世にも奇妙な物語春の特別編

◆さっきよりもいい人

脚本／山岡潤平、ブラジリィー・アン・山田
出演／伊藤英明、藤澤恵麻、やべけんじ、宮田早苗、犬山イヌコ
梅宮万紗子、二宮弘子、吉川夏海、安室満樹子、天田暦
並木秀介、桑原裕子、田口寛子、馬場恒行、田代思雄、響子
熊谷瑠衣、杉山光一、富岡真史、マーク・チネリー、大塚和彦
ハルカ・オース

昨年彼女・恭子(藤澤恵麻)の誕生日を忘れた萩原孝一(伊藤英明)
は、今年こそ最高の誕生日を祝ってやろうとして綿密な計画を
立てていた。目覚ましの音で目が覚める。そしていざ計画通り
出掛ける。電車のシルバーシートに座っていた彼はおばあちゃん
を目の前にしても無視していた。すると突然おばあちゃんの顔
がおぞましくなり、気がつくと目覚ましの音が鳴っていた。

名作映画「恋はデ・ジャブ」にどこか似ている感じの内容。
ただあの映画は自分が死ぬと同時に人生がリセットされるのに
対して、このドラマでは良い行いしないとリセットされてしまう。
助けた人が最後に助けてくれるようなオチが用意されているのか
と思ってみていたが、非情にも好きな人は別の人と婚約して
しまったり、自分の思惑通りの人生を歩めない息苦しい感じの
展開が用意されている。最後の難しい選択の場ではどういう
行動を取れば正しいのか。まるでゲームみたいだね。
で、ミスするとまたあの目覚ましの時に戻されるのですか?

◆これ・・・見て・・・

脚本／小川智子
出演／戸田恵梨香、向井理、佐藤めぐみ、野口響、橘実里
かねちくけんじ、西谷有統、佐藤仁美

図書館で熱心に本を選ぶ男性・久保田光一(向井理)の事を
眺める女性・河合あゆみ(戸田恵梨香)。あゆみは光一の事に
一目惚れ。互いに近くの椅子に座る。すると光一はお腹の音
が鳴った。ご飯を食べることも忘れて本を読んでいた彼と目が
合い互いに笑い合う。

冒頭で警察に駆け込んでくる女性は橘実里さんだった。

純愛ものかと思わせつつストーカー心理を描いたモノだった。
子供の持つビデオカメラに映るのは近い将来起きる出来事。
映像の中にはストーカーに傷つけられる光一の姿。
合い鍵を作ったと言ったところで何となく妄想だなと思ったけど
戸田恵梨香にストーカーされれば悔い無し?

◆日の出通り商店街いきいきデー

脚本／西田大輔
出演／船越英一郎、斎藤暁、秋山莉奈、安居剣一郎、春海四方
神尾佑、佐久間祐人、大門賢二、筒井康隆、岡田謙一郎
中司豊、村田雅和、濱田龍臣、上野太、山崎崇、田澤和志
岩谷昭子、本田博太郎

4/2は日の出通り商店街にとって年に一度のお祭りの日。
ルールは自分の商売道具だけを武器として使って良いという
事だった。

ゲームやマンガの世界を映像化した感じだね。
制作陣の自己満足的な内容とも言えるけど、どこまでくだらなさ
を突き通して、スタイリッシュな映像表現を見せることが出来る
のか。日本のCG技術がどの程度やれるのかを見るだけでも
ある意味興味深いかも。

◆透き通った一日

脚本／金杉弘子
出演／北乃きい、於保佐代子、鈴木浩介、吉瀬美智子
北村佳織、森富士夫、酒井由美子、河野宏明、近藤彩希
平野由希、佐伯聖羅、石丸謙二郎

昼休み、保健室で眠るのは下山純子(北乃きい)。
保健室の先生が起こしてくれないせいで午後の授業が始まろ
うとしていた。急いで教室に戻ると、皆純子を気にする素振り
を見せず、悲しみに暮れる様子。なんと純子が亡くなった事に
なっていた。必死に訴えかけるも、誰も自分の事に気がついて
居ない様子だった。

今回のドラマの中で一番面白い内容だった。
人間の裏の顔を見られる内容でとても興味深い。
何よりもドラマでは被害者意識を持つ女性が主人公という事
で、感情移入し同情していく内容だが、事情が明かされていく
内に、実は嫌に思えた人間の一面が自分にも当てはまっていた
という展開が用意されている。
最後の石丸謙二郎の使い方も最高に面白い。

◆フラッシュバック

脚本／半澤律子
出演／堺雅人、芳賀優里亜、桂亜沙美、いとうあいこ
近藤善揮、山口翔悟、近藤未来、伊澤柾樹、水沢紳吾、麻里万里
三浦影虎、金森純一、川渕良和、羽田美智子

他人の体験を体感できる五感型体験装置(FED)が開発された。
元々は肉体にハンデを持つ人たちのヒーリング用に開発された
ものだが、何処の世界でも裏モノは出回る。
大石良雄(堺雅人)はFEDを使って殺人事件を見る事に興奮して
いる人間の一人だった。

他人の体験を見ている内に自分がその主人公になってしまうという
世にも奇妙・・では定番モノのドラマ。
ドラマとしては面白いのだが、流石に似たようなドラマを何度も
見ているので驚きはない。
ただ警察官がドラマの中に別の役で出ているっていうのは面白い
ね。
死刑の直前に家族の暖かさを知らせるなんて別の意味で残酷な
内容なのかも知れない。

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)