はじめまして、愛しています。
(2016年7月期・テレ朝・木曜21時枠)

脚本 - 遊川和彦
監督 - 片山修、日暮謙
音楽 - 平井真美子
主題歌 - 槙原敬之「理由」
ゼネラルプロデューサー - 黒田徹也
プロデューサー - 山田兼司、太田雅晴

http://www.tv-asahi.co.jp/hajimemashite/





第8話 本当の親子になるために
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ハジメが居ない朝。美奈は目覚めるとベッドの隣に今まで居た
ハジメがいないことに気がつき子供部屋にいく。すると信次も
追いかけるようにしてやってくる。
美奈はハジメの実の母・黒川泉とその母・月子が連れて行く際
に後部座席にいた母親に対して何であんなに酷いことをしたのか
と問うが言葉は一言も発しない。
梅田家でも会話する度にハジメの話題になることを知って、互い
に会話が消えていた。ハジメと同じ年頃の子を見ると目を背けて
いる姿も有った。街から暖かさが消えた感じがした。

ある時帰宅すると春代と巧が実家に戻って来ていた。
信次もまた仕事を早退してきて落ち込んでいるのを目にする美奈。
気持ちは分かるがもう無理だ。思い切って子供を作ったらどうか
という巧の言葉に、信次は自分の子を堕ろそうとしているヤツ
には言われたくないと語る。春代も自分の子を産んだからと
言って偉そうなことを言うなと語る。ハジメは本当の息子。
血は繋がってても子育てを放棄したヤツがなんで母親なんだと
訴える。愛知の母もそうだとし、父と兄が死んで残った俺たち
を放って酒ばかりだったという。大切な家族を失ったので仕方が
ないという春代たち。しかし葬式の時にあの人がなんて言った
か知っているのかとし、私も棺桶に入ると言ったのだという。
生きている人よりも死んでいる人が大事なんだと語る。お前達
を育てていくのにどれだけ苦労したか・・もうお前らの心配も
しないのでこっちのことも放っておいてくれと語る信次。美奈
は信次の手を握る。
ドラえもんの「ドコデモドア」が欲しいねとし、「石ころ帽子」
でも良いという。
信次は春代たちの言う通りにした方が良いか?このままだとハジメ
のことが頭から離れないとして、自分たちで子供を作るという
決断に対して考える事を告げる。しかし美奈はやっぱり無理だ
と語る。
明日堂本さんに話を聞いてみないかと語る。

堂本は家裁に申し立ては出来るが、その場合でも真剣が梅田家に
来るのは奇跡に近いという。
あの子は元気なのかと問うと、虐待はなく元気にしている様だ
という。母親とはどうなのかと問うと入院中で泉さんはまだ話を
していないので祖母が育てているという。しかし近々退院するとの
ことだった。
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改めてハジメの存在の大きさを感じるものだけど、寧ろそれは最初
から分かっていたことなので、ハジメが居なくなって始める分かる、
それぞれの立場から見た親子のエピソード、家族に対する視線という
ものを抽出したようなエピソードだった。

なかなか伝わらない親子としての愛情。
日本人って特にコミュニケーションが下手で、何でも話し合える
家族なら良いけど、親兄弟相手でも意外と話せない人が多く、
梅田家のようにすぐに集まって何でも語り合うなんて人、意外と
少ないのではないかな。

私は母親の志乃が夫と兄が亡くなった際に一緒に死にたいみたいな
ことを言っていたとしても、それが生きている人をぞんざいにする
ような言葉には聞こえない。その後の酒浸りの生活というのは流石に
親としては失格だなと思うけど、3人の幼い子供を残して夫と長男が
亡くなったとする際の失望感っていうのは相当なものだと思う。

信次が妹・弟の為に努力してきた事実というのも無視出来ないし、
その努力で育ってきた妹・弟とは母親への気持ちというのが違って
当然なんだろうし。
でもやはり人間はそんなに強くないし、間違いを正す為にもチャンス
は与えて欲しいと思う。そこから始めないと何も変わらない。

美奈の親子関係も難しいところ。
不器用な親っていうのは居るはずで、子供とどう対峙していいか
分からない人って居るとは思う。

しかしハジメを育てた為にここまで関係がこじれてしまうのでは
本末転倒だと思う。家族と向き合う機会を与えられたのは良かった
けどね。これまでの苦労を何の気無しに感謝もせずに奪い取っていく
黒川月子には流石に腹も立つけど、最終的には今の日本では血の
つながりに勝るところは無いような感じはする。


梅田 美奈 …… 尾野真千子 (35歳、ピアニスト、父は指揮者)
梅田 信次 …… 江口洋介 (45歳、富士丸不動産屋に勤務)
梅田 巧 …… 速水もこみち (37歳、信次の弟)
不破 春代 …… 坂井真紀 (40歳、信次の妹)
堂本 真知 …… 余貴美子 (57歳、児童相談所)
追川 真美 …… 藤竜也 (70歳、美奈の父、世界的に有名な指揮者)
梅田 一(はじめ) …… 横山歩 (5歳)
梅田志乃 …… 浅茅陽子 (サニーロット南多摩、梅田家の母)
不破 太一 …… 夙川アトム (春代の夫)
片島 典子 …… 鈴木麻衣花 (児童相談所)
不破 明日香 …… 平澤宏々路 (春代の夫)
日陰蘭 …… 根本りつ子 (追川のアシスタント)
新井加穂 …… 岡本玲 (介護士、サニーロット南多摩)

黒川月子 …… 富田靖子 (長野黒川病院・経営)
黒川泉 …… 志田未来 (月子の娘・精神科入院、ヒカルの)

柳谷ユカ、太田美恵、樟葉、レン杉山、田邉将輝、中野久、大山遥也



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