いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう
(2016年1月期・フジTV・月曜21時枠)

脚本:坂元裕二
プロデュース:村瀬健
演出:並木道子 石井祐介 野舞

http://www.fujitv.co.jp/itsu_koi/index.html





第6話 衝撃の再会
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音は母と共に大阪時代のことを思い出す。コイって何か?
池に泳いでいる魚のことではなく、りょうが音にしている
ヤツだと。母は帰ることだとし、家も仕事もなくなっても帰れ
る場所。
もう前を歩く母は居ない音は27歳になり、それは母親が死んだ
年だった。あれから5年・・東京にも慣れていた。
静恵の家を訪ねた音は彼女からどの服が良いかと尋ねられる。
これからデートだという静恵。そんな静恵からは古いものだけ
どという前提でネックレスをプレゼントされる。私なんかに
もったいない・・・それならもったいなくない女性になってと静恵。
介護福祉士の資格を取った音は、「春寿の杜」で谷口や松川と言った
新人の指導をしていた。
朋子や美織との関係も続いていて一緒に食事をする。派遣社員
の美織は今月でまた切られるとし、3年ごとに職場が変わるのだ
という。そんな二人は辛い思いをしているのにも関わらず、音に対
して生き残れ!と声を掛けてくれる。
音は静恵の家に行くと木穂子がいた。5年ぶりの再会。
現在3年前に会社に辞めた木穂子は現在デザイン系の事務所に
いるという。私の方は介護の仕事は変わっていないという。
今度ご飯を一緒にどうかと告げる。音は独身なのか?と問うとそう
だという木穂子も同様だった。彼は居るのかと問うと互いにいる
ことが分かる。しかし木穂子はどっちも忙しい状態だという。
どんな人なのかと尋ねると、一年前に知り合ったデザイン関係の
人だという。音の方はと尋ねられ、以前私と一緒にここに来た人を
覚えているか?と問う。木穂子は練と付き合っていると思っていた
とすると、私も木穂子が練と付き合っていると思ったという。最近
練とは連絡を取っているのかと問うと、最後に逢ったのは「あの時」
だという。震災の時に彼は会津にいたこと。アパートを見に行った
が空き部屋になっていたという。木穂子は貸していた金は全て
振り込まれていたので遭う気がないのかと思っていたという。
携帯の番号を知っているかと問うと、音は落としてしまったという。
変わっていないのか・・電話してみようかという木穂子。しかし電話
すると別の人が出るのだった。私はあの時あなたに負けたと思っていた
が、音が彼と結ばれていないのであれば何故私は身を引いたのかと
呟く。たまに練の名前を検索してしまったりするという木穂子。
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ドラマとしては一気に5年後の世界を描いて見せた。
福島に戻っていた時に大震災が発生したであろうこと。
そんな事情も有って、今の練を中心として彼の生死の問題も含めて
どう描写されるのかと思ったけど、流石にこの時の映像を使うのは
ドラマ界では当分は難しいのかも。
祖父は亡くなってしまっている様で、それ以外の人物はみんな
生きて居る。
そして東京で生活しているが、5年という月日は状況が変わる
には十分な月日でもあり、成長した姿が有ったり変わらぬ姿が
有ったりする。

何よりも練は他人を犠牲にして金儲けを企む人物像として心を
失っているかにも思えたけれど、まだまだ音のことを自宅に招き
入れた際には、彼の中に有る優しい心の根が生えていることは
見て取れた。

誰かを救ってばかりいる状況だけど、小夏が震災の被害で相当参って
いるであろう事情が描かれた。
震災を経験してパニック症になった人は相当多いだろうし、自分も
震災まで意外と安定していたのだけど、あの経験を機に一気にぶり
返したところも有って、それだけインパクトのあることだったよね。

髪型の印象だけで彼の中の人物像が違って見えるところが上手かった。

音は完全に朝陽頼みの人間になってしまったところがあるのか。
自分だけが・・自分の周りの人だけが助かれば良いと感じているのか。
朝陽が頼れる分だけ彼に重荷を背負わせている様子。

5年間の時を経て時計の針が練を中心に動き出すという辺りがまた
興味深い作り。久しぶりに引っ越し屋さんと音の構図が有り、
音が満島ひかりさんのような語り口で喋る、坂元さんお得意のやりとり
が有った。


杉原音 …… 有村架純 (シングルの母を失い北海道へ、関西弁)
曽田練 …… 高良健吾 (運送会社"柿谷運送")
日向木穂子 …… 高畑充希 (広告代理店勤務、練の彼女?)
井吹朝陽 …… 西島隆弘 (リハビリ療法士)
市村小夏 …… 森川葵 (練の後輩、デザイナー目指して上京)
中條晴太 …… 坂口健太郎 (練の友達、流浪の旅)
神部正平 …… 浦井健治 (大手介護施設"春寿の杜")
井吹和馬 …… 福士誠治 ("春寿の杜")
加持登 …… 森岡龍 (運送会社"柿谷運送")
船川玲美 …… 永野芽郁 ("春寿の杜"、彼氏がいる)
丸山朋子 …… 桜井ユキ ("春寿の杜"、音の先輩)
源大輔 …… 我善導 ("春寿の杜")
西野美織 …… 林田岬優 ("春寿の杜")
佐引穣次 …… 高橋一生 (運送会社"柿谷運送"、金髪)
神谷嘉美 …… 松田美由紀 (運送会社"柿谷運送"社長)
井吹征二郎 …… 小日向文世 (介護事業、富豪)
仙道静恵 …… 八千草薫 (練の良き理解者)
音の母 …… 満島ひかり

浦井健治、安井順平、松本穂香、吉村界人、原嶋元久
広木健太、カゴシマジロー、佐分利眞由奈、高木眞之介
宮本ゆうや、滝沢めぐみ、山之内力哉、吉谷絵莉子、
香田万春美、大谷麻衣、新川晃啓



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