カインとアベル
(2016年10月期・フジTV・月曜21時枠)

脚本 - 阿相クミコ
脚本協力 - 金沢達也
主題歌 - Hey! Say! JUMP「Give Me Love」
プロデュース - 羽鳥健一、池田拓也、西坂瑞城
演出 - 武内英樹、葉山浩樹、谷村政樹

http://www.fujitv.co.jp/CainandAbel/





第5話 裏切り?策略?愛?引き裂かれる2人!!
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優は隆一には勝てるものがないと梓に語る。しいて言うなら
オレの方が自由だということ。気がついた時には債務がふくれ
ていたとして100億円が必要だという。宗一郎からは完璧を
目指すヤツほど脆くて弱いものだという。桃子から婚約者の
黒沢を紹介される。投資ファンドをしている人だという。
黒沢は高田ではなく君に出資するとして優に100億円を投資して
くれる。隆一はオレは一人でやって退けたとして選ばれた人間
だとして浮かれる。それを知り梓は出資を決断させた人がいる
のだとしてあなたが最も頼りにしていない優くんただと。
隆一は帰宅すると優を無条件で殴る。"助けたつもりか!?影で
おれを助けて良い気分なのか"と。

道端から社長の貴行に黒沢からの出資でバンコクの件を乗り切
ったことを聞かされる。シンガポールを拠点に利益を出している
日系ファンドだという。Cross Asiaファンドという会社だった。
貴行は先日桃子と黒沢と会食した際に、金目的で近づいたと
思い、一切あなたに金を貸すつもりはないと言ったことを思い
出し、バツの悪い思いをする。

翌朝優は兄に余計なことをしたと謝罪するも無視して出て行か
れる。
宗一郎が社長室に来るとバンコクでは大事だったようだなという。
BDC社に予想以上の負債が有り、隆一が一人で解決したのだと
いう。これからの高田に何が必要だと思うかと問うと、「挑戦」
「冒険」「リスク」。それらを恐れずに自由に発想出来る柔軟さ
を持つことで将来の発展が出来るのだという。しかし貴行は
1000人の社員とその家族を守る義務があること。隆一は堅実な
跡取りとして育ててきたというと、宗一郎は「リスクを避け続ける
経営者に未来はない」と一蹴される。
宗一郎は社長室にやってきた隆一に対してどうして黒沢が出資
してくれた決めては何かと尋ねるとリスクを避ける為だったと
語る。
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山田涼介さんが経営者に見えないのがこのドラマの難点なのか。
少しずつ隆一の中で壊れ始めたところが有り、それとは対照的
に父親の寵愛を受けてより自信を得た優が活動を開始すると
いうところは面白く出来ている。

ただ優にしても結局経営者となると自由でいることばかりは
叶わなくなるハズで、隆一と似たような悩みに遭遇するハズ。
そんなに何でも奇想の転換だけで物事が解決出来るのであれば
それはもう詐欺に近いし。

問題なのはやはり爆弾として存在しているバンコクの流れが
完全に不透明で情報が必要以上に流れてこない。

そして何よりも精神的支柱になっている兄弟に共通する梓の
存在が、彼女自身が求めていることにより気がついている
ものに近づいていく時に新たな嫉妬心が生まれて決定打となって
しまうところがありそうだ。
しかしいくら家族になるとはいえ梓は優に抱きついたりしますかね。

父親がこれまで帝王学を教えてきたのに突然の発想の転換で
息子の立場を無意識に入れ替え始めたこと。
隆一が最も恐れていたことで、今まで犠牲にしてきた人生に
対する恨みの程は相当大きく膨らんでいくはずだ。



佐久晋吾



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