ゴーストライター
(2015年1月期・フジ・火曜21時枠)

脚本 - 橋部敦子
音楽 - 眞鍋昭大、笹野芽実、得田真裕、末廣健一郎
演出 - 土方政人、 佐藤源太、山内大典
主題歌 - androp(unBORDE / respire)
オープニングテーマ - 三浦大知「Unlock」
音楽プロデュース - 千葉篤史
編成企画 - 増本淳
プロデュース - 小林宙

http://www.fujitv.co.jp/ghostwriter/index.html





第4話 原稿をください…消えた天才作家の誇り
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由樹はリサに対して育てているのではなく利用しているとして
詰め寄る。リサは土下座すると原稿を下さいと語る。

「おとぎの国の住人」の連載だけでなく、神崎はリサに対して
今ある全ての連載を由樹に任せるよう告げる。映画の原作に
ついてはどうするかと問うとリサはそれだけは自分で書きたい
と語る。
由樹はリサの名前で小説を書き続けていく。

「私は彼女を支配した。ずっと支配出来ると思ったが・・・」

いよいよ小説も完成し岡野からは作風が変わったので表紙の
デザインも変えようと言われる。色々と指示を出すリサを
見て違和感を感じる由樹。

一方由樹の初めての小説は3千部を出版するが、2800部が返品
されてくる。小田は由樹に対して最初はよくあることだとして
慰めるが、由樹はそれでも200人の人が読んでくれたとして納得
する。真奈美や品川たちも連れて食事を食べに行く中で、
神崎が本として出版させるなんて凄いことだと言われる。
何か弱みでも握っているのではないか?と真奈美はジョークを
飛ばす。最近では由樹の小説はリサに影響を与えているとして
二番目の私へとは作風が似ている事を指揮される。
小田は返品された小説の件で処分する事も出来るが持ち変えるか?
と問うと由樹は是非そうしたいと語る。家に届けることを
告げると、小田としてはなんとかして由樹との関係を進めたい
と考えていた。

書店では由樹がリサ名で書いた「ランチの時間」や「デキ愛」
は売り上げの1位、2位を取っている事が分かる。そのことを
違和感をもって見ていた由樹。そんな彼女に気が付いてリサは
声を掛ける。「私たちは共犯者ね」と。
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憧れの小説家のアシスタントになった由樹だが、リサから
プロットを書くよう言われたことを発端にして、編集長の神崎
からはプロットだけでなく小説自体を書いてみないかと言われ
る。リサがまるで小説を書くことが出来なくなる中で、原稿の
締め切りを落とすことが出来ず、一つの連載を任せると、
思った以上の好評であり、神崎はリサに対して現在担当している
全ての連載を由樹に任せるべきではないかと告げる。
最初は罪悪感を持っていたリサだったが、それを容認する。
映画の原作だけは書くというが・・・

人の弱さというのが見られる話で、そんな罠に徐々に足を踏み入
れる様が不気味に描かれた。
罪悪感を持っているウチはまだ良いけれど、それが無くなり歯止め
がかからなくなった状況というのは恐い感じがする。

ここの所日本のドラマは、親との確執が有り、親に対する反面教師
的な流れとして人生を歩んでいるけど、結局根っこは、この親が
いてこの子供がいるとばかりの展開として描かれている。
リサとしては自分が嫌っていた支配欲の強い人物像を持つ母親に
自分が近づいているところを実感しているところが有り、憎むべき
対象が自分の中に生まれてしまった状況は恐いところが有る。

一連の流れを通してイニシアチブをゴーストが取るのか、それとも
名声を持つ小説家が握るのかに関する駆け引きがここに来てようやく
面白くなり始めた格好で、リサの持つ圧倒的な知名度というのは、
時として強みでも有り弱みとしても働いてしまうというところが
有ることを端的に示している。

ただリサは由樹に対して、自分の母親がしたことと同じ事(土下座)を
しては彼女が戻ってくるハズだとしていたけど、この流れが
本当に人間の中の不変的心理的傾向に基づいているものなのかと
いうことにやや疑問が残る。リサと母の関係と、リサと由樹の関係は
状況としても似ているところで働いている訳では無いので、必ずしも
由樹が戻ってくるとも思えない。この辺は橋部さんの強引な論理で
まとめてしまった感じだ。
もう少し由樹の中でも現在の地位に固執する理由なり状況が背景に
有ってこそ、リサとの共存・共犯関係を望むものだと思うけどね。


遠野 理紗(リサ) …… 中谷美紀 (30代にして天才小説家)
川原 由樹 …… 水川あさみ (小説家志望)
小田 楓人 …… 三浦翔平 (大手出版社・駿峰社・編集)
塚田 真奈美 …… 菜々緒 (駿峰社・編集)
岡野 慎也 …… 羽場裕一 (編集長)
坪田 智行 …… 水橋研二 (大手出版社・駿峰社・副編集長)
尾崎 浩康 …… 小柳友 (由樹のフィアンセ、横田リース長野営業所社員)
石井 友里子 …… 未来 (由樹と浩康の共通の友人)
遠野 大樹 …… 高杉真宙 (リサの息子)
田浦 美鈴 …… キムラ緑子 (秘書)
遠野 元子 …… 江波杏子 (理紗の母・老人ホーム)
鳥飼 正義 …… 石橋凌 (駿峰社本社・常務)
神崎 雄司 …… 田中哲司 (駿峰社本社・敏腕編集長)

品川 譲 …… 坂口辰平 (小説駿峰新人賞を受賞)

齊藤奈央



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