5年後のラブレター 

脚本/村上桃子
演出/武藤淳
プロデューサー/鈴木早苗、小坂洋司

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「BeeTV150万会員号泣の感動ラブストーリー地上波初登場!」
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菜緒は二人で海岸に来ていた。
妊婦の妻に対して、絵本を読んであげる渉。波の音は胎教に
良い気がするという渉は、既にお腹の中の子の名前を考えて
いるという。名前は
歩夢。夢に向かって歩いていくという意味
が有ると。突然渉はいたたまれなくなり海の中に飛び込んでい
く。彼は青春だと語るが、彼の表情の中には何処か曇っている
部分があった。

渉は倒れて病院へと運ばれる。
すぐに菜緒は駆け寄るが既に息を引き取っていた。
何故突然に・・・?

5年後。
菜緒はホームセンターで働いていた。
息子の歩夢が通う
"なかよし保育園"から電話が鳴ると、また
しても彼が幼稚園から抜け出して居なくなったという知らせ。
すぐに帰宅する菜緒だが、自宅にも居ず、近所の公園にも姿
が無い。再び菜緒の携帯に電話が鳴り、警察で子供を保護して
いるとの事。すぐに歩夢の元に駆け寄ると、彼は帰宅したら
手紙が届いていて、その手紙に書かれた場所に行こうとして
いたのだという。
絵本
"大海賊ゾッキー"の物語になぞり、竜の涙のペンダント
十字架のピエロの元にあるという。宝探しに行こうというが
菜緒には何のことだか分からなかった。手紙についても悪戯
ではないのか?と問う。しかしこれはゾッキーからの挑戦状だ
と語る。

歩夢と菜緒は手紙に書かれた地図通り教会に行く。
そこには願い事をしながら鐘を鳴らすと願い事が叶うとする
鐘の有る教会だった。その教会で菜緒は渉からプロポーズされ
結婚したのである。
"オレの願いは菜緒がずっと笑顔で居られること。一生守って
みせる、だから結婚してください"と。そんな思い出に浸り
ながら、歩夢のする行動を半信半疑で眺めていると、メッセー
ジ通り、ピエロの人形があり、その下に宝箱が有った。
中には手紙が入っており、宝はマーメイが持っているのだとい
う。
果たして誰がこんな事をしているのか。

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夫である渉が突然ガンで亡くなる。
渉から病状を全く知らされていなかった妻・菜緒は、自分が
頼りないせいで渉が話してくれなかったのではないか?と疑う。
5年後の菜緒の誕生日に、一通の手紙が届く。そこには宝物の
在処が記されているというが・・・

宝を追っていくウチに、亡き夫との思いに馳せながらも、現在
に至るまでの事情を描いていく話だった。

夫婦で描いていた夢。それは沢山の花が飾られているカフェを
開くこと。生まれてきた子供にも夢に向かって歩いていく意味
を込めてつけた歩夢が大活躍する。

サプライズ好きの渉が最後に妻子のために残したサプライズの
プレゼント。息子が物事を判断することが出来る5歳の時まで
そんなプレゼントを出し惜しみしている所がまた、ドラマを
上手く盛り上げている。

喫茶店をプレゼントする辺りの都合の良い展開は、感じるもの
だけど、このドラマの肝ともなる渉のガンの進行具合が、
後半になって痛々しく現れる辺りが、子供に会えない空しさ
だったり、新婚間もない二人の悲劇を引き立たせる。

なんと言ってもドラマは、悲劇とは逆に周りの人の優しさに
触れられ、渉自身の性格の良さからそんな人々を引き寄せて
いるであろう事が伺えるもの。

中学時代から菜緒に恋いこがれている様子が描かれ、渉が
あれこれ画策しながらも付き合いに発展し、ついには結婚に
まで持ち込む。その影には親友・大木の存在は欠かせず、彼と
の関係も短い時間の中で上手くその関係の強さに言及している
所など、上手く描かれていたと思う。

中学時代の菜緒を演じた前田憂佳さんが透明感の有る存在で、
渉を惹き付けるには十分のオーラが存在した。
彼女が所属するスマイレージと言えば、今年の新人賞の歌手
なので、今後テレビで見る機会は多そうだ。

志村渉 …… 向井理 (膵臓ガンで亡くなる)
近藤菜緒 …… 内山理名 (妻:イルル姫)
中学時代の菜緒 …… 前田憂佳
志村歩夢 …… 石川樹 (5歳の息子:カータン)
神崎麻衣 …… 中村ゆり (喫茶店:マーメイ)
中学時代の麻衣 …… 和田彩花
佐伯 …… 田中哲司 (医師:魔法使い)
大木拓郎 …… 青木崇高 (酒屋:タゴーン)
小坂 …… 大堀こういち (花店)
奥本洋一郎 …… 山本學 (喫茶"花時計"経営)

高杉真宙、深澤大河、大塚秀記、植田裕一、古川麻美


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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