土曜プレミアム ストロベリーナイト 
(2010年11月13日にフジテレビ系列『土曜プレミアム』)

脚本 - 龍居由佳里
音楽 - 林ゆうき
企画 - 成河広明
プロデュース - 高丸雅隆、江森浩子
演出 - 佐藤祐市



大ベストセラー小説初ドラマ化!!連続猟奇殺人事件のカギを握る
感染死体…真相に迫る孤高の女刑事悲しみの過去と驚愕の結末!!

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男が手足をベッドに縛られ、お腹の上にガラス板を載せたかと
思うと、突然覆面をかぶった男は、何度も何度もガラス板を
バッドで殴りつけ殺害する。

捜査一課殺人犯捜査十係の
姫川玲子は、この日、監察官をして
いる
國奥定之助の元を尋ねると、ネグレリアファーレリによる
寄生アメーバー
によって脳が溶けている遺体の死亡所見を見せて
もらう。

玲子は見合いの為に着飾る中、事件の報告を受けてそのままの
格好で現場へと足を運ぶ。現場には姫川班の
菊田和男大塚真
、そして石倉保などが来ていた。鑑識の小峰から遺体を
見せてもらうと、ブルーシートに包まれている遺体が横たわって
いた。紐で6カ所で結ばれている遺体は明らかに別の場所で
殺害し運ばれたことを示唆していた。
現場二位は世田谷西署の
井岡博満と東大出身でキャリア組だと
いう
北見昇も来ていた。7月に異動になり今回亀有西署に配属
されたという。
発見者の
平田麗子(44歳)によると、朝に窓を開けると不自然に
横たわるブルーシートが目に入ったという。昨晩12時頃には
無かった様だと告げる。

元水公園殺人事件遺棄死体の特別捜査本部が設置される。
橋爪管理官の号令で今まで分かっている事件の概要が語られる。
死亡推定時刻は昨晩7時から10時。左下顎骨から甲状軟骨に向け
てカミソリの刃などで切られているという。更に腹部にはガラス
片が多数突き刺さっており、腹をかち割った跡も見られると
いう。玲子はそれを語る
今泉春男に切開跡はただ切っただけな
のか?と問う。何か腹部に隠し持っていたのを取り除くために
切り刻まれたのではないか?という。創洞内部をかき回した
形跡は無いという。

本来この案件は順番からすると
日下班が担当する筈だったが
盲腸により入院になったという。ガンテツこと
勝俣健作がこの
件で捜査に加わる可能性が有ると告げられ、更に姫川班の
エースの菊田は今回現場ではなくデスク勤務だと言われ、玲子
は反発するも聞き入れてもらえなかった。

玲子はみんなで食事をしにいく中、一人
何故被害者は腹部を
切り裂かれたのか
考えていた。
玲子はみんなと飲んだ後に帰宅すると、何者かに追いかけられて
いる錯覚に陥る。

翌日歯形から被害者は
金原太一(34歳)だと判明。事務機器リース
会社"大上商会"
につとめており、会社の同僚の小沢に話を聞く
と、金原は慎重派の性格だったがこの春から突然無茶する様に
なったという。明らかに契約を取るのが難しい大企業相手に
営業をかけており部下としてもとまどっていたとのこと。
金原の妻・
真紀によると、毎月第二日曜には外出していたという。
しかもこの春からその傾向になったとの事。

仕事の恨みの線、愛人の線を捜索するも、金原を恨んでいたもの
は一切無く、友人関係を調べても一切不審な点は見つからなかっ
た。

玲子は井岡と共に被害者が遺棄されていた公園にいく。
何でここに置かれていたのか。犯人は遺体を念入りに縛り付けて
いた割に、誰からも目に付くところに放置している。
玲子は近くの湖に目をやる。看板には遊泳禁止の文字が書かれて
いた。理由を聞くと最近水質検査で細菌が出たとの事で、その
看板が掲げられることになったとの事だった。

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突然公園で遺体が見つかる。腹の上にガラス板を置いてそれを
殴った様な跡。しかも腹には切開した跡があり、その傷の
意味は何なのか。
女性捜査官・姫川玲子は過去に負った傷を引きづりながらも
女性ならではの繊細な視点で捜査を解き明かしていく。

今後の連ドラ化に向けて、そのプロモーション的意味合いが強い
のかなと思わせるものがあった。
2時間のドラマにしては持て余すくらいに刑事の数が多いし、
少々贅沢なキャスティングに押されて、捜査過程については
イマイチ妙味を感じる事のない展開だった。

