コード・ブルー/ドクターヘリ緊急救命スペシャル 「日本中にドクターヘリを認知させたあのドラマが完全新撮 の特別編で再び…成長した若き医療者達が帰って来る!」 脚本：林宏司 【連ドラ版・コードブルー】

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高速道路の事故での対応が元で謹慎処分を言い渡されたフェロ
ーたち。それぞれ一週間の謹慎処分を過ごし、再び職務に就い
た頃、再び大事故が発生する。それは鉄道の脱線事故。
黒田は別れも告げずに病院を出て、妻子がアメリカに渡るのを
空港で見送ろうとしていたタクシーの中でその報道を聞き、
現場に直行する。
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黒田無き後の救急は果たしてきっちり機能するのだろうか。

既に連ドラ版の中でもそれぞれの成長は描かれている訳で、
最終回では影の薄かった藤川がフライトドクターとして搭乗
する事になるという綺麗な形で終わったドラマ。
あのドラマから時間の経過的にはまだ一週間しか経っていない
という状況の中で、劇的な成長を見せる訳にもいかないだろ
うし、バランス的には難しい所ではないか。

今回は目に見える形で彼らが医師として成長している事を実感
出来る作りだった。藤川や緋山は患者から良い医師だと直接
語られる台詞も存在していたし、白石は三井から直接褒められた。
今まで指示を仰いでばかり居た彼らが自分たちで考え、適切
な対処法というものを身につけたという事で、黒田が居なくて
も大丈夫である事を実感させる作りなのかも知れない。

しかし黒田が居なくてもやれるという姿と同時に、やっぱり
居た方が頼もしいという姿が描かれているのも確かだ。
藤川の新人救命士のエピソードでは、そんな二つの側面が
垣間見られた話でもある。

連ドラ版では全くノータッチであった緋山の親子関係も描か
れた。思ったことを口に出してしまう強気な性格の彼女。
そんな彼女が今回心臓外科と対峙する姿を見せたかと思えば、
自爆の形で命の危機を晒すという展開が用意された。
冒頭からショッキングな映像で、救急の誰かが大けがに見舞
われるという予告された映像が一種の緊迫感と興味を与えて
いた事は事実で有り、ある意味ドラマの演出上の犠牲者に
なるのは誰なのかと不謹慎ながらも想像したりもした。
(予想では藤川が一番切り捨てやすい人選だと思ったんだけど)

白石に至ってはトリアージによって患者を選別するという
過酷な役割を与えた。被害者の家族にしてみれば当たり前の
リアクションではあるが、その訴えに対して非情になれる
だけの自信と信念を身につけた事が上手く描かれている。

耕作は相変わらず現場でチャレンジするという役割を課せられ
た。それよりも今回は祖母との関係に重きが置かれた感じだ。
正直ボケた老人が骨折により正気に戻るという事実のインパ
クトが強かったが、とても難しい決断だったね。
普通の人ならいざ知らず救急の人が祖母の面倒など見られる
筈もないわけで、一人自宅に残すよりもグループホームの様な
形の施設の方が幸せだろうと思わせる分だけ、ドラマとして
は収まり処が良かった話なのかもしれない。

藍沢耕作： 山下智久
白石恵：新垣結衣
緋山美帆子：戸田恵梨香
冴島はるか：比嘉愛未 ...フライトナース
藤川一男：浅利陽介
田所良昭：児玉清（特別出演）...救命救急部部長
森本忠士：勝村政信 ...整形外科が専門
梶寿志：寺島進 ...ベテランパイロット
西城章：杉本哲太 ...脳外科部長
三井環奈：りょう ...産婦人科と新生児医療の専門医
黒田脩二：柳葉敏郎 ...専門は胸腹部外科

轟木聖子 : 遊井亮子
安西康行 : 樋渡真司
大原澄子 : 池田貴美子
村田香織 : 金田美香
藍沢絹江 : 島かおり (耕作の祖母)
北村有里子 : 奥貫薫 (黒田の元妻)

清水紘治、西田尚美、今井りか、永岡佑、中村竜、宮下ともみ
日向明子、梅沢昌代、中野史洋、神崎智孝、沼田隆兵
田中昌宏、大河原晃、藤田悠希、廣澤恵、三田村勝典
赤城裕人、萩美香、桜庭亮平(アナ)、伊藤竜次、石川泰子
加古臨正、加茂杏子、川名陽介、桔川友嘉、杉原貴幸
倉田麻由子、鷹野優二、高見綾子、田島茂樹、武居百紀
束せいじ、辻村麻衣子、藤原正和、平野麻美、骨川道夫
渡辺加奈子、堀田茂人、松木研也

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)