天使と悪魔 -未解決事件匿名交渉課-
(2015年4月期・テレ朝・金曜23時枠)

脚本 - 高橋悠也、香坂隆史、徳永富彦、瀧本智行
演出 - 波多野貴文、植田尚、片山修
音楽 - 林ゆうき
主題歌 - ソナーポケット「Song for you 〜明日へ架ける光〜」
ゼネラルプロデューサー - 内山聖子
プロデューサー - 山田兼司、布施等・木曽貴美子

http://www.tv-asahi.co.jp/tenshitoakuma/





第6話 密室の悪魔
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3年前2012年8月17日・立川中央署。
神崎利治(46歳)は、警視庁イチの落としの名人で、エアコンが
壊れているという手を使って容疑者を限界状態にして自供させる
手を使っていた。もう楽になれ、目撃証言があるんだ、正直に
認めれば、すぐにクーラーの部屋で眠れるぞと。お前がやった
んだな?と問う。

西村泰史は傷害で関東第一刑務所に服役していたが、ある未解決
事件について話しても良いとし、2ヶ月後に内定している仮釈放
を一日でも早めたいとしているという。受刑者から持ちかけられた
ネタはガセだというのが定説だという。しかしもしもホントの
事ならば・・ということで茶島は阿野たちから話を聞いて報告書
をあげるよう言われる。我々は表だって動けない為にこういう
ケースの為に飼っているのだとする神楽坂。茶島はそれを辞める
為に検察を辞めたと語る。弁護士でも散々稼いだだろうとし違法
弁護をしても目をつむったのだと言われる。

刑務所にいくが、茶島はヒカリにパシリみたいな仕事だとして
気が乗らなかった。ヒカリに対して役人根性だというが・・
西村と面会する。言い分は正確に報告するが決めるのは上層部だ
と語る。西村は3年前に女が殺されるのを見たとし、当時刑務所に
入る事になったつまらないケンカのことを語る。てっきり殺した
と思い必死にその場から逃げて八王子に行き、町外れにいくと、
「草笛の丘」という場所で殺人が起きたという。その時の車の
ナンバーを覚えて居ること。そこで男性とケンカしていた女性
は殺されて今でも埋まっているのではないかという。へんな
とばっちりを受けるのをさけて話さなかったが、里親が死にそう
なのだという。4歳から育ててくれたので最後は看取りたいという。
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傷害の罪で関東第一刑務所に服役している西村泰史からある
未解決事件について情報を持っているので、仮釈放を早めて
欲しいとする訴えがある。2ヶ月後に仮釈放は内定しているのだが
育ての親が余命が短い為に逢いに行きたいのだという。
茶島は神楽坂に対して受刑者から持ちかけられた取引の殆どが
ガセであることがアメリカでも分かっていることを指摘し聞く
価値はないとするが、本当の情報の可能性が有る限り調べるよう
告げる。先ずは話を聞いて報告書をあげて欲しいと言われるが・・・

少しずつ司法取引の内容やパターンを変えて来て面白く見せよう
としている努力を感じられる。
司法取引事態がそもそも本来与えるべき罪を無くして利益を
得ようとするもので、何処かで不条理さというものを感じるところ
が有るのだけど、このドラマで起きている事件自体もそれぞれの
パーツはどれも不条理なところが大きかった。

目には目をという形で今回の一件を仕組んでいたけれど、殺して
しまったことに同情の余地はないにしても、目撃証言が如何に
曖昧なものなのかということを逆手にとって冤罪を起こした流れ
なり、国家権力という名の下で強引に取り調べた結果、人生を
狂わされた男が、そんな男に復讐したいとする気持ちも分からない
でもない。

自分が味わったことと同じことを味わわせることが最高の復讐だ
とは思うけど、決定的に違うのは、やはり実際に手を下してしま
ったというところなのか。

里親に育てられたというだけで不条理な視線で世間から見られて
いた状況を思うと、同情の余地はあるし、そもそもの西村の傷害
事件でもやはりそんな心ない言葉から始まっているということで、
ヤリ所のない怒りが有ったのだろうね。

里親を大切にする気持ちも空回りして、思い出の場所での殺害事件
というのもまたなんとも言えない後味の悪さを残すことになった
けど、それぞれの人に対して今一度偏見の視線で他人を眺めること
の酷さを感じ流れだった。

段々とこのドラマの良さが出てきた感じ。初回の頃のつまらなさ
は完全に抜け落ちたと思う。


蒔田 ヒカリ …… 剛力彩芽 (警視庁にある「未解決事件資料室」)
茶島 龍之介 …… 渡部篤郎 (茶島法律事務所所長)
宇田川 賢 …… 長谷川朝晴 (警視庁捜査一課主任)
阿野 忠臣 …… 荒川良々 (東京地方検察庁検事。茶島の元部下)
服部 乃絵美 …… 内藤理沙 (阿野の担当事務官)
恵庭 茜 …… 中村静香 (茶島法律事務所・茶島の秘書)
神楽坂 遼一 …… 宇崎竜童 (最高検察庁の特任検事長)

兒玉宣勝

蔭山直正 …… 早乙女太一 (介護士。吉原千賀子の里子)
西村泰史 …… 三浦涼介 (傷害罪で服役。吉原千賀子の里子
神崎利治 …… 堀部圭亮 (不動産会社総務部課長、元警視庁、天下り)
吉原千賀子 …… 梅沢昌代 (蔭山直正と西村泰史の里親)
八代芙美 …… 亀谷さやか (42歳、3年前から失踪、監察案件)
看護師 …… 池谷のぶえ (石橋総合病院)
銀行員 …… 桜井聖 (関東中央銀行、蔭山は内定していたと証言)

中川智明、粕谷吉洋、堅山隼太
岩本淳、足立学、横井寛典、太田鷹史、岡本拓真、西岡航
八木麻紗子(アナ)



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