コウノドリ
(2015年10月期・TBS・金曜22時枠)

原作 - 鈴ノ木ユウ『コウノドリ』
脚本 - 山本むつみ
企画 - 那須田淳、鈴木早苗
ピアノテーマ・監修 - 清塚信也
プロデューサー - 峠田浩
演出 - 土井裕泰、金子文紀 他
主題歌 - miwa「あなたがここにいて抱きしめることができるなら」

http://www.tbs.co.jp/kounodori/





第9話 燃え尽きて…病院を去る時
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四宮が執刀中、6年間入院していた佐々木つぼみの容体が急変。
四宮が執刀後に病室に駆けつけると既に亡くなっていた。
サクラの話では心停止を起こしてからあっという間に亡くなっ
たとして穏やかな最期だったと聞かされる。向井はつぼみの父
恒夫が来た事を告げると、四宮は6年前の出産の時を思い出して
いた。恒夫は「何でみのりが死ぬのか、オレの嫁さんを返して
くれ」と手術室で語っていた。
下屋は6年間一度も面会に来ず放っておいてどういう気持ちで
引き取るのかと告げる。小松は寧ろ四宮が大丈夫かと心配する
が彼はいつも通りに過ごしていた。

相沢美雪が39週目の妊婦の検診でサクラの元を尋ねる。心拍に
も異常なく、後は助産師から母子手帳やその他出産のことに
ついて説明を受けて欲しいという。美雪は出生前診断を受けた
方が良いのかと問う。

その頃NICUには西山亜希菜が未熟児である息子のユウタの面会
に訪れていた。NICUに入る前に亜希菜はいつも息子が無事で
あることを祈ってから入っていた。

『高齢出産の場合染色体異常の発生率は高い。』
美雪に対してサクラはウチでは羊水検査と血液検査が出来る
と説明する。美雪は不妊治療を頑張り、毎日色んな情報を耳に
する事を告げ、出生前診断を受けるべきかで悩んでいることを
語る。「悩むことは決して後ろめたく思わないこと。それだけ
赤ちゃんの為に頑張っているのだから・・」と声をかける。
出生前診断には良い面も悪い面も有り、異常が分かれば合併症
を予防する為の対策が取れるが、逆に色々と分かるとでかえって
深みを覚えてしまうものだという。検査を受けるのであれば
夫婦揃ってのカウセリングを受けてからに・・という。
そんな美雪はサクラのことを何処かで見た事があるような気が
していた。

白川は亜希菜に対して現在1600gで3週間前に28週目570gで早期
出産した時に比べて安定していることを説明する。これも
亜希菜が運んでくる母乳のお陰だと語る。亜希菜はユウタの
ことに喜びを覚える反面、隣の保管器にいる尚人の両親が逢いに
来ていないことに寂しさを覚えていた。
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このドラマの凄いところは主人公はあくまで妊婦であり、
赤ちゃんであり、そしてそれを助ける医療従事者たちである
ということで、必ずしもサクラだけが活躍しているドラマで
はないところ。
葛藤しながらも決して誰かの意見を一方的に押しつける
ことがなく、誰もが主人公としての資質と存在感を持たせて
構成しているところだ。

今回のエピソードでも助けられる命と助けられない命の現実
の中で戦う現場の姿とその難しい決断に色々と考えさせられっ
ぱなしの濃厚な一時間だった。

未熟児に対する視線は人によって様々で受け入れられない人、
受け入れる人、その辺の差が性格の差として現れていて興味
深いし、どんなことでも意外や例外ではなく普通のこととして扱う
サクラ先生の言葉は人の心をいやしてくれる。

言葉で届かない悲しみや怒りなどは音楽に込めて伝えようと
していることも有るし、それが自らの心情を現れしている
ようで興味深いところである。

出産は一つの人生の関門に過ぎず、その後の生活の方がより
大変なんだよなと思わせるところもまたこのドラマを難しい
ところに追い込んでいる感じがするし、今回、亜希菜に対して
子供の病院の移送を頼んだけれど、これが結果として悪い方向
に転ばなければ良いなと思う。亜希菜というキャラクターが
かなりヤンキー入っているけど、サバサバしていて良い感じ
だからね。

何よりも個々人の持っている闇・過去にも迫り、いよいよ新井
とかサクラのことにもまた一歩踏み込んでいくところがあるのか
な。この分だと、シーズン2、3と作ってもネタはまだまだ豊富
にある気がするので、是非来春にはシーズン2を作って欲しい
ですね。


鴻鳥サクラ …… 綾野剛 (産婦人科医)
下屋加江 …… 松岡茉優 (新米産婦人科医)
小松留美子 …… 吉田羊 (助産師)
白川領 …… 坂口健太郎 (新米新生児科医)
加瀬宏 …… 平山祐介 (救命救急医)
角田真弓 …… 清野菜名 (助産師)
船越拓也 …… 豊本明長 (麻酔科医)
大澤政信 …… 浅野和之 (ペルソナ総合医療センター・院長)
向井祥子 …… 江口のりこ (メディカルソーシャルワーカー)
新井恵美 …… 山口紗弥加 (新生児科医)
四宮春樹 …… 星野源 (産婦人科医)
今橋貴之 …… 大森南朋 (新生児科部長兼周産期センター長)
平井沙織 …… 白石糸 (看護師)
真田知香 …… 小林きな子 (看護師)
少年のサクラ …… 高村佳偉人 (ひまわり養育園)
小野田景子 …… 綾戸智恵 (ひまわり養育園)
滝賢太郎役 …… 清塚信也 (ライブハウスマネージャー)

山本みのり …… 梶原みなみ (助産師)
槌田幸 …… 國武綾 (助産師)
佐久間百合子 …… 重城希美 (助産師)
林瑞希 …… 藤原希 (看護師)
…… 菊池真琴 (助産師)
佐々木つぼみ …… 廣田優実
真鍋千里 …… 田辺愛美 (看護師)
大塚ゆき …… 櫻井はな (新生児科の看護師)
永谷真知子 …… 永井ちひろ (看護師)
森岡奈緒美 …… 福吉真璃奈 (看護師)
内田麻衣 …… 横内亜弓 (新生児科の看護師)
白井香歩 …… 亀井理那 (看護師)
長島玲 …… 瑠衣夏

北村絢椛、羽村純子

相沢美雪 …… 西田尚美 (不妊治療患者、妊娠5週目)
西山亜希菜 …… 岡本玲 (早産の母、1800gの状態で転送)
西山ユウタ …… (1800gの赤ちゃん)
小泉明子 …… 酒井美紀 (23週目の切迫早産の妊婦)
小泉大介 …… 吉沢悠 (明子の夫)
佐々木恒夫 …… 黒田大輔 (つぼみの父)
佐々木みのり …… 石丸奈菜美 (つぼみの母・故)
永井浩之 …… 小栗旬 (営業マン、芽依の父)
水田 …… (永井の企画のクライアント)
町田貴生 …… 三浦誠己 (永井の上司)
木原雄弥 …… 前田公輝 (永井の部下)
野崎隆太 …… 須田邦裕 (新井の恋人)

猫田直、貴山侑哉、矢野湊翔、グラハム・レイラ
仁、大城朔太郎



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