無痛 〜診える眼〜
(2015年10月期・フジ・水曜22時枠)

原作 - 久坂部羊 『無痛』
脚本 - 大久保ともみ
音楽 - 塩谷哲
演出 - 佐藤祐市、木下高男、山内大典
主題歌 - Superfly「黒い雫」
挿入歌 - ミソッカス「闇夜のキャラバン」
編成企画 - 清水一幸
プロデューサー - 貸川聡子
アソシエイトプロデューサー - 稲田秀樹





第3話 熱血刑事が抱える…殺意の秘密
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和枝は英介と共に倫子の墓参りをする。まだ半年も経っていない
気がするという和枝。倫子は英介の言うとおりにして良かった
と最後は語っており、入院生活ではなく、彼女は最後は自宅で
過ごしていたのである。最後の方にはあの子はシュークリーム
を毎日食べていたとし、病院ならば許されないところだったという。

太田は早瀬に対して県警本部の市原が来ていることを語る。
村本精神科病院に入院中だった篠崎大和(28歳)が今日退院する
というものだった。殺人を犯してまだ3年しか経っていないのに
裁判で無罪だったこと。心神耗弱が認められた格好だったので
有る。病院から出てくる篠崎の元にいく早瀬だが、篠崎の母
はあのとき息子を逮捕した刑事だとして刺激を与えるのを
辞めてくれと語る。

白神はイバラに絵本を見せる。餓死寸前の象がエサをもらう
為にゲイを演じるが結局エサはもらえず亡くなるという物語
だった。イバラは馬鹿な象だと告げると、白神はかわいそうだ
とは思わないのかと問う。するとボクは何処かおかしいのかと
問うイバラ。どこもおかしくないと語る。
菜見子はイバラを見かけると先ほど患者の一人がジュースを
こぼしてしまったので掃除して置いて欲しいと頼む。
菜見子はイバラの手の怪我は良くなったのかと気を遣う。

仁川は帰宅しようとする中、早瀬が何かを調べていることを
知り余計なことはするなと語る。

その頃、大住町で殺人事件が発生する。後ろから女性を襲い
首を絞めて殺そうとするが、幸いにも女性は防犯ブザーを
持っていた為にそれを鳴らすと逃げていく。

英介は診察に来た関節リウマチの関さんの容体を見る。
ガンとは違うので薬で対処しましょうと語ると喜ばれる。

そんな英介の元に早瀬がやってくると、協力して欲しいことが
あるという。三年前に事件が発生したこと。襲われたのは夜勤
明けの女性看護師で篠崎という犯人は、背後から女性に近づく
殴りかかったのだという。殺害後に薬指の爪を剥がすのが特徴
で早瀬が捕まえたというもの。彼は取り調べで、殺された女性
のことを「人間型爆弾で地球を吹っ飛ばす為に宇宙から送り込
まれた人物」と告げ、爪を剥がしたのは解除ボタンだと主張
したのだという。妄想型統合失調症だろうとする英介に、全部
嘘なんだと語る。
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患者にとってもっとも最適な治療とは何なのか。
今回無痛症の男性イバラを通して見る精神的不感症の流れや
犯罪者の精神状態を通して見る罪の量刑などを見ると、
痛みの方向性は目に見える外傷的な痛みだけでなく、精神的な
痛みに関して触れるような流れが有り、見た目だけでは分から
ないという難儀な状況の中で、益々捜査官・英介のスキルが
求められていきそうだ。
今後患者や犯罪者の精神的な一面を深く掘り下げていくことを
予感させるものを感じる。

暴力犯罪者の多くは、人の痛みを感じないので他人を傷つけて
しまうことが叫ばれるけど、自分の痛みを感じない人は
自分のことさえ傷つけてしまうところも有るんだなと。
そんなイバラが菜見子についてどういう感情を持って見守っている
のか。

やはりメインは英介の観察眼を刑事ドラマに絡ませて描いて
いく流れであるし、それが面白い部分だと思うので、医療分野
の件がこの流れを邪魔しないで欲しいけど、被害者の精神的ケア
を通して見る無痛治療の可能性なんかについても今後は
可能性として追求していくところも有るのだろうか。

病気だと嘘をついて罪を逃れた代わりに、統合失調症の薬を飲ん
だ結果、遅発性ジスキネジアを発症。メンタル系の薬なんかは
特に誤って飲むと危険なものだと思うので、安易な選択をした
ものだけど、自業自得な流れとしか感じられないかな。
それでも被害者は浮かばれない。

問題は早瀬の件で早くも事実を告知したこと。
ガンだと告知されるのと動揺に刑事にとって犯因症を持つと
いうことがどれだけ危険性をはらんでいるのかということだ
よね。

そして現在精神的な病を患っていると思われているサトミの
件で、彼女は本当にそういう病を持っているのか。
菜見子が加藤虎之介さん演じる人物によって監視されている
けど、一家惨殺事件を追っている記者か何かなのかな。

そういえば相築あきこさんが一話の頃からクレジットされていて
何処に出ているのか分からなかったけど、英介の妻役だったのね。


為頼 英介 …… 西島秀俊 (43歳、天才医師、「犯因症」が見える)
早瀬 順一郎 …… 伊藤淳史 (32歳、刑事)
高島 菜見子 …… 石橋杏奈 (26歳、臨床心理士)
白神 陽児 …… 伊藤英明 (39歳、為頼と同じ能力を持つ医師)
イバラ …… 中村蒼 (25歳、白神メディカルセンターの清掃員)
南 サトミ …… 浜辺美波 (重度の鬱と強迫神経症)
井上 和枝 …… 浅田美代子 (為頼診療所の看護師、英介の義姉)
久留米 実 …… 津嘉山正種 (英介の恩師、現在は患者)
横井清美 …… 宮本真希 (白神メディカルセンター・秘書)
仁川康男 …… 兵藤大樹 (港中央署・課長)
太田武司 …… 馬場徹 (港中央署・早瀬の相棒)
橋本広子 …… 和泉佑三子 (白神メディカルセンター・看護師長)

為頼倫子 …… 相築あきこ (英介の亡き妻)
篠崎大和 …… 松下洸平 (犯人、統合失調症を装う)
菜見子を監視する男 …… 加藤虎之介

森本のぶ、南風佳子、佐藤睦、吉田幸矢、神里まつり
逢澤みちる、三田悠希、あづみ昌宏、大塚和彦



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