ゴーストライター
(2015年1月期・フジ・火曜21時枠)

脚本 - 橋部敦子
音楽 - 眞鍋昭大、笹野芽実、得田真裕、末廣健一郎
演出 - 土方政人、 佐藤源太、山内大典
主題歌 - androp(unBORDE / respire)
オープニングテーマ - 三浦大知「Unlock」
音楽プロデュース - 千葉篤史
編成企画 - 増本淳
プロデュース - 小林宙

http://www.fujitv.co.jp/ghostwriter/index.html





第9話 天才復活か?退屈で平和な日々の果てに
--------------------------------------------------------
リサはゴーストライター事件を告白したことで"転落人生"と
して雑誌にも取り上げられていた。現状を目にした美鈴は、
全ての元凶は由樹に有ると考えて彼女を後ろからナイフで刺す
が、同じ色のコートを着ていたリサのことを刺してしまう。
由樹はリサに対してもう小説は書かないのかと問うと、書かない
事を告げ、私は遠野リサから解放されたのだという。
そんなリサは駿峰社を尋ねていく。

1ヶ月前。
リサは小説家を辞めて一人で自宅で料理していた。
息子の大輝がやってくると、リサは息子の帰宅を喜ぶがちょっと
立ち寄っただけだという。一緒に料理を食べようというと
少し会話することになる。大輝は家をリフォームしていることに
気が付く。祖母を呼ぶつもりでバリアフリーにしてもらっている
が、一緒に住む為には時間がかかるだろうと語る。
大輝が出て行く事を知ると、今はどこに住んでいるのかと問うが
何も言わずに出て行ってしまう。

川原由樹はゴーストライターという肩書きが有る為に、現在は
小説の売れ行きもよく、出版のトークショウなどにも度々呼ばれて
いた。小田は由樹が多忙で人前でトークショウをしていることを
知り大丈夫か尋ねるが沢山の人に読んでもらいたいので大丈夫
だと語る。
次々と連載を引き受け、今回は本である「雪花の届く日」を出版
することになっていた。しかし帯には元ゴーストライターの由樹
ということが書かれていた。小田は神崎に会うとそろそろ本の
帯の件はなんとかならないのかと問う。しかし神崎は本を買う
人が何を基準で買うのかと問うと、「作者名」「表紙買い」「帯買い」
であることを口にする。肩書きが有るから売れているとし、
由樹本人も意図的にその勢いに乗ってやっているのだという。小田
よりも寧ろ自分の売り方を知っているのだろうと。

リサは美鈴が入院している病院に見舞いに行く。
由樹に謝罪の手紙を書いていたという彼女。事件性にしないで
くれたことにもお礼が言いたかったし、治療も順調であることを
書いたという。美鈴は川原とリサの関係が羨ましかった事を告げ、
小説家同士でしか分かり会えないことが有ることを知ったのだと
いう。
--------------------------------------------------------

リサは小説家を引退して、認知症の母親の介護の為に時間を
充てようとするリサに対して、由樹はゴーストライターとして
の肩書きを利用して、4冊の本をこの一年で出版する。
連載やコラム、そしてトークショーなどにも出席して、今や
時の人という事になるが・・・

同じ境遇になって初めてその人の苦労が分かる。
同じ立場になって見て改めてその人の偉大さが分かる。

そんな感じのドラマが二人の関係を通して描かれた感じ。

小説家としての才能を持つリサという人物の創作意欲を生み出す
原動力がなんなのかということに触れられて、それとは対象的に
普通の生活で送って来たであろう由樹には、その原動力がなんなのか
が気になる。勿論純粋な小説家としての夢だけでも生み出すこと
は可能だろうけど、背負うものの違いから来るストーリーとしての
重みなんかも変わって来そうな感じがするしね。

アイデアは枯渇するもので、かつて有名な映画監督も大ヒット作
を排出している時に、その件に触れて既に引退のことに言及して
いたことが有ったよな。秋元康さんとか、スピルバーグのように
多彩な才能を持つ人も居るけど、基本的には偉大な人物であれ、
才能というよりもエンターテイメント性をよく知る人物という
感じの方が強い。

小説家としてのキャリアを一度進めると、なかなか抜け出せない
事情も有るのだろうし、書くことでストレスのはけ口にしていたり、
より追い込むことで才覚を発揮していくところはなんとも皮肉
な感じに思える。
リサとしての凋落さは、母親に対する最大の復讐だという辺りも
面白い主張で、これまで散々ぞんざいに扱ってきたものに対して
我慢してきたリサの母親への気持ちが表れるシーンで面白く出来て
いたと思う。

問題は相変わらず何の罰則もない神崎。
見ているだけで腹だたしい。それでもこういう人が人生に於いて
は成功を収めるのだろうね。

しかし美鈴は被害者が訴える・訴えないというレベルではなく、
刑事事件として扱われるべきもので、申告罪ではないので
当然起訴されるものだと思うぞ。


遠野 理紗(リサ) …… 中谷美紀 (30代にして天才小説家)
川原 由樹 …… 水川あさみ (小説家志望)
小田 楓人 …… 三浦翔平 (大手出版社・駿峰社・編集)
塚田 真奈美 …… 菜々緒 (駿峰社・編集)
岡野 慎也 …… 羽場裕一 (編集長)
坪田 智行 …… 水橋研二 (大手出版社・駿峰社・副編集長)
尾崎 浩康 …… 小柳友 (由樹のフィアンセ、横田リース長野営業所社員)
石井 友里子 …… 未来 (由樹と浩康の共通の友人)
遠野 大樹 …… 高杉真宙 (リサの息子)
田浦 美鈴 …… キムラ緑子 (秘書)
遠野 元子 …… 江波杏子 (理紗の母・老人ホーム)
鳥飼 正義 …… 石橋凌 (駿峰社本社・常務)
神崎 雄司 …… 田中哲司 (駿峰社本社・敏腕編集長)

向井 七恵 …… 山本未來 (小説家)
石井 友里子 …… 未来 (由樹の同郷の友人)

涌井とも子、松長ゆり子、永崎絵里加、池田ヒトシ、原田裕章
前田聖来、大坂美優、小野木梨衣



inserted by FC2 system