天使と悪魔 -未解決事件匿名交渉課-
(2015年4月期・テレ朝・金曜23時枠)

脚本 - 高橋悠也、香坂隆史、徳永富彦、瀧本智行
演出 - 波多野貴文、植田尚、片山修
音楽 - 林ゆうき
主題歌 - ソナーポケット「Song for you 〜明日へ架ける光〜」
ゼネラルプロデューサー - 内山聖子
プロデューサー - 山田兼司、布施等・木曽貴美子





第1話 きゃばくら嬢殺害×政治アナリスト失踪
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2014年2月17日・東京。
野沢なつみ(25歳)は、六本木のギャバクラを辞める。
なつみを慕うキャバ嬢は彼女が辞めることを惜しがる。
その夜、なつみはアパート内で包丁で刺されて殺害される。
死亡推定時刻は昨夜20時〜23時。そんな被害者を見た捜査官
たちはとても綺麗な子で若いのにもったいないことを口にする。
警視庁捜査一課の宇田川やヒカリは色々と交友関係を聞き込み
し店を辞めた理由などを尋ねていく。するとなつみには夢が有り
留学する為に店で働き金を貯めていたのだという。夏頃から
留学すると言っていたこと。なつみを恨んでいる人など居ない
という。
そんな中ヒカリは辞令が下りて、警視庁にある「未解決事件資料
室」に異動することになる。
街では政治家が女性の労働環境について訴える中、今後は女性
がリーダーシップを取れるような社会を実現すべきことを語る。

ヒカリはその夜彼氏とディナーを取るが、そんな彼から今まで
言えなかったが、自分は結婚していて子供がいることを言われ
る。ヒカリのことがバレて大変になっていること。子供も居る
のでこのまま別れて欲しいと言われる。

翌日からヒカリは「未解決事件資料室」で書類をパソコンに入力
する仕事が始まる。

1年後、ヒカリは「未解決事件資料室」で相変わらず入力を繰り替え
す中、1年前のホステス殺人事件のファイルを目にすることになる。
そんな中資料室に男性がやってくると突然彼は自らを弁護士・茶島
だとして名刺を差し出す。嘱託してきたこと。今後データ入力だけ
でなくこの部署は捜査もするのだという。これから殺害現場に行く
事を語る。再調査も業務の一つだという。

ヒカリは当時自分が担当していた案件だとして知っている情報
を語る。当時室内には争った跡が有り、その辺の床にサイフが
落ちていたこと。吉川毅(42歳)のもの。政治アナリストでワイド
ショーでもよくコメントしていることだという。彼は男女関係
だったことを認めているが事件直後から失踪している状況との
ことだった。

吉川企画にいくと、妻の美加子から話を聞く。警察が聞きに
くるなんて久しぶりのことだという。事件前に夫に変わったこと
はなかったのかとし、夫には頼りそうな人は居なかったのかと
問う。それが分かっていれば警察に話しているという。亡くな
ってなければ良いですねという茶島に対して、主人は生きている
と語る。誰かの協力なしに一年も隠れられないことを語る。
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六本木で勤めていたキャバ嬢のなつみが殺害される。
未解決のまま参考人である吉川毅が失踪していることも有って
事件は暗礁に乗り上げたまま一年が経過。当時蒔田ヒカリは
捜査一課の最前線で働いていたが、すぐに異動になり、未解決
事件資料室のデータ入力の仕事になる。1年後、そんな部署に
弁護士だという茶島がやってきて、この部署は今後未解決事件
の再調査も行うということで、現場に出て捜査する事になる。
弁護士と刑事の捜査。取りあえず関係者から話を聞いていくこと
になる。

もの凄く展開が淡々としていて、魅せようって気が有るのか
どうかもよく分からない。
冒頭では女性の社会進出に於ける要素とか、ヒカリが当時捜査官
としてこの事件に関わっていたという関係も相まって、現在のヒカリ
に置かれた状況が被害者とか加害者にシンクロしていたり、その事件
に関わるべき理由づけみたいなこともしているのだけど、肝心の
捜査官のヒカリはただ話を聞いているだけで、結局くせ者で観察眼の
優れた茶島が事件の交渉を担当して捜査を解決していく様だ。

ヒカリのやる気が空振り。特に捜査官としてのスキルも何も
持ち合わせていない。男性と知らない間に不倫していたとか、
窓際部署に押しやられたので、それに対してなんとか見返そう
とする気概も感じない。

シナリオ自体は色々と凝っていて展開が反転していくのだけど、
それに見合ったような演出が行われておらず、もの凄く淡々として
いる。別に派手な演出は必要はないけど、もう少し色んな事実が
判明していく過程を盛り上げたりしても良いのではないかという
感じもする。

唯一このドラマのポイントになって行きそうなのが司法取引の流れ
かな。日本では司法取引が認められていない。自供がないと解決
しない状況に有って、一方を犠牲にして、一方を懲らしめる。
不条理だけでまるで罪を着せられないよりはマシではないかという
考えが視聴者に共感を得ていくのかどうか。


蒔田 ヒカリ …… 剛力彩芽 (警視庁にある「未解決事件資料室」)
茶島 龍之介 …… 渡部篤郎 (茶島法律事務所所長)
宇田川 賢 …… 長谷川朝晴 (警視庁捜査一課主任)
阿野 忠臣 …… 荒川良々 (東京地方検察庁検事。茶島の元部下)
服部 乃絵美 …… 内藤理沙 (阿野の担当事務官)
恵庭 茜 …… 中村静香 (茶島法律事務所・茶島の秘書)
神楽坂 遼一 …… 宇崎竜童 (最高検察庁の特任検事長)

吉川 美加子 …… 高岡早紀 (吉川毅の妻、嫉妬深い)
上田 倫子 …… 霧島れいか (政治家、女性の権利を唱える)
吉川 毅 …… 飯田基祐 (42歳、政治アナリスト)
野沢なつみ …… 杉本有美 (25歳、ホステス、留学の夢)

兒玉宣勝、松山愛里、生津徹、大口兼悟、松村曜生
篠崎真人、長谷川大、小出ミカ



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