投資会社に勤める長谷部達也は、株と金にしか興味が無く、
母親の死に際にも一切付き添うことのない非情な男だった。
母親が亡くなったことにより彼女が経営していた遊園地とその
借金が達也にのしかかってくる。彼は遊園地を売りに出そうとして
物件を調査していると、謎の少女が声を掛けてくるのだった。
遊園地の存在とは何なのかという事を描いたわけだけど、
それを描くために達也と母親・幸子の関係をドラマの中で
描いて見せた。
理屈をつけては肝心な所を曖昧にした彼の性格。
この中では達也が何となく悪者っぽく描かれているが、育った
環境によって性格も形成づけられた訳で、彼一人を非難するのは
やや偏った描き方か。
心の転換点がややハッキリとしていない点はあるのだが、
短いスパンで描かれるドラマ故に仕方がない部分も有るのだろう。
仕事を変えそこで出会った人々と触れていくウチに意識の変化
が訪れるというのは有る意味当然ではあるが、ロボットのような
無味乾燥とした心から一転し、客商売のように人間と向き合って
いるウチに自分の中でも人間味が呼び起こされていくというのは
見ていて何か嬉しい感じがするね。
色々ととって付けたようなエピソードも多かったけど、花火師
が遅れ、バンドのボーカルが喉を痛めて歌えないという状況の
中でサンプラザ中野を歌わせた演出はなかなか良かった。
スポンサー色を前面に出した所も面白い。
時々こういうドラマが作られるよね。
因みにスポンサーは、NISSAN、NTT DOCOMO、EPSON。
CMでお馴染みのシマシマーチが出ていた。
このカラーリングのモデル、実際に売り出すと面白いのになぁ。
なんか縁起物みたいで見かけると嬉しいかも
評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)