親父の一番長い日
〜さだまさし不朽の名曲をドラマ化!お嬢さんをください
…娘が嫁ぐ時の父親の葛藤と家族の愛を描く感動作〜」

(金曜プレステージ)

企画/瀧山麻土香
脚本/酒井雅秋
監督/林徹

http://www.fujitv.co.jp/oyaji/


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24年前の秋。提灯屋の職人・墨田栄一郎はこの日機嫌が悪かっ
た。注文が多く大好きな巨人戦がまともに見られないばかりか
負けたことで不満は最高潮。しかし女の子が生まれたという
病院からの電話で一気に機嫌は良くなる。
長男・正一郎の続き二人目の子供。名前は千晴と付ける。
千晴は幼いときから父の日になると必ず手作りの提灯を父親に
プレゼントした。まるで父は娘を神から授かった天使のように
育てる。しかし父親の影響で男勝りの性格として育っていく。
石頭・いじっぱりな点はまさに父親譲り。

バレンタインデーに、千晴は父親にチョコをあげる時が有り、
父は感動した事があったが、それは好きな人に告白出来なかっ
た裏返し。恋愛にはかなり奥手で、それを勘違いした父は、
娘の愛情を独り占めしていると勘違いする。

大学生になり門限が9時であることに不満を漏らす千晴。
その頃には親子喧嘩は名物となり、同時にその時から提灯を
プレゼントとして贈らなくなっていた。

大学を卒業しデパートの食器売り場で勤務。
もうすぐ兄・正一郎の結婚式だが、教会で式を挙げるにもかか
わらず袴をはいていくという父。その日の朝食の会話中に
千晴の元に電話が有り、偶然携帯を見てしまった父は、娘に
男の影が有ると疑い始める。
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常に喧嘩し合う父と娘。
しかしその間には愛情が存在していて、どんなに喧嘩しよう
とも離れることのない関係が上手く描かれている。

下町の父親像の典型という感じの栄一郎とその中で生まれた
千晴という女性。
親はどんなに子供が成長する姿を見ても子供としてしか見られ
ない様に、なかなか結婚という事実に実感できない。
男の子ならばまだしも女の子に対する神聖化した様な所が
如何にも父親って感じだね。

どんなに娘の相手が立派な人物であろうとも、結婚相手として
は認めず、また認めたくない現実があるのだろう。

ドラマでは娘が如何に幼き頃の面影から脱却して成長して
いるのかが描かれ、父親の知らない娘の行動やら表情を見せ続
けていく。それを見て娘の結婚を許すべきかどうかで戦い続け
る父親の姿が見られた感じ。

ただでさえ結婚相手として許すことがないのに、相手は仕事中に
怪我を負って半身不随になる。何処かで父親として妥協しなけ
ればならない時が来るのだろうが、車椅子という現実は
容易に許すだけの低いハードルではない事として存在している。

母親が倒れた辺りはちょっと安易な使い方だったけど、病院に
目を向ける為、きっかけを作るためには仕方がなかったのかな。

互いに野球が趣味だったから良かったものの、近年の趣向ならば
若者人気はサッカーが大勢を占めていそうなので、最後の対決
は成り立たなさそうだね。
栄一郎は提灯職人という事で、車椅子の彼にも今後の仕事として
行うことが出来るので、その辺から二人の関係を近づけていく
のかなと思っていたけど、流石にそこまでは描かれていなかった。

さだまさしの名曲は多いので、ドラマ「さだ」として1クール
のオムニバスドラマとして描けば面白い企画かも知れない。

前日長澤まさみが「新・食わず嫌い王決定戦」に出演していた。
佐々木蔵之介と映画の番宣で来たんだけどね。
因みに長澤まさみの勝利。嫌いな食べ物は生春巻きのパクチー
だった。馬刺し食べられるなんて凄いな。数年前初トライした
けど、気持ち悪くてどうしても喉を通らなかった。


墨田千晴 …… 長澤まさみ (長女、妹。デパート食器売り場勤務)
墨田栄一郎 …… 國村隼 (江戸時代から続く提灯店の職人。)
墨田正一郎 …… 伊藤淳史 (長男。区役所勤務)
平賀健吾 …… 高岡蒼甫 (千春の彼氏。事故で入院)
墨田輝代 …… 仁科亜季子 (母。病気で手術)
墨田尚子 …… 中山忍 (正一郎の妻。静岡県出身)
車田辰治 …… 小倉久寛 (先代から墨田屋で職人)
平賀幸江 …… 星野知子 (健吾の母)
墨田虹子 …… 銀粉蝶 (祖母)
村迫昇 …… 今野浩喜 (栄一郎の弟子)
バーバーサダ …… さだまさし

二瓶鮫一、浅里昌吾、後藤健、谷花香、矢吹奈子、杉田愛莉
本川嵐翔、杉山颯、石田愛希、濱川歩、野崎昌一

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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