プロポーズ兄弟〜生まれ順別男が結婚する方法〜 (2011年2月21日〜24日、23時枠・フジテレビ) 脚本：衛藤凛 プロデュース：若松央樹 演出：鈴木雅之(1)(4)、並木道子(2)、佐々木詳太(3) 主題歌：FUNKY MONKEY BABYS 『告白』

第4夜・一人っ子が結婚する方法
--------------------------------------------------------
一郎達の従兄弟で一人っ子の和男は独特の芸術センスを活かし
てインテリアデザイナーとしての道を歩んでいた。
派遣社員の鈴木早紀が挨拶に来る。上司から全員に挨拶しろと
言われたという彼女。
鈴木のデスクに積み上げられた荷物によって、和男が大事に
していたお手製のコーヒーカップが割れそうになるが事なきを
得る。しかし上司の秋山によってコーヒーカップを割られて
しまう。秋山から今晩関係先のレセプションパーティーに出席
するよう告げられる。

早紀はパーティーが初めてだとして友人から派手なドレスを
着てくる。こういうパーティーはカジュアルな服で良いのだと
上司に言われ、派遣が目立ってどうするのかと言われる。
早紀と和男は、パーティー会場のヘルプとして雑用を手伝わさ
れる。
裏口にビールの空き瓶を置いて一服している早紀と和男は、
そこで数人の男が一人の男から金を奪い取ろうとしているのを
目撃する。和男は警察に通報して任せようとするが、早紀は
一人躍り出て、犯罪者たちと立ち向かう。

和男はいつもの店で一人で食事するのが日課だったが、この日
は早紀がたまたま訪れる。合い席は断っている和男だが、早紀
は持ち前の明るさで、和男の向かいに座る。女の子一人では
こういう店には食べづらかったという彼女。しかし和男は人と
関わり合うのが面倒だから一人の方が楽だという。早紀の家
は6人兄妹でとても騒がしいことを聞く。

そんな中、早紀の妹の静香が熱を出したと電話が鳴る。
仕事を終えたらすぐに帰宅するというが、上司から残業を
頼まれる。早紀は断るものの、どうしても断り切れず残業を
する。すると早紀の妹が熱を出しているのを知った和男は
変わりにやっておくので早く帰りなと告げる。
--------------------------------------------------------

一人っ子である和男は、孤独や悲しみを感じず、寧ろ自分の
テリトリーを荒らされるくらいならば一人で居る方が良いと
感じる。ましてや結婚など考えられないとするが、突然派遣で
やってきた鈴木早紀と関わることで、徐々に人との関わり合い
にも良さを見出していく。

ちょっと偏屈そうな和男のキャラクターは、阿部寛さんが演じ
た「結婚できない男」の 桑野信介そのまんまという感じもする。

他人のペースを乱すという意味では、ベッキーさんは最適なキャ
ラクターだったと思う。

冒頭での一人っ子の説明も納得できるものと、都合良く設定さ
れたものが混在している。

両親や両親の祖父母に愛され、兄妹が居ないことで、夢のケーキ
のワンホールの一気食いを早くに迎え、争いとは無縁で心穏や
かに成長し、集団行動になれておらずミステリアスな一面を
持ち、マイペースで人との間に壁を持ち容易に心を開かない
事、己の道を進み、豊かな想像力と才能を発揮。しかし合コン
でも一人浮いた存在で、デートに於ける映画鑑賞も一人で行く
と言い出す変な人との子と。

昨日の第三夜の中で、砂浜で二度にわたって犬に引きずられる
三郎の姿を見ると、今回のプレゼントでのびっくり箱に於いても
二度同じ事をするのかなと思ってしまった。

会場を一体化してプロポーズの顛末に皆が固唾をのんで見ている
辺りとかとても面白く演出された話。
もっと時間があれば、和男がペースを乱されていくのが楽しく
見ていられるのだろうけど、その辺は仕方がないか。