のだめカンタービレinヨーロッパ

脚本/衛藤凛
出演/上野樹里玉木宏瑛太水川あさみ、小出恵介
遠藤雄弥、伊武雅刀、竹中直人、近藤公園、坂本真、松岡璃奈子
松岡恵望子、山中崇、小林きな子、深田あき、小嶌天天
木村了、橋爪遼、波岡一喜、桜井千寿、向井理
ジリ・ヴァンソン、ズデネク・マカル、三浦涼介、出口緒美子
マイク・ジーバグ、パヴェル・エレット、福士誠治
吉瀬美智子、ウエンツ瑛士、ロザンナ、ベッキー、温水洋一
山口紗弥加、石井正則

http://wwwz.fujitv.co.jp/nodame/index.html

第二夜 ライバル出現で波瀾万丈!
初リサイタルと二人の恋の結末は!?

千秋が何者かに拉致される。
どこかで見たことのある顔・・オリバーとエリーゼ。
エリーゼはシュトレーゼマンの命令により、千秋と契約の締結
に来たのである。強引に契約されると、彼は3ヶ月に渡り
シュトレーゼマンと世界演奏旅行に同行することになる。

今回はのだめメインで進行させられる話だ。

基本的にやっている内容は千秋メインだった第一夜と似たよう
な流れを持っていたと思う。今まで日本だけでやってきた彼ら
にとって初めて対面する世界の壁である音楽家の卵たち。
そんな彼らから感じる圧倒的な力の差。今までの自分
たちがやってきたことを全否定させられるような音楽に対する
価値観や向き合い方の違いに戸惑い、自分を見失い憔悴しきる
が、やがてどん底からはい上がり、本来の自分を取り戻して
また一つ成長するという流れである。

第一夜の千秋もライバルを前にして今回ののだめのように心が
折れるシーンが有ったものの、一瞬の流れの中で取り戻して
しまった。千秋は幼い頃から音楽に触れていたというキャリア
の長さに加えて、基礎学力はずば抜けたものがあり、自分を
取り戻す術を知っていたのだろう。

第二夜ののだめは、ピアノの才能こそあるものの、千秋の様な
基礎学力に於いてはほぼ皆無であり、いきなり目の前に現れた
ライバル・孫ルイの存在が想像以上に大きかった。

今回ののだめに科せられたテーマは、何のためにピアノを弾いて
いるのかという事だった。
そして演奏者にとって必要な物の条件の一つが今回学校の実習
で行われた"アナリーゼ"そのものなのだろう。

ドラマとして興味深くなった要因としては、二人がそれぞれの
国で離れて活動することになるシチュエーションだろう。
コミュニケーションの不足が今まで当たり前のように近くにいた
二人の心に溝を生んでしまう。
スペシャル版らしく、レギュラーシーズンではあまり踏み込んだ
描写の無かった二人の心情や関係を基調とした流れだった。

第一夜で早くも功績をあげてしまった千秋に対して、のだめに
科せられる要求はとても大きい物だったと思う。
学友が居るとは言え海外で一人で勉強する難しさと孤独・不安感。
ベッキーや黒田泰則などを使ってその辺の微妙なニュアンスも
上手く伝えきったと思う。

千秋とのだめの久しぶりに再会した後、喧嘩になるシチュエー
ションはもの凄かった。のだめが千秋の首を絞めたときの顔色の
変化。"変態"のだめならばうっかり窒息死させかねないなと
思える場面だった。

常に千秋の事を追い掛けて彼の周りでジェミニ誘導(byゼビウス)
しているかと思えば、フラフラとしているのだめ。いつの間にか
千秋がのだめによって振り回されているという構図が面白い様に
あぶり出される話しだったと思う。

第一夜の話しとは又違った感じで面白く見ることが出来た。

第二夜だけのguest
山田優、マヌエル・ドンセル、富永凌平、マイク・バーバク
ジョナサン・ヘッド、中丸シオン、堤匡孝、片桐はいり
猫背椿、ダニエル・カール、パンツェッタ・ジローラモ
セイン・カミュ

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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