玲子がどのように過去の事件から立ち直り現在に至るのか。
ドラマでは随分刑事としてのキャリアだったり、階級意識が
存在するものだったけれど、それが効果的に使われたのかどうか
疑問が残る。連ドラの様な形式ならば、玲子の中のトラウマが
徐々に現れていくミステリアスさなどがドラマを盛り上げる
のだろうけどね。

ただ警察官たちの熱い結束感だったり、それとは対照的に存在
する対立意識だったり、それぞれの思惑の違いは面白い様に
現れていたと思う。

勝俣が何故玲子を目の敵にしているのかについても、イマイチ
納得できる説得力が無かった。最後に勝俣が玲子に投げかける
言葉は、そんな流れの整合性を合わせるかのようで、勝俣という
豪快で自己中のキャラクターからは聞きたくないような言葉で
無理矢理結論告げる様な強引さも感じる。
玲子の推論に関しても同様に、最後は強引にすりあわせてしま
った感じがした。

そもそもドラマのタイトルが間違っているような気もする。
事件そのものをピックアップした内容というよりも、刑事魂
を感じさせるものだったと思う。


姫川玲子 - 竹内結子 (29歳。捜査一課殺人犯捜査十係)
高校時代の玲子:岡本あずさ (夏に連続強姦犯に襲われる)
菊田和男 - 西島秀俊 (32歳。巡査部長)
勝俣健作 - 武田鉄矢 (捜査一課殺人犯捜査五係、"ガンテツ")
大塚真二 - 桐谷健太 (27歳。巡査)
井岡博満 - 生瀬勝久 (巡査。世田谷西署から亀有署へ)
日下 守 - 遠藤憲一 (警部補。捜査一課殺人犯捜査十係)
今泉春男 - 高嶋政宏 (警部。捜査一課十係長。)
佐田倫子 - 国仲涼子 (埼玉県警)
橋爪俊介 - 渡辺いっけい (管理官)
北見 昇 - 林遣都 (警部補。東大出のキャリア)
深澤由香里 - 谷村美月 (康之の妹。)
辰巳圭一 - 佐藤祐基 (情報屋、大塚と繋がり)
丸田サツキ - 葵 (婦警、勝俣に精通する)
田代智彦 - 鈴木浩介 (39歳。電機メーカーの営業員)
小峰 - 田中要次 (鑑識主任)
尾室医師 - マギー (中央医科大)
姫川瑠江 - 手塚理美 (玲子の母、お見合いしろと娘に迫る)
石倉 保 - 宇梶剛士 (47歳。巡査部長)
國奥定之助 - 津川雅彦 (監察医。)

金原太一 - 山本浩司 (34歳、被害者、事務機器リース会社大上商会)
吾妻 - 川渕良和 (埼玉県警、9体の遺体を戸田で発見)
柴田 - 田村圭生 (広告代理店、白広堂、滑川幸男の同僚)
小沢 - 須田邦裕 (事務機器リース会社大上商会、金原の部下)

山崎直樹、樋渡真司、築山万有美、山崎崇史、佐伯新
桜井聖、荒谷清水、長町太郎、中山卓也
河野達郎、川崎賢一、五嶋りさ、建部和美、境浩二
矢嶋俊作、赤丸正幸、河田義市、潮見論

田中洋之助、沖戸千英乃、池永亜美、佐伯大地、米田拓也
鈴木利明、石田将士、河野マサユキ、中村公彦、伊佐聰志
斎藤勉、峯村淳二、牧徹、椎場辰朗、濱田龍司、清水若葉
ERINA


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


龍居由佳里さんが脚本を担当したドラマ

星の金貨』(1995年、日本テレビ)
『ピュア』(1996年、フジテレビ)
『バージンロード』(1997年、フジテレビ)
『愛、ときどき嘘』(1998年、日本テレビ)
『セミダブル』(1999年、フジテレビ)
『プラトニック・セックス』(2001年、フジテレビ)
白い影』(2001年、TBS)
『海図のない旅』(2002年、NHK総合)
『愛なんていらねえよ、夏』(2002年、TBS)
『天使の歌声 〜小児病棟の奇跡〜』(2002年、フジテレビ)
『流転の王妃・最後の皇弟』(2003年、テレビ朝日)
『白い影 その物語のはじまりと命の記憶』(2003年、TBS)
砂の器』(2004年、TBS)
今夜ひとりのベッドで』(2005年、TBS)
生きててもいい…? 〜ひまわりの咲く家〜』(2006年、フジテレビ)
小児救命』(2008年、テレビ朝日)
婚カツ!』(2009年、フジテレビ)


「ストロベリーナイト」 誉田哲也原作サスペンスで竹内結子が刑事役に初挑戦


 主題歌には柴咲コウさんの「EUPHORIA」


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