彼女との正しい遊び方

脚本/朝倉寛
出演/黒川智花、水嶋ヒロ、光石研、濱田岳、江澤璃菜
松尾敏伸、山内映美莉、岡見時秀、鈴木啓太、谷村美月
北澤鞠佳、青柳文太郎、松川真之介、上原みな、池田圭

http://www.tv-asahi.co.jp/scenario/

第6回テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞の作品。

小学生の頃、優奈(黒川智花)と恭史(水嶋ヒロ)はちょっとした
ゲームをはじめる。それは二人だけの間は、常に優奈が姫であり
恭史が家来という立場で接し、姫の命令に家来は服従すると
いうもの。
この二人の関係を他人に知られたとき、このゲームは終了を
意味する。

こんなゲームをするからには最初から互いにそれなりの好感度
を抱いていたと思うが、スタート当時は小学生であり、その
感情は幼さに包まれている。しかし関係が高校生まで発展して
いく事によって、その気持ちが具現化していく。
それまでの間に、互いどんな気持ちの変化が訪れているのか、
有る意味その辺の探り合いが楽しいドラマなのかも知れない。

相手に好きだという気持ちを直接伝えることが出来ないが、
命令する言葉の節々には愛情が詰まっている。
東京の大学に一緒に行こうというアプローチに対して、男性側
は情けないことに人生の岐路でも有るとして尻込みしてしまう。

ちょっと男性側の意識の変化が分かりづらく、黒川智花がイニシ
アチブを発揮しすぎるきらいがある。
また黒川智花は人前では仮面を被っているという役柄のようで、
彼の前だけは素の自分で居られる事によって差別化を図っている
のだが、彼女の溌剌とした姿を見ると、どうもその差別化が分かり
づらい。

既に二人だけの秘密の関係を共有していることによって、
それなりに確かめ合う関係は形成されているので、残すところは
一歩進んだ関係ではあるまいか。
二人が違う時間を過ごす中で、もっとすれ違う様子が描かれれば
少しずつ互いの感情を刺激し合って、愛情が具現化されていくの
だがその辺はやや時間的に無理があった様だ。

連ドラ形式でシナリオが表現されれば、同級生である西園寺(谷村
美月)などと関係が進んでいき、黒川智花との約束が果たせなく
なっていくような場面が有るのだろうね。

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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