サスペンスドラマSP ボクら星屑のダンス

原作・佐倉淳一
脚本・田子明弘
監督・下山天
プロデュース・橋本かおり、小畑良治、椿宜和
チーフプロデューサー・小川治






「身代金100億の誘拐ダメ男と少女が警察に無謀な挑戦!
亡き娘と別れた妻と夢みた約束壊れた家族の復活は!?
横溝正史ミステリ大賞テレビ東京賞受賞作」 


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第30回横溝正史ミステリ大賞・テレビ東京受賞作品をドラマ化。
自殺志願のある中年男性・浅井久平(高橋克実)と、謎の天才少
女・ヒカリ(宮武祭)が、警察や国家を相手に繰り広げる誘拐サ
スペンス。

夜の浜名湖。久平(高橋)は自殺をして、その保険金で借金を
返済しようとしていた。ところがその時、久平は小さな子供が
自殺を図ろうとしているのを見つける。子供の名はヒカリ
(宮武)で10歳の少女だった。彼女は国立の科学研究所から逃げ
てきていた。やがてヒカリの行方を追って、警察による大規
模な捜査が始まる。久平は捜査の目をかいくぐり、ヒカリを
浜松市内でリサイクル業を営む浮田(蛍雪次朗)と山崎(浅利陽
介)の元にかくまうことにする。そんな久平に、ヒカリはある
計画を持ち掛ける。借金に苦しむ久平のために、ヒカリ自身を
インターネットオークションに出品するという方法で、身代
金100億円を要求しようというのだ。

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借金で首が回らなくなった挙げ句に娘を事故で失った浅井久平
は、ある晩湖の近くで睡眠薬を飲んで自殺しようとしていた。
しかし彼より先に10歳の少女・ヒカリが湖に入って自殺しよう
としているのを知り、それを止めると、彼女は何処か浮世離れ
した発言を繰り返す少女である事を知る。

期待していたよりも全然面白くなかったのが残念だった。

それぞれのパーツ自体は面白そうに感じるものも有るのだけ
ど、ネタとしてはやや現実離れしてしまった感じがする中で、
ファンタジックさを求めて欲しい部分が、全て現実の物として
描かれ過ぎており、妙味を完全に失ってしまった印象がある。

娘を失った悲しみと、突如現れたヒカリという少女がそんな
悲しみを補完していくものなのだろうけど、喜怒哀楽が
伝わった来ず、どのエピソードの流れも中途半端な感情を
行き来するだけで、多くを求めすぎて、強調すべき肝心の
エピソードで伝わってこない事態に陥っている。

誘拐事件に関しても完全に蛇足の領域であり、あまりにナン
センス過ぎる所が有る。完全犯罪とはほど遠い所にあるし、
捜査に関しても特に犯人を捕まえる意識がない中での捜査と
言うこともあって、面白みを感じなかった。思い切って誘拐事件
は完全に省略した形で少女との出会いと別れの話を演出
した方が良いと思う。

環境問題やら遺伝子工学、ロボット工学など様々な分野を織り
交ぜ、興味深さを演出しようとするも、思ったよりも深い
内容とはならずに、盛り上がりに欠けた。

ヒカリと清水唯の関係性もかなり微妙な物があり、せめて
この二人の関係をもっと強い絆として描かれていれば、それなり
の感動が有っただろうに、残念ながら唯が熱演する程の関係
性には見えなかった。

浅井久平 …… 高橋克実 (旅館の主人)
浅井美佐子 …… 若村麻由美 (久平の妻)
浅井理美 …… 宮武美桜 (娘・中学生)
ヒカリ …… 宮武祭 (天才児)
浮田藤治郎 …… 螢雪次朗 (リサイクル業)
山崎義男 …… 浅利陽介 (リサイクル・PC)
坂谷隆盛 …… デビット伊東 (元研究所職員・40歳)

木田敦子 …… 片瀬那奈 (捜査一課・特殊事件捜査室室長)
江藤俊也 …… 西村雅彦 (内閣官房危機管理審議官)
早川康夫 …… 水上剣星 (捜査一課・特殊事件捜査室)
岩城省吾 …… 大谷亮介 (静岡県警)
清水唯 …… 村川絵梨 (ヒカリの養育係)
広岡謙士 …… 橋爪功 (博士)
安斉昭一 …… 中平良夫 (博士)
支店長 …… 神戸浩 (宅配業者)
警官 …… 蛭子能収 (検問)


立石涼子、大波誠、若山慎、村松美幸、千綿英久


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