問題のあるレストラン (2015年1月期・フジ・木曜22時枠) 脚本 - 坂元裕二 音楽 - 出羽良彰、羽深由理 演出 - 並木道子、加藤裕将 主題歌 - きゃりーぱみゅぱみゅ「もんだいガール」 プロデュース - 清水一幸 http://www.fujitv.co.jp/mondainoaru_restaurant/ 第1話 セクハラパワハラ女は我慢しなきゃいけないの？ -------------------------------------------------------- 田中たま子は警察に手錠をかけられ連行される中、良い仕事が したいと考えていた。ドキドキするような仕事。人生は地位 や名誉、金ではなく人生をどれだけドキドキさせ心を震えさせる かで決まると考えていた。 奈々美はたま子に会う為に指定された場所にいく。 大きな旅行ケースを引きずり階段を上っていくと、暫く使用 されていない屋上。母・鏡子と息子の洋武もやってくるが すぐに鏡子は奈々美に対してレストルームがないかを尋ねる。 結実、ハイジなど次々と集まってくるが肝心のたま子が居なか った。更にフードを被ってamazonの箱を持つ人間嫌いの女性 もやってくるがみんなに距離を保って欲しいと要求する。 たま子は来られないのか。警察に逮捕されたと鏡子は語る。 何で逮捕されたのかと問うと主人が人づてに聞いたものだが、 その妻とは現在離婚調停中なので詳しい話は聞けないとのこと。 たま子とは福井県の宝山高校・剣道部で同級生だったことを 語る。 たま子が来るでの間それぞれにたま子との出会いなどについて 語り合う。鏡子は上述した高校で知り合い、藤村五月とたま子 と私で仲良くしていたこと。五月の実家はレストランだったので 部活の帰りにはよく立ち寄り食事をしたという。 奈々美は小さな仕出し屋で彼女の同僚だった事を語る。 彼女が企画したワゴン車での移動販売をしていてとても 働き者だったと語る。 -------------------------------------------------------- たま子を始めとする女性たちは、たま子の主導の元である場所 に集められる。共通するのは全員が無職であること。そして 少なからず飲食関係に精通しているものたちだった。 なかなか来ないたま子が逮捕されたという噂を耳にする中で、 それぞれ自己紹介がてらたま子との繋がりを話していく。 社会の風刺としての意味合いが強く、社会が男性によって支配 されている中、どうにも立ちいかない女性たちが、やりたい放題 の男性たちに対して、殺したい気持ちを抑えつつ、一泡吹かせ ようとしていく奮闘記のようだ。 妄想とはいえ、日本刀を持った五月が社員たちを切り刻んで 行く様が爽快にも思えてきてしまう程異常な会社の構図が有り、 こんな事件を具現化してしまったのが、銃社会アメリカでの走り となったコロンバイン高校銃乱射事件みたいなことになる のだろうか。 その事件の元となったディカプリオの映画「バスケットボール・ ダイアリーズ」の中でも派手にディカプリオが銃を乱射する シーンが有ったりしたけど、鬱積したものからの解放に快感を 見出すという意味では、「セーラー服と機関銃」の薬師丸さん を彷彿とさせる。 なにせ不快を通り過ぎて、男性だけでなく女性を小馬鹿にした ようなシナリオなので、脚本家を訴えたくなること必至(笑) 色々とセリフのやりとりのシュールさを見ると、坂本さんらしく 計算されているなとは思うけど、どちらかというと先日まで 放送していたバカリズムさんに見るコメディコントのような シュールな笑いを誘うものが有ったな。表現に関しては色々と 気が付かされるところが多く、こういう表現って普段から脚本家 さんはメモなどに書き留めておくものなのだろうかと思わせる程 にそれぞれのキャラクターに対する性格付けを臭わせるやりとり が最初の会話の中で表現されるところが素晴らしいところだった。 五月の心が折れていく様が日記の中から見て取れるところが有り 涙無しでは見られないところも有る。 ここのところ日本のドラマも土下座シーンなどに見る相手に屈辱 を与えて逆転していく内容が多いね。 草薙さんのドラマでも吐瀉物を舐めろとか凄いやりとりが有った ばかりだし。 目には目を・・という同じ方法論で復讐すれば同じようなレベルに しかならないことも有るし、これまで我慢してきた五月に対して リスペクトにもならないし、その辺はレストランで見返す格好 なんだろうけど、流石に大手食品業界を相手に勝てるとも思えない。 戦っている土俵が違い過ぎるところが有るけど、どうなんだろうね。 悲しいのはこのように男性vs女性という明確なテーマが有る状況の 中でも、同性同士でもつぶし合いの構図があるという流れなのかな。 藍里がビッチな女だったり、昭和の女性なのか母親は娘に対して 心ない言葉をかけているところなどは切ないところだった。 田中 たま子 …… 真木よう子 (32歳) 門司 誠人 …… 東出昌大 (26歳) 新田 結実 …… 二階堂ふみ (23歳) 川奈 藍里 …… 高畑充希 (26歳) 星野 大智 …… 菅田将暉 (22歳) 雨木 千佳 …… 松岡茉優 (20歳) 森村 鏡子 …… 臼田あさ美 (32歳) 烏森 奈々美 …… YOU (46歳) 几 ハイジ …… 安田顕 (39歳) 西脇 太一 …… 田山涼成 (57歳) 土田 数雄 …… 吹越満 (48歳) 雨木 太郎 …… 杉本哲太 (50歳) 菊池亜希子、川口覚、小松利昌、庵原匠悟、俵木藤汰、外川貴博 加藤忠可、志田彩良、渡邉翔、大橋澪乃、木村友紀、酒巻誉洋 幸将司、菊地一浩、柿本光太郎、中田敦夫、澤田慎司、マコト