マルモのおきてSP

脚本・桜井剛、阿相クミコ
演出・城宝秀則。
プロデュース:橋本芙美





「薫と友樹、友だちの願いをかなえるためにカッパさがしの大冒険 
マルモがいつか結婚して子どもができても、薫と友樹のことをずっと
好きでいてね」

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春に放送した連続ドラマのその後を描く。再び共に暮らすこと
になった護(阿部サダヲ)と薫(芦田愛菜)と友樹(鈴木福)と犬の
ムック。護は双子の夏休みに、山梨のブドウ園に遊びに行く。 
薫と友樹が夏休みを迎え、護は大学の後輩・大輔(林泰文)が
経営する山梨のブドウ園に遊びに行く。ブドウ園を前に薫と
友樹は大喜び。そんな時、彩(比嘉愛未)から陽介(世良公則)が
倒れたと連絡が入る。護は子供たちを残して東京に戻ることに
する。自宅に残っていたムックは、戻ってきた護と、彩の関係
を進めようとおせっかいを焼く。一方、薫と友樹は、大輔の
子供・翔太(矢部光佑)と菜々(清水詩音)と、基地を作ったり、
花火をしたり夏休みを堪能する。しかし翔太と菜々の両親は、
考え方の違いから最近うまくいっていなかった。翔太と菜々は
それに気付いて寂しさを感じていた。4人は願いをかなえて
くれるカッパの話を聞いて、両親が仲良くなれるよう願いを
しに行くことにする。

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高木の元に残ることになった薫と友樹。
子供達は夏休みに突入すると、子供達は学校の宿題・絵日記の
中に毎日同じ様なことしか書いていない事を知り、この機会に
大学時代の野球部の後輩の実家・山梨の葡萄園へ旅行を兼ねて
泊まりに行くことになる。しかし山梨に着いてすぐに、
彩から父親が倒れたと電話が鳴り、子供達は後輩の大輔に
預けて護は東京に戻る事になる。

ドラマで最も興味深かったのは、連ドラ版では曖昧となって
いた彩と護の二人の関係、そしてその後の互いを見守る感情
が描かれた点か。
ベタな流れだったけど、彩さんが一人勘違いをして護に対して
突っかかる姿だったり、父親が倒れて不安な表情を見せる
辺りは、とても良く描かれている。ムックを利用したり、
薫や友樹を使ってなんとか二人を結ばせようとする勢力が
有ることを示唆するも、流石にすんなりと二人が結ばれると
言った展開は用意されなかった。

ドラマのメインは、連ドラ版で描いたマルモの掟を信じる
二人の子供を通して、互いの絆を描くのと同時に、何時か
離れてしまうのではないかとする不安な心情を描いていく。

子供の将来について、本当の親ではない護の立場を利用して
中途半端な状況と心情を描いた辺りは上手く機能していたが、
ドラマ全体を通してみると、子供たちを使った演出が狙いすぎ
ていて逆に萎える部分も多かった。

大人の事情によって犠牲になる子供の気持ちをどのようにして
大人達に主張していくのか。カッパネタは、合羽橋を使ったり
サダヲさん本人をカッパに見立てるシュールなネタだったが、
それなりに笑える所もあって良かったと思う。
合羽橋に金のカッパの像が有るので、それが利用されるのかと
思ったけど、流石にそれは無かったね。

しかし田舎の道を4人の子供が歩く姿は絵になるね。

高木護 …… 阿部サダヲ (38歳、大手文具「あけぼの文具」)
笹倉薫 …… 芦田愛菜 (6歳、護が引き取ることになった双子の姉)
笹倉友樹 …… 鈴木福 (6歳、薫の弟)
ムック …… ムック(ミニチュアシュナウザー)
畑中陽介 …… 世良公則 (50歳、居酒屋「クジラ」を営む。アパー
トの大家。)
畑中彩 …… 比嘉愛未 (25歳、陽介の一人娘。バツイチ)
鮫島勇三 …… 伊武雅刀 (55歳、お客様相談室・室長)
牧村かな …… 滝沢沙織 (30歳、お客様相談室所属・広報部)
真島孝則 …… 小柳友 (25歳、お客様相談室所属。譲の後輩)
塩沢民子 …… 千葉雅子 (45歳、お客様相談室所属)
尾崎凛花 …… 外岡えりか (22歳、お客様相談室所属の派遣社員)
安藤祐作 …… 山本啓之 (お客様相談室)
千葉 …… 児嶋一哉 (警察官)
あゆみ …… 鶴田真由 (薫と友樹の母)


藤沢大輔 …… 林泰文 (夫。山梨で藤沢ぶとう園を経営)
藤沢理沙 …… 白石美帆 (妻、出版会社で働く)
藤沢翔太 …… 矢部光佑 (息子)
藤沢菜々 …… 清水詩音 (娘)
藤沢キミ …… 大塚直子 (大輔の祖母)
島田瞳 …… 池谷のぶえ (保険・ハピネス生命)

松下奈緒、満田伸明、小林美穂


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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