警部補・杉山真太郎 〜吉祥寺署事件ファイル
(2015年1月期・TBS・月曜20時枠)

脚本 - もろさわ和幸
音楽 - 沢田完
監督 - 伊藤寿浩、竹園元
主題歌 - GENERATIONS from EXILE TRIBE「Sing it Loud」
プロデューサー - 河瀬光

http://www.tbs.co.jp/keibuho2015/





第4話 封印された5年前の誘拐事件…時効3日前犯人の告白
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最近浅野ゆかり(6歳)が誘拐・殺人される事件が発生していた。

警視庁吉祥寺署には、5年前に誘拐されたという西野和真と
その母親である絵里子が現れ、まだ事件は解決しないのか?と
刑事達に迫る。被害者が開放され無事に生還したが、犯人は
捕まってはいなかった。しかしこの事件は和真の証言が矛盾
だらけで本当に事件性が有るのか疑問視されていた。話では
和真は周りからも狼少年だと言われていること。今すぐに犯人
を捕まえてくれと母親は要求する。

老人ホーム・晴光苑。
職員の新田まひるは、杉山家の亡くなった妻・香織とそっくり
の人物だった。海人は母親に似ている彼女にそっくりだった
為に足繁く通う。そんな海人に対して、入居者の今井正(73歳)
は声を掛けるが、誘われることなく立ち去る。

真太郎は息子の岳を迎えに幼稚園に行くと、真由美先生からは
誘拐事件発生に対して注意を促す紙を手渡される。
美晴は海人の帰りが遅いことに対して、何処に行っていたのか
と問い詰める。美晴はまひるが母と似ている事を知り海人が
会いに行っていることを知っており、あの人は母ではないのだ
から会いに行ってはダメだと語る。美晴は真太郎にも海人が
寄り道して帰ってきていることを話そうとするが、事件発生との
連絡を受けて急いで現場に行くことになる。

永峰に合流する。
事件の被害者は今井正。死亡推定時刻は16時から18時で転落死
による脳挫傷が死因だという。今井は左足を脳梗塞で麻痺して
杖をついていたこと。発見したのは職員のまひるであることを
聞く。
真太郎達はまひるに逢うと彼女が亡くなった妻とソックリである
ことに驚く。食事の時間になっても来なかったので部屋に来たら
窓が開いていて下に落ちていたのだという。
鑑識の新垣によると指紋と足跡がベランダから見つかったが、
争った形跡はないとのことだった。しかし足の悪い人物が
ベランダの手すりによじ登ったりするものなのかと永峰は疑問
を告げる。
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6歳少女が誘拐・殺人された件が世間を賑わす中、5年前にも
吉祥寺署管轄で誘拐事件が発生していた。しかし被害者は開放
されたことや誘拐された少年の和真は曖昧な証言をしている
ことからも事件性があるかどうか懐疑的な視線で見られていた。
しかし今回誘拐殺人が起きたことで、改めて和真から話を
聞いていく。警視庁の滝沢や岸が改めて話を聞く中で、やはり
証言が曖昧な為に事件との関連性はないと判断される。
そんな中、老人ホームで入居者の転落事故が発生し、彼の荷物
の中に和真が失踪した当時のオモチャが有ったことから、事件
は現実に有ったのではないかとして捜査を開始する。
なんと亡くなった今井の遺体を発見した職員の新田まひるは、
真太郎の妻だった香織とソックリな人物だったことが判明する。

流石に何日も連れ回していたことを考えると同情出来ない部分も
有るのだけど、人は間違いを犯すものだと考えると、誰にでも
そういった人生の落とし穴に足を踏み入れる可能性が有り、
その一瞬が人生を陥れるものとして存在していると恐いものが有る。
突然大切な人を失った時の喪失感は図り知れないものが有るだろうし
それを埋める存在として、その人となりのエゴが突出してしまった
格好なのだろうけど、その中には当人同士が被害者と加害者という
形として認知していないことも有って、割り切れない部分があり
そうだ。

誘拐された和真がウソを付いていた理由の中にも、そういった
邪心のないものだと知っていたからで、僅かな時だが、本当は
両親にして欲しいことを、連れ回した親変わりの人物が子供の
欲求を満たして、利害の一致点を図ってしまうのだからなんとも
複雑で、大人だけでなく子供の心を満たしてしまうのだから
なんとも不思議な内容だった。

そんな負の連鎖を杉山家の事情にまで食い込めてシナリオを
描いていること。

母親が誘拐の犯人を捕まえろと迫る程に子供の心を追い詰めていく
流れというのが切ないね。

人はそんなに強いものではないことを考えれば、元教師だった老人
なんかの解雇の理由についても、可愛そうな感じに思えるのだけど、
今の時代は誤解されるような曖昧な態度は取れないというくらいに
きっちりしていて、今の人たちが社会に窮屈さを覚える原因にも
繋がって居るのかな。

刑事ドラマというよりも地域社会と警察のあり方について考えさせる
物語という視点で考えると面白いのかな。



杉山真太郎 …… 谷原章介 (警視庁吉祥寺署、3人の子、妻は香織)
永峰有 …… 要潤 (警視庁吉祥寺署、杉山の同僚、独身)
村田健一 …… 石黒英雄 (刑事課、元生活安全課、IT捜査)
新垣進也 …… 久保田悠来 (吉祥寺署の鑑識係)
澤みどり …… 永池南津子 (吉祥寺署、安定思考)
鎌本義夫 …… 榎木孝明 (吉祥寺署の署長)
香川桜子 …… 片瀬那奈 (刑事課)
岡崎克彦 …… 佐野史郎 (刑事課の課長)

杉山美晴 …… 本田望結 (長女、ミステリー小説や刑事ドラマが好き)
杉山海人 …… 須田瑛斗 (長男、ナイーブで優しい性格)
杉山岳 …… 松浦理仁 (次男、天真爛漫な末っ子)
杉山香織 …… 酒井美紀 (真太郎の妻、入院生活)
真由美 …… 小松春佳 (保育園・保育士)
青柳芳江 …… 高橋惠子 (香織の母、元中学教師)

西野絵里子 …… はしのえみ (和真の母)
西野和真 …… 竜跳 (5年前に誘拐された被害者、証言に矛盾)
今井正 …… 久保酎吉 (73歳、元中学教師、老人ホーム"晴光苑")
新田まひる …… 酒井美紀 (老人ホーム"晴光苑")
滝沢 …… 阪田マサノブ (本庁の刑事)
岸石 …… 塚良博 (本庁の刑事)
小谷幸子 …… 水木薫 (老人ホーム"晴光苑")

浅野ゆかり ……
矢崎亮 …… (29歳、誘拐犯)
新田朋生 ……

石川雄亮、財部友吾、鈴谷優子(声)



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