ALCATRAZ / アルカトラズ ALCATRAZ 製作／J・J・エイブラムス

Feb. 20, 2012
第7話 毒殺犯 マッキー Johnny McKee

脚本／Toni Graphia
監督／Brad Turner
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ハウザーは目が覚めないルーシーの事を抱えて施設へと連れて
行く。ミルトンの居る施設にいくと、最新の医術で治すよう
告げる。しかし全ての治療法を試すがルーシーは目覚めることが
無かった。あとは神頼みだとして、脳波は動いているので
現在夢を見ているのだろうという。現実世界よりも居心地が良い
為にそのような状態に陥っているのではないかという。
ハロルド・ロビンスの「大いなる野望」の本でも読み聞かせたら
どうかという。センヌプタのお気に入りの本だという。目覚める
理由として必要なのは愛だと語る。しかしハウザーは治療法が
見つかったら連絡しろとして施設から出て行く。

チャイナタウンのクラブ。
韓国系の男性が、店員に対して友人が婚約したので何か強い酒
を作れと悪態をつく。店員のジョニー・マッキーは、突然
"法は犯せても自然の摂理には逆らえない"(by ジュール・ベルヌ)
と呟く。客の男は更に店員をバカにした態度を見せる中で、
マッキーは作ることを告げる。

-- 60年代 --
アルカトラズに収監されていたマッキーは運動場にいた。
トミーはカレンがお前を呼んでいると告げる。カレンはその
囚人の中でも力のある人物だった。
マッキーは仕方なくカレンの元に行くと、あそこでチェッカー
をやっているグリンドルを殺害する様告げる。理由を聞くと図
書館で彼はナイフを売っているが、俺の専売らして起きたいの
だという。断ればお前を殺すと言われる。

-- 現在 --
クラブの客にマッキーは黄色い植物を潰した酒を用意し店の
おごりだとして客に飲ます。すると飲んだ男達4名は突然苦しみ
出して倒れてしまう。

ソトはインターネットで対戦ゲームをしていると、動画投稿サ
イトの映像が飛び込んでくる。なんとマッキーがクラブで男たち
を毒殺した映像だった。すぐにレベッカに電話し、58年に70人
以上殺したマッキーが、今チャイナタウンのクラブで事件を
起こしていると告げる。動画が掲載されたのは2分前の事だと
告げる。マッキーとは1959年11月23日に収監されていた。

二人は仮眠後チャイナタウンの現場へと足を運ぶ。
マッキーはオレゴン出身で、とても頭が良いがシャイでダサくて