チャレンジド 〜卒業〜

脚本/渡邉睦月
演出/国本雅広
制作統括/千葉行利

http://www.nhk.or.jp/dodra/challenged/



前編 熱血教師の挑戦!
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塙先生が中学に赴任してから一年後、板橋先生が産休に入る事
になり、新しく明智香苗先生が赴任してくる。

そんな中、通訳を目指してアメリカに渡った月本麗からエア
メールが届く。塙先生は朝のホームルームで生徒達にその事実
を伝え、友坂真鈴にみんなの前で手紙を読んでもらう。

そんな中、もうすぐ体育祭の季節だった。
月本からの手紙の中でもクラス対抗リレーについて触れられて
おり、優勝目指して頑張れと有るが、クラスメートたちは、
ウチのクラスには近藤恭一が居るので優勝は無理だという。
すると角田みず帆は、突然みんなに明日から朝練をして優勝
目指して努力しないか?と呼びかける。

塙はみず帆が父親の転勤により、体育祭の後、福島行きが決ま
っている事を聞いていた。本人から体育祭が終わるまでみんな
には黙って欲しいと言われる。体育祭はクラスのみんなとの
最後の想い出になるので優勝したいというが・・

そんな中、年明けに産休していた神崎先生が復帰することに
なる。塙は校長室に呼び出されてその事を聞くが、塙は現在
のクラスが卒業するまでは担任を続けさせて欲しいと直訴。
校長も受験を前にして担任が替わるのは好ましくないとして
それを認める姿勢だった。

帰宅すると塙の妻・幸江は2週間後の体育祭に向けて、弁当作り
の練習をしていた。もの凄く豪華な食事。妻曰く他の妻には
負けられない女同士の戦いが有るらしい。啓一郎は妻に対して
今の中学には3月までしか居られない事を語ると、その時にまた
考えれば良いと妻から言われる。

翌日、朝練には角田を除いて4人しか集まらなかった。

高校受験を前にして、塙たちのクラスも生徒達の進路希望の
面談が開始される。その中でも江藤元気は、塙先生の様な
教師になりたい事を語る。江藤は塙に対して、いつ頃教師を
目指すことになったのか尋ねると、中学時代に走れメロスと
いう本に出会ってからだと告げる。江藤はリーダーシップも
有るしクラスで人気者なので教師に向いているという。後は
学力さえ身に付けばという事だった。

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生徒達の高校受験を控える中、その前には体育祭が行われる。
生徒の一人・角田みず帆は体育祭の後に転校することが決まり、
最後の想い出として体育祭を成功させたいと考える。体育祭の
花形競技でもあるクラス対抗リレーになんとかして優勝したい
と考えるが・・・

2009年度に放送された本編の最終章となるべき作品なのかな。
2011年3月の震災後にBSで放送されていたのだけど、見ることが
出来ず、地上波での放送を待っていたら震災の報道により、
5月14日までずれ込む事になった。

久しぶりに見たけれど、相変わらず塙先生はポジティブシンキ
ングの持ち主だし、それに呼応する生徒達の清々しさは、
見ているだけでも元気になれる。そして影の力持ちである妻の
存在も俣言わずもがなと言った感じだ。

進路を決める時期という事もあって気難しい事は予想されるが
ドラマ開始後40分くらいまでは、ちょっとした問題が発生する
も、ドラマとしてはかなり順調な流れで進んでいく。
しかし残りの時間は、塙先生の目の見えないとするハンデが
悪い方向へと導かれていく展開でもあった。

何よりも凄いのは障害物競走に参加すること。
教師の姿が生徒達のやる気を喚起して見事、塙先生の意向が
通じていくところは、単純ながらも見ていて気分がよい。

なるべく生徒達の自主性に任せるところも教育として間違えて
居ないし、リレーに於いて生徒達にやる気を起こさせるために
数字のマジックを使って、一人0.4秒縮めれば良いとした辺りも
上手く出来ていたと思う。

また頼りになるのは、先輩の筧丈治先生のアドバイスなども
有って難局を乗り越えた。

しかしまた同時に塙先生の限界という物を知らしめる事にも
繋げている。
受験シーズンに於いて生徒達の要求に盲目の先生が応えられる
のかどうかという事。
精神論的な解決に於いては、十分にその役目を果たすも、
技術的な面に於いてはやっぱり補助が必要なことで、難しさを
露呈する。

取りあえず後編は受験から卒業までを描くと思うので、どんな
難局が待ち受けているのか。とても楽しみであると共に、
是非シーズン2を作って、塙先生のその後なんかも見てみたい
と思う。

塙啓一郎 …… 佐々木蔵之介 (38歳・中学2年3組担任の国語教師)
塙幸江 …… 富田靖子 (35歳・啓一郎の妻)
新谷京子 …… 村川絵梨 (22歳・新米の国語教師。啓一郎のクラスの副担任)
筧丈治 …… 夏八木勲 (65歳・盲目の元教師)
花村聡吉 …… 西郷輝彦 (58歳・都丸中学の校長)
町田 …… 朝加真由美 (教頭)

落合拡 …… 田中実 (40歳・学年主任で生活指導担当の数学教師)
山崎ロビンソン武 …… 川平慈英 (35歳・英語教師)
板橋律子 …… くわばたりえ (33歳・体育教師)
阿掛登志彦 …… 南周平 (25歳・保健の先生)

月本麗 …… 夏未エレナ (14歳・学級委員。アメリカへ、通訳)
奥寺比夜 …… 小池里奈 (14歳・父は病死。母は保険の外交員)
友坂真鈴 …… 藤本七海 (14歳・母との2人暮らし。おとなしい性格)
鵜飼秀彦 …… 竹内寿 (14歳・学級委員。父は大学の准教授)

都丸中学・2年3組の生徒たち (誤字が有るかも知れません。)

会田省吾 …… 柿澤司
飯村華子 …… 神崎れな
江藤元気 …… 秋元龍太郎 (教師になりたいが・・)
角田みず帆 …… 村崎真彩 (福島に転校する)
目下部一哉 …… 岩岡誠也
近藤恭一 …… 小杉茂一郎 (ぽっちゃり体型、走るのが苦手)
紺野未来 …… 木下綾菜
斎木由岐奈 …… 鈴木米香
篠塚瑛太 …… 志村勇樹
鈴木卓 …… 坂倉輝
祖父江美湖 …… 小川千菜美
田口太陽 …… 牧野成譲
名波豊 …… 大石悠馬
野崎景 …… 松島広太郎
畑山優月 …… 長谷川愛美
北条麻紀 …… 千葉なおみ
真鍋流星 …… 玉野力
村瀬響 …… 糟谷健二
本村梨乃 …… 重高麗奈
谷田部好 …… 長村航希
響野真昼 …… 久野みずき
吉田勇努 …… [木外]井賢斗
吉川美琴 …… 西園みすず
和久田千寿 …… 谷内里早
鷲尾久志 …… 松林啓太


鵜飼の母 …… 七瀬なつみ
比夜の母 …… 舟木幸
明智香苗 …… 小林美江 (3年4組担任、板橋律子が産休の為)
塙大介 …… 佐藤瑠生亮 (息子)

森村玲、阿部朋子、佐藤あかり、神崎智孝
橋沢進一、寺田志帆、外海多伽子


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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