテルの一件
で助けてくれたことにお礼をする。依子は巧に対してあなたに
デートする機会を与えても良いとするが、双方自分の方から
デートして欲しいとは頼まないとして意固地になる。
クリスマスの日が刻一刻と過ごす中で、いざ当日巧は依子と
デートすることになっていた。果たしてどういう過程を経て二人
はデートすることを約束したのか。

時間軸を色々といじくり回した流れというのが面白く描かれている
ね。
最初は9日前だったけど、見ていると6日前、5日前、4日前、3日前
2日前、4時間前のそれぞれの時間の流れが有り、巧サイド、依子
サイドの流れだけでなく、依子の父・俊雄サイドの流れを通して
鷲尾の流れを複雑に絡みあわせたところは流石という感じ。

現在の状況を見せた後にそれらの過去の流れを通して、どんな段取り
で現状に至るのかが分からないようにしているところも面白いし、
これぞドラマを魅せるというところで上手いプロらしい演出を
している感じがする。ただただカメラを回して流れだけを淡々
を流すだけなんて芸がないしね。

常識を持っているのか持っていないのか分からないけど、マニュアル
人間の依子が羞恥心もなく毎回のようにしてコスプレ状態なところ
は面白い。そんな姿を見れば、巧が語る「心がない」とする主張にも
一理ありそうな気もするけど、プレゼントを通して見た依子の中には
誰よりも心のある人間のように写るところもまた面白かった。

時間軸のすりあわせが行われていたけど、最後の段階でサンタの姿
として父が侵入し、その後巧が入り込む流れなどは笑えるものが
有ったしね。

母親の幻覚を見ていてそのやりとりをしている辺り、最近の日本の
ドラマにはよくあるネタだね。クドカンのドラマ「ごめんね青春!」
とか思い出させるけど、そんな母親は依子が作り出した幻想である
ハズなのに、自分の問題点を指摘しているところもまた興味深く
写る。

巧は親の為に行動をしていたのに、依子は現実主義的で親を
失望させていたこと。現実とか事実だけが正しいものではなく
人を豊にするものではないことが描かれていて興味深い主張に
繋がって居ると思う。

依子が渡したプレゼントは手作りの物だった。
巧は親からもらった金でプレゼントを買ったのかと思ったけど
それは取りあえず回避。しかし無難な既製品を購入する中で、
母親が上手いこと、昔もらった肩こり券をプレゼントするところ
など、金に任せるプレゼントではなく、冷めた感じのクリスマス
を送っているようで実は一番暖かいものを送り合っているという
ところがまた面白く描かれていたと思う。


藪下 依子 …… 杏 (29歳、東大出、国家公務員)
谷口 巧 …… 長谷川博己 (35歳、ニート、小説、アニメ、映画好き)
島田 佳織 …… 国仲涼子 (32歳、宗太郎の妹)
鷲尾 豊 …… 中島裕翔 (26歳、道場に通う)
島田 宗太郎 …… 松尾諭 (35歳、島田工務店、巧の幼なじみ)
藪下 小夜子 …… 和久井映見 (没年39歳、依子の母)
谷口 留美 …… 風吹ジュン (61歳、巧の母、美術教室)
藪下 俊雄 …… 松重豊 (59歳、依子の父)

高橋修、枝元萌
内田愛、武藤心平、石手愛美、古沢一郎



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