土曜ドラマスペシャル　 使命と魂のリミット(前編) 原作 - 東野圭吾「使命と魂のリミット」 脚本 - 吉田紀子 音楽 - 窪田ミナ 制作統括 - 谷口卓敬 演出 片岡啓司 http://www.nhk.or.jp/drama-blog/1320/

「病院に届く謎の脅迫状…犯人の狙いは？」
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「医療ミスを公表しなければ病院を爆破する」。謎の脅迫状に
揺れる大学病院。医療ミスなどないと心臓外科の西園教授（舘
ひろし）は言うが、研修医・氷室夕紀（石原さとみ）は疑惑を
感じる。夕紀の父は西園の手術で命を落とし、残された母は
西園との結婚を考えるようになっていた。父は西園の手で意図
的に殺されたのではないかと夕紀は思う。病院に緊張が高まる
中、夕紀は警察官だった父と西園との間の衝撃的な過去を知っ
てしまう。
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学生時代に手術中に父親を失った夕紀は、決して死ぬような
手術ではないと言われたにも関わらず亡くなった事で疑問を
持つ。その為に自ら心臓外科医となり、その真相を突き止め
ようとするが・・・

色々と複雑な事情が存在する中で、病院では本当に医療過誤
の問題が存在し、それを隠蔽しているのかどうかが問われて
いく。

ドラマらしく人物関係が複雑に絡み合うよう設定されており、
嫌でも複雑な心情にさせられる内容だった。
再婚する母親の父親への気持ちを問う中で、その相手がよりに
もよって最も受け入れがたい父親を死に追いやった執刀医で
あるという点は、夕紀の心を複雑にさせる。

どの人物も決して典型的な悪人という感じの人がいない。
夕紀が父の敵と思っている西園の中にも、本宮からの視線を
通して医師としての尊敬される姿が存在する。

七尾と上司・本間の関係だったり、望と直井の関係だったり
どの人物もソツなく問題点・対立点を盛り込み、その都度複雑
な葛藤を持ち込んでいる。

病院が把握しているとする6件の医療過誤。
その中に夕紀の父親の件が含まれているのか否か。
大動脈瘤の手術は決して優しくは無いと思うし、何時破裂
するか分からない状況でも有るので決してミスとばかりは
問えない物が有るとは思うが、問題は執刀した医師の当時の
精神的状況では無かろうか。

直井の件は医療過誤ではなく、どうやら島原の流れに接続す
るようだ。この病院から島原をあぶり出すことで、心臓に
爆弾を抱えた彼に復讐しようとしている感じ。自動車メーカー
の欠陥に対する対処が恨みの要因みたいだね。

無菌室などを見学していた事はその後の展開にどう関わるのか。