黒部の太陽・後編

史上最悪の難工事!!男達の執念が不可能を打ち破る!
ついに感動のクライマックス!!


フジテレビ開局50周年記念ドラマ特別企画

原作/木本正次
脚本/大森寿美男
監督/河毛俊作

http://wwwz.fujitv.co.jp/kurobe/index.html


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S32.5.2、大町トンネルは破砕帯にぶつかる。すぐに地質調査
の遠山博士など招集され、地盤の調査が開始される。
破砕帯の規模は大きくないとするものも居れば、今すぐ辞めた
方が良いとする専門家もいる。
ハザマ組が逆側から迎え堀をし始めたこともあり、とにかく
水を抜くことを第一に考える事になる。
しかし水は勢いを増すばかり。
そんな中、破砕帯で進まなくなった現場ではイライラ感が募り
ノブがその苛立ちを現し始める。
そんな中、光子の容体を検査すると白血病であることが判明する。
すぐにでも父親に知らせるべきだとする長女の幸江とは逆に
母は父に言うのは辞めようと反対する。
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今回はひたすら破砕帯に悩まされる話だった。

何時壊れても可笑しくないような状況に、ドラマは終始緊迫感
に溢れ、身を引き締めるような役目を果たしていたと思う。
そんな中唯一良かったのは後編では主要メンバーが現場で誰一
人亡くならなかった事なのかもしれない。

さて危機的状況の中、ドラマではどのようにして抗夫たちの
気を引き留めておけるのかが問題として描かれていた。
特に前編では甚太がキーパースンだったが、後編ではノブが
一つのポイントとして利用される。

偉い人は負けるまで責任を取らないという文子のセリフとは逆に
このドラマ、上に立つモノとして下の者に決して恥ずかしくは
ない姿を描いているし、気持ちが途切れないように色々と
エピソードを重ねている。

関西電力の社長の現場抗夫たちの気持ちを汲み取る能力。そして
倉松仁志の部下達から如何に信頼される存在であるかを描く
エピソード。その辺のバランスが程よく描かれ、誰一人悪役
っぽい人が居らず、全てはトンネル貫通に向けて動いていた。

ドラマとしてはもう少しマスコミを使ってトンネル工事の現状を
描いても良かったのだろうけど、そうすると時間が更に長くなる
か。

現場に出る息子達を気遣う余り、身内に不幸があるような
事を電報で送ってくるところは、考えるところはみな同じと
いったところだろうか。
実際に光子の場合は本当に病気で余命幾ばくもないエピソード
だということもあり、ノブの母親は本当に危篤なのではないか
とか、仁志の母親の件も今生の別れになるのではないかとヒヤ
ヒヤさせられたと思う。

幸江の結婚のエピソードは案外どうでもいい話だったな。
ちょっと切なさを漂わせていた分、良い息抜きになった話では
有ったけどね。
仁志は文子との関係も良い感じで描かれていたのでモテモテの
役なのかと思ったが、恋愛に関しては殆どその描写がなかった。

盆休みを取った件も、仁志は部下達に信頼を寄せていたからこそ
出来た行動だろう。ただこのドラマ、数ヶ月間足止めを喰らって
いた事を考えると、薫平はもう少し実家に戻っても良かったん
じゃないかなという気がする。
安達直樹を使って現場の人間に対する気持ちが熱く語られていた
事や、このトンネルに賭ける思いが伝わってきただけに、帰り
たくても帰られなくなった辺りがちょっと可愛そうだったね。

〜熊谷組倉松班〜
倉松仁志 …… 香取慎吾 (親方)
沢井甚太 …… 勝地涼
島崎哲蔵 …… 火野正平
石川伸也 …… 趙[王民]和
山下護 …… 木村昇
沢井甚五郎 …… 國村隼

〜関西電力〜
滝山薫平 …… 小林薫 (黒四建設事務所・次長)
太田垣士郎 …… 中村敦夫 (関西電力・社長)
林昭太郎 …… 竜雷太 (関西電力・副社長)
芦田昌章 …… 平泉成 (関西電力・常務)
平岡栄太郎 …… 小野武彦 (黒四建設事務所・所長)
向坂一徳 …… 宇梶剛士 (黒四建設事務所・事務担当次長)
武川毅 …… 大鷹明良 (黒四建設事務所次長・宇奈月支所長)
吉村亘 …… 寺脇康文 (関西電力建設部・次長)
村木勲 …… 遠山俊也 (黒四建設事務所・土木課長)
根岸弘泰 …… 柳葉敏郎 (黒四建設事務所・庶務課副長)
安達直樹 …… 山崎樹範 (黒四建設事務所・事務職員)
橋本幸吉 …… 矢島健一 (関西電力・社長秘書)

大牧治郎 …… 津川雅彦 (熊谷組・専務)
船田克巳 …… 伊武雅刀 (熊谷組・大町作業所所長)
木塚一利 …… ユースケ・サンタマリア (熊谷組・大町作業所工事課長)

滝山ふじ江 …… 風吹ジュン (薫平の妻)
滝山幸江 …… 綾瀬はるか (長女)
滝山響子 …… 末永遥 (次女)
滝山光子 …… 志田未来 (三女・白血病?)
倉松ツル …… 泉ピン子 (母親)
倉松の父 …… 春田純一 (額の中)
川口文子 …… 深田恭子 (甚太にプロポーズされる。赤線経験)
北島香 …… 浅野ゆう子 (女医・光子を診察)
遠山博士 …… 古谷一行
源吉 …… 田中邦衛 (大町の地主)
民子 …… 本仮屋ユイカ (仁志と見合い)
若一王子神社の氏子総代会長 …… 山田明郷
青葉の女将 …… 杉村暁 (文子の働く料亭)
ホステス2 …… 松田沙紀
キャバレーの客 …… 若山慎
ナレーション …… 三上博史

木村多江、桑名湧、武田義晴、小関颯太、小暮智美、斉藤雅子
鈴木貴子、土田アシモ、永井博章、中村昌也、牧村泉三郎
森下哲夫、鷲尾真知子、Ian Moore、John Hayes

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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