流星ワゴン
(2015年1月期・TBS・日曜21時枠)

原作 - 重松清『流星ワゴン』
脚本 - 八津弘幸
音楽 - 千住明
演出 - 福澤克雄、棚澤孝義、田中健太
主題歌 - サザンオールスターズ「イヤな事だらけの世の中で」
脚本協力 - 松田沙也
プロデューサー - 伊與田英徳、川嶋龍太郎





第3話 10分拡大スペシャル成功への道〜鉄棒感動物語!奇跡を起こせ
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一雄は最悪の人生をやり直す為に橋本親子が乗る謎のタクシー
に乗って過去の世界へと向かう。
一雄は会社からリストラされた日、妻・美代子からは離婚届が
届き、息子・広樹は中学受検に失敗して激しく荒れ果てていた。
過去に戻って繰り返しやり直そうとするが、変わらない現実に
苛立ちを覚える。しかし少しずつ変わっている現実を目にして
いちるの望みを持つ。

橋本はちょっと寄りたいところがあるとして"いつもの場所"
でタクシーを止める。そこは健太が通っていた小学校だった。
忠雄は小便をしたいとするが、学校の中に入るのを怖がる。
私たちも死んでいるので大丈夫だという橋本。

二人を待つ間、一雄は橋本と会話する。
死を迎えるとはどんな感じなのか。橋本は即死だったので解ら
ない事を告げるが、一瞬で何百回も神の願ったという。健太
だけは助けて欲しいと。事故に遭う前の半年前に健太の運動会
に仕事でいけなかったことを悔やむ橋本。本気でどうにかしようと
すれば行けたハズだったと語る。
健太がここに来るのは卒業式ごっこの為だった。
今年は健太が亡くなった5年が過ぎ、当時の同級生が卒業をした
が、卒業式を見に来た二人は生徒たちが遺影を一緒に卒業式に
持って来てくれることを期待していたが、既に5年前の死のこと
は忘れられていたという。
健太は鉄棒の訓練をする。
しかし橋本は死んだ時に出来なかったものは出来ないのだと
説明する。一雄は自分が人生を変えられないのと同じではないか
と考える。橋本は一雄に対して健太を成仏させて欲しいと語る。
しかし一雄はそれは橋本がすべきことで、事故現場で自分自分を
受け入れれば良いのではないかと。今は正直健太を気にしている
余裕がないと語る。

そして一行がタイムスリップしたのは1年前の2014年1月24日(金)
13:00、多摩電子工業前だった。この日は一体どんなことが起きた
のか。一雄は直帰すべきが会社に戻るかで悩んだ末に、一度会社
に戻った事を語ると、忠雄はそれならば家に戻るべきだと語る。
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一雄を乗せたタクシーは2014年1月24日だった。
特に人生の分岐点だとは思っていなかった一雄だが、取りあえず
当日の行動とは逆に直帰しようとして家に向かうと、息子・広樹
の自転車が高台に置かれている事を知る。今は塾にいっている
ハズなのに一体何故なのか。陰で見守っていると、広樹は
パチンコを使いコーンを的にして射る姿が逢った。そのコーンに
は生きている価値もない人物が書かれていることを知る。
その名前は・・・

今回は広樹が抱えている心の闇について描いたもの。
中学受験に失敗したこと。息子への期待と称して親が無用なプレッ
シャーを与えていたことがその原因ではないかと思われていたもの
だったが、それが誤解で有ったこと。

親の身勝手な振る舞いというものが30年前の忠雄の行動には
現れていたけど、身勝手な行動の裏には、一雄が発した言葉に端を
発していたとする事実が発覚する。
子供に対する愛情と称して苦労や努力をさせない親が悪いのか、
それとも親のエゴを子供に押しつけていることなのかという
ことの綱引きとして描かれた感じ。

現代的感覚で言うと「虐めを受けたら逃げればいい」という主張が
体勢を占めているけど、忠雄の感覚で言えば、逃げること
が解決の一つだとは思っていない所が有る。
この辺の流れは難しい所が有り、現代の虐めと過去の虐めの内容の
違いを考慮すると一概には言えない感じはする。

ただ広樹の言動の中にも、無意識のうちに人を傷つけていたと
する過去が有り、この辺はどちらが悪いのかは解らない。

簡単に諦めないことの必要性は感じるし、忠雄の古い価値感は
軟弱化した現代社会の人間には示唆するところも多い気がする。

「俺がいなくても必ず契約してくれ」

映画「Back to the Future」でマーティがドクに対して、手紙の中
に托した思い出のシーンを思い出すな。ドクが亡くなることが
書かれているけど、彼は未来を知ることはトラブルの原因だとして
拒否している姿があったけど、実際には見てしまい実行したことが
有ったよね。

今回のことでどれだけ影響を与えられたのか。


永田 一雄 …… 西島秀俊 (電子機器メーカーリストラ)
(幼少期:佐藤詩音)
永田 忠雄 …… 香川照之 (丸忠総業/丸忠コーポレーション)
永田 美代子 …… 井川遥 (一雄の妻、ヤクザと浮気??)
永田 智子 …… 市川実和子 (一雄の妹。地元・鞆の浦)
(幼少期:梅垣日向子)
永田 伸之 …… 高橋洋 (智子の夫・丸忠コーポレーションの専務)
千賀 和哉 …… 入江甚儀 (電子機器メーカー左遷)
古閑 …… 町田啓太 (美代子の密会相手)
永田 広樹 …… 横山幸汰 (中学受験に失敗)
永田 澄江 …… 倍賞美津子 (一雄の母、忠雄の妻)
(若年期:渡辺真起子)
橋本 義明 …… 吉岡秀隆 (30年前、運転手)
橋本 健太 …… 高木星来 (30年前、義明の息子)
竹岡 …… 山本亨 (中華料理屋「天福軒」の主人)
竹岡光史 …… 中澤準 (一雄の親友)

丸忠総業の若い衆 …… 小橋正佳、三宅十空、日笠圭、岩間天嗣

石飛佑樹、柄本佳月、桑原実翔、悠貴

奥田夢斗、本間翔、高橋洋
金田耀生



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