掟上今日子の備忘録
(2015年10月期・フジ・水曜22時枠)

原作 - 西尾維新「忘却探偵シリーズ」『掟上今日子の備忘録』『掟
上今日子の推薦文』『掟上今日子の挑戦状』
脚本 - 野木亜紀子
音楽 - 笹野芽実、末廣健一郎
演出 - 佐藤東弥、茂山佳則、小室直子
主題歌 - 西野カナ「No.1」
オープニングテーマ - Goodbye holiday「溢れるもの」
チーフプロデューサー - 松岡至
プロデューサー - 松本京子、森雅弘





第3話 2億円の名画が破られた!?忘却探偵が黒髪コスプレで潜入調査
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東洋美術館で推理小説家の須永昼兵衛の企画展が開催される。

サンドグラスでは厄介はマスターの絆井にある相談をする。
現在警備会社に勤務している厄介は美術館に派遣されているが、
その美術館に3度も今日子が来るのを目にしたというもの。
毎回同じ所で立ち止まっているとし、常設展に設置してある
「母」という作品の前で立ち止まるとのこと。
今日子に絵が好きなのか尋ねると駅に企画展のポスターが目に
留まったのだという。厄介は今日子さんに会いたいと考えて
はいたが、今は今日子さんと名前で呼ばせてもらえたことに
満足することにする。マスターはどうせ事件に巻き込まれるのだ
から早く巻き込まれれば今日子さんに会えるのではないかという。

東洋美術館の館長は敷原、警備主任は櫛部が担当していた。
この度新作が美術館に設置されることになっていた。
しかし厄介は偶然を装い常備展を訪れ、今日も来るであろう
今日子との出会いに期待する。予め先日会話した時の情報を
以て、彼女との距離を縮めようと考えていたのである。

予定通り彼女はやってくるが、いつもとは行動が違うことをする。
なんと立ち止まるハズの「母」の美術品の前を一瞬にして通り
過ぎたのである。厄介は声をかけると、この絵を見ないのかと
尋ねる。2億円の価値があるみたいですよと語ると、今日子は
この絵にはそんな価値はないとしてせいぜい200万円だろうと語る。
全ては昨日今日子が言っていた情報なのに何故突然価値が下がって
しまったのか謎だった。
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今日子と厄介の恋愛的要素も興味深いし、謎解きも厄介が
毎回彼女に依頼するという違和感を除いては楽しいものがある。

ただこのドラマではまだまだ一日で記憶が無くなってしまう
という恐怖心がドラマに加味されての演出がない。
それほど難事件にぶち当たっていないことを示しているのだけど
そのウチ、今日子でさえも一日では解決出来ない難事件に
遭遇するのかな。そういう意味では今回の事件の解決後に
アトリエ荘の陸くんが次のエピソードでも関係しそうなところ
を見ると、一度リセットされた状況での捜査が行われることに
なり興味深い点がまた一つ増えそうだ。

事件は記憶のない今日子が同じ行動を繰り返していることを
利用して厄介が彼女に近づくために、そんな習性を利用して
いくところは面白い導入部。

今日子が評価した絵の件で、昨日とは違う判断を下したことは、
単なる気分的なものなのか、それとも絵の価値を本当に分かる
という彼女のスキルのなすところなのか。
額縁が変わるだけで、2億円から200万円になるとか正直、
嘘くせーとか言う内容だった。絵そのものよりも額縁の方の
評価の方が高いだけじゃないのかと。

ドラマとしては絵画に対するHow toっぽい内容だったけど、
今日子は最初から額縁の違いに気がついていたので、事件の
真相も判明していったのかな。

ガッキーの服装が替わっていたというのも正直気がつかなかった。
同じものを見ても違いに気がつく人も居れば居ない人もいる。
中身に注目するほどに全体像が見えなくなると。

しかし今日子も最初から推理力を発揮して既に分かっていること
を説明している感じだけど、厄介の心に関してもそれを知りつつ
振り回しているとしたらちょっと切ない。今回キッパリと
断ったけれど、明日になれば忘れることを考えれば、また
いつでも失敗を成功にするためのトライが出来て、アタック
する側としてはチャンスは無限に広がるな。


掟上今日子 …… 新垣結衣 (置手紙探偵事務所・一日で記憶が飛ぶ)
隠舘厄介 …… 岡田将生 (皆原製作所・契約)
也川塗 …… 有岡大貴 (探偵)
幕間まくる …… 内田理央 (探偵)
絆井法郎 …… 及川光博 (サンドグラス・マスター)

敷原 …… 相島一之 (東洋美術館・館長)
和久井和久 …… 山田明郷 (額縁師)
櫛部 …… 小松利昌 (東洋美術館・警備主任)
水木櫓 …… 恩田括 (46歳、画家、「母」の作者)
ハク井陸 …… 高木星来 (アトリエ荘の少年)

松熊つる松、金時むすこ、柳下李里



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