ウロボロス〜この愛こそ、正義。
(2015年1月期・TBS・金曜22時枠)

原作 - 神崎裕也『ウロボロス 警察ヲ裁クハ我ニアリ』
脚本 - 古家和尚
演出 - 石井康晴
主題歌 - 嵐「Sakura」
企画 - 那須田淳
プロデューサー - 佐野亜裕美

http://www.tbs.co.jp/OUROBOROS/





第1話 20年目の運命の日!!警察25万人の中に犯人は必ずいる
--------------------------------------------------------
20年前かすみ海岸の近くにあるまほろばという児童養護施設で
殺人が起きる。幼少期のイクオと竜哉はウロボロスと呼ばれる
2匹の蛇のネックレスを目にする。お互いに尻尾を噛んで輪に
なっているもので永遠とか無限、死と再生を表しているもの
だという。二人は結子先生の敵を俺たち二人で討とうとし、
それが何年かかっても犯人を見つけ出すのだと語る。

--- 現在 ---
新宿のコインパーキングで6階のビルの屋上から落下した遺体が
車の上で横たわっていた。亡くなったのは西田俊樹。足から
転落していることから検死官は自殺だと考えていた。
第一警察署の東海林と蝶野は後から現場入りした第二警察署
の美月に引き継ぎをする。美月は三ヶ月前にここに配属された
もので、元々は神奈川県警警務部警務部長の娘。父親共々
東大出のエリートで、東海林と蝶野はそんな彼女にたたき上げ
の自分たちとは違うとして呟く。

そんな中美月の相棒刑事・イクオは既に遺体を調べていた。
遺体の顔に近づけ臭いを嗅ぐ彼に対してまた警察犬のマネを
しているのかと問う美月。イクオは人一倍鼻が利くことでも
有名で被害者が死ぬ前に食べたものが餃子であることを見抜く。
現場には西田の家族写真の入った手帳が落ちていた。
美月に対して夕食にカレーライスを食べたでしょ?と告げると
思わず怒らせてしまう。

イクオは署に戻ると上司の三島に報告。
上司から美月を惚れさせたら仲人をしてやるぞと言われるが
それを聞いていた美月はあり得ないと語る。美月はイクオが
それでもこの署の検挙率no1の刑事であることに一定の尊敬心
を持っていた。

その頃イクオと同じ第二警察署の神取と蔵は暴力団の資金源
となっている裏ビデオの摘発に動く。DVDを押収するがどういう
訳か情報と違い正規のDVDだけしか置かれていなかった。

資金源にしている松江組の深町たちはやはりガサ入れが有った
として若頭のお陰で摘発を逃れられた事を語る。28歳にして
早くもその地位を得た人物の名は竜哉だった。
--------------------------------------------------------

二人の男は幼少期に好きだった児童養護施設の結子先生が殺害
されたことを受けて、何年かかっても捕まえようとして二人は
約束する。二人はウロボロスのネックレスに誓いを立てて、
20年経過した今でもそれを追跡していた。
二人は警察官と暴力団という二つの全く違う立場の中から情報
を得る為に色々と協力し合い、当時のことを知る人物を捜して
いく。

復讐ものといえば、そのまんま海外ドラマ「リベンジ」が思い出さ
せるけど、基本的にはモンテ・クリフト伯/巌窟王というものの
影響が大きいのだろうな。

幼少期が児童養護施設から始まるドラマというと、どうしても
「韓国ドラマ」って感じの設定に見える(笑)
アクション監督は韓国の方みたいたけど、原作はどうなんだろう。

何度も自分の感想の中に取り上げているけど、この手の復讐ドラマ
としては、大昔に読んだ「傷追い人」を思い出させる。
主人公のバラキは幼少期に母親をレイプし自殺に追い込んだ人物を
探る為に、長いスパンでその組織を追いかけていくけど、その中
で大事な人を失ったりしながらも、スポーツ選手から実業家に
なりそして最後は政治家となって、GPXと呼ばれるセレブたちを
セックスポルノに強引に出演させるというセレブたちを人生を
かけて追い詰めていく壮絶な物語だった。

このドラマでも形は違えど、事件を解決するためには上を目指す
しかないと考えている部分が有り、警察や暴力団の利点と欠点を
互いに補完し合う関係として描かれている。
「傷追い人」での資金源は、多少強引だったけど金脈を掘り当てて
のし上がる流れだったけど、このドラマではインテリ暴力団として
の竜哉の姿が有ったり、刑事ドラマとして竜哉からの情報が有る
にせよ、イクオの中に有る嗅覚に鋭く反応する五感というものを
上手く駆使して構成されている。

この金曜日のドラマ、日本では珍しく連続ドラマ形式なので、
一話でも逃すと辛い内容である。見ているウチにどんどんハマ
っていく物語で、初回は大抵前振り感も有って面白く無いことも
多いのだけど、その辺は上手く作ってあり、初回から楽しい作り
だった。

どうせ犯人は吉田鋼太郎さんとか光石研さんなんだろうって
感じだけど、滝藤賢一さんの役割とか興味深い視線を投げかける
鋭い捜査官としての存在感を感じるし、どの人物も面白い役割を
持っている。これまでクセのある役所が多く賛否の分かれた上野樹里
さんも完全に大河を経験した後、「ノダメ」感は払拭されている
ので、上手く演じていると思う。この枠で彼女はかつて復讐の鬼
のような役割を演じていたよね。

最終的には仲間とはいえ、表と裏の存在なので共存出来るかどうか
が気になるところだ。


龍崎 イクオ …… 生田斗真 (新宿第二警察署)
幼少期:南出凌嘉
段野 竜哉 …… 小栗旬 (我孫子会系松江組)
幼少期:小林喜日
日比野 美月 …… 上野樹里 (新宿第二警察署)

蔵 直太郎 …… 森下能幸 (新宿第二警察署)
神取 一馬 …… 馬場徹 (新宿第二警察署)
三島 薫 …… 吉田鋼太郎 (新宿第二警察署)
蝶野 真一 …… 滝藤賢一 (新宿第一警察署)
東海林 太郎 …… 浜田学 (新宿第一警察署)

橘 都美子 …… 吉田羊 (警視庁)
田村 小夏 …… 清野菜名 (警視庁)
日比野 圀彦 …… 光石研 (警視庁)
北川 貴一郎 …… 中村橋之助 (警視庁)

深町 武 …… ムロツヨシ (我孫子会系松江組)
我孫子 桐乃 …… 武田久美子 (我孫子会系松江組)
真島 了 …… 渋川清彦 (新宿キッチン)
カオル …… 平田薫 (新宿キッチン)
柏葉 結子 …… 広末涼子 (施設の人)
ジーザス御子柴 …… 田中要次

石森 重三 …… 嶋田久作 (警視庁四谷北警察署盗犯係警部)
沢渡 慶太 …… 中村蒼 (車上荒らし常習犯)
滝川 克二 …… 吉田メタル (坂田組構成員)
西田 俊樹 …… 水野智則 (坂東運輸従業員)
西田 由紀菜 …… 山田望叶 (西田の娘)
西田 まどか …… 松下恵 (西田の妻)
鮫島 巳貴也 …… 伊方勝 (婦女暴行事件指名手配犯)
佐藤ダグラス健太郎 …… サミ・ポップ (松江組の顧問弁護士)



inserted by FC2 system