天使と悪魔 -未解決事件匿名交渉課-
(2015年4月期・テレ朝・金曜23時枠)

脚本 - 高橋悠也、香坂隆史、徳永富彦、瀧本智行
演出 - 波多野貴文、植田尚、片山修
音楽 - 林ゆうき
主題歌 - ソナーポケット「Song for you 〜明日へ架ける光〜」
ゼネラルプロデューサー - 内山聖子
プロデューサー - 山田兼司、布施等・木曽貴美子

http://www.tv-asahi.co.jp/tenshitoakuma/





第8話 殺人家族と消えた少女
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20年前の1995年10月18日。
大田区・塾経営の成海家で一家の両親・妻・素子と夫の次郎が
押し入った人間によってナイフで刺されて死亡する。

この事件を茶島は当時東京地検で担当していたという。
当時は教団テロが落ち着いた頃だったし、この事件も覚えている
という。事件20年後、一課が再捜査することになっているが、
結局報告だけで手を引いたものだった。
茶島に捜査を依頼する神楽坂だが、一課の人間が捜査に疑問を
抱いていることを報告。司法取引の件で、宇田川に知られて
しまったとのこと。千代田の件で告発したので無罪になったこと。
しかし神楽坂は司法取引はあくまで存在しないのだとし、その
事実は存在せず、我々にも繋がりが有る事実もない事を語る。

当時成海家の事件では一人娘の由佳(当時8歳)が誘拐され、
なんとか3日後に犯人の手から自ら逃げて来たことで助かった
ものだった。ヒカリもその事件のことをよく覚えて居ることを
語る。しかしどうして一課は再捜査から手を引いたのか。
元々形だけで風化させない為のアピールだが、遺族が再捜査を
望んでいないのだという。由佳の目撃情報で犯人像は描がかれ
たが犯人に該当する人物はいなかった。

由佳が働いている「森のすけっち」という児童書販売店へ。
付き合っている彼・平林茂典が全てをやってくれていると
いう由佳。彼は元々出版社の人間で、私が絵本専門の店を
持ちたいとする夢を叶えてくれたのだという。捜査の継続を望んで
いないのかと問うと、ようやく店も軌道に乗り始めたところで、
20年前の事件も捕まるハズはないし、事件のことを思い出したく
ないのだという。すると平林が店にやってくると、ヒカリや
茶島を店の外に出して話をする。事件に関する話ならば私が
聞くという。警察が来るだけで変な噂を立てられるのだという。
由佳はずっと好奇な目で見られて苦しんで来たのだという。
彼女との出会いを尋ねると、5、6年前だという。本屋の為に出版社
を退社していることを尋ねると彼女を守れる人が必要だという。

彼女が育った涼風児童学園で話を聞く。
当時の写真を見せられて、由佳が気丈な子ですぐに笑顔をみせる
ようなんったことを語る。当時はマスコミも多く押しかけていて
大変だったと語る。この学園で風見恒夫が絵画教室を開いてくれ
ていて、由佳が描いた作品もあるという。父の日というテーマで
コンクールに出品して授賞したものだという。
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20年前に発生した大田区塾経営者殺害事件。
20年目に当たるこの年、再捜査を宣言して風化しないことを
勤める警視庁の動きとは余所に、遺族は再捜査を望んでいない
ことが分かる。早く事件のことは忘れたい。マスコミや世間の
好奇な目にさらされたくない。20年前の事件なので解決する
訳がないという遺族の言葉は最もなものが有った。しかし彼女
のことを守ろうとしている平林茂典の発言から、何か引っかかる
ものを感じて調査を開始していく。

真実を明かすことが全てではないということを体現したエピソード。
捜査官としてはどんな酷な現実が有っても真実を明かすことが
仕事であり、弁護士としては依頼人の為の行動を取るのが仕事
だと考えるとヒカリ以上に今回の捜査に於いては茶島のさじ加減
な感じを受ける流れが有る。

法律は犯罪者の人権を守り被害者遺族のことはぞんざいだと
されるけれど、今回の件も一部それに抵触するような内容だった。
ただ人が人を裁くことは出来ないハズだし、もっと別の解決法が
有ったのではないかと考えると、その選択肢を取ってしまった
ことに対する安易な発想にも責められるところはあるような感じ
はする。

虐待から助けられたことや、両親を殺した人物に癒されて成長
してきた事実は司法取引というよりも、正式な法廷でのやりとり
の中で情状酌量すべき案件として取り上げるべきものが有る。

最近どうも窪塚俊介さんが容疑者としてミスリードとして利用
されるパターンが意外と目に付くな。実際には良い人だけど
何か訳ありっぽい役目としてはとても雰囲気が出ていた。

目撃証言が嘘だったり誤解であったりすることは有るけど、
被害者本人が嘘を付いているとなかなか事件は解決しないという
こともまた提示されるものが有ったのかも知れない。

結局どういう処分になったのかな気になるね。


蒔田 ヒカリ …… 剛力彩芽 (警視庁にある「未解決事件資料室」)
茶島 龍之介 …… 渡部篤郎 (茶島法律事務所所長)
宇田川 賢 …… 長谷川朝晴 (警視庁捜査一課主任)
阿野 忠臣 …… 荒川良々 (東京地方検察庁検事。茶島の元部下)
服部 乃絵美 …… 内藤理沙 (阿野の担当事務官)
恵庭 茜 …… 中村静香 (茶島法律事務所・茶島の秘書)
神楽坂 遼一 …… 宇崎竜童 (最高検察庁の特任検事長)

兒玉宣勝

成海由佳 …… 小林涼子 ("森のすけっち")
幼少期の由佳 …… 根岸姫奈 (8歳の頃)
風見恒夫 …… 山本圭 (涼風児童学園の画家)
平林茂典 …… 窪塚俊介 (元文奏堂出版社)

朝田希美 …… 吉川麻美 (最終話の予告)

長坂しほり、森山米次、古川りか、内堀克利、谷端奏人



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