電車男DX 最後の聖戦

脚本/武藤将吾
出演北村一樹、藤村俊二 (以下略)

タヒチの黒真珠ネタがあまりにも幼稚すぎたので、これって絶対
夢オチでしょ?とか思っていたのですが、予想は外れ。
強引に押し切った感じ。

正直、これって何の冗談?かと思った。
話の整合性は無し、ギャグのセンスは無し、リアリティゼロ。
これまで地道に育んできたキャラクターや設定を誇大に使いすぎて
逆にシラける部分も多かったし、話しの内容は9割程度はくだらな
かったが、最後の1割で劇的に逆転したドラマだった。

エルメス祖父の企業が傾いた話とか、何故そんな爺さんが
電車男の存在を知って会いに来たんだ?とか、設定が雑過ぎる
のが目に付いたけど、余計な要素を取り除くと意外と着眼点は
良かったかなという印象が残った。

秋葉原が注目を集めることによって世相が変わる寂しさとか、
オタクがまるでショービズ界の中心になって人気を得る反面、
居心地が悪くなって迫害されるなどは良かった部分。
前半部の電車男狩りの要素も匿名世界の人間が白日の下に晒される
事によってどんなリスクが存在するのかを知らしめる意味でも
良い流れだった。

ただそんな良い流れを上手く保つ事には失敗したと思う。
上述したタヒチ部は正直要らないかな。

無形共有物であるネットから派生したキャラクターを金儲けに
使ったりすると、すぐにホームページは炎上してしまう事は間違い
無いので、小栗旬のハッキングに頼るばかりでなく、ネット住民
たちがこの企業を攻撃するシーンなんかも見てみたかったな。

ドラマの中で一度は1000レスにて電車男が引退した感動的な
流れを勘案すると、再び電車男が説明なしに掲示板に参加している
というのもちょっと違和感があるかも知れない。

最後はとても感動的でした。
北村一樹の壊れ方が尋常ではなかったけど、新境地開拓か?

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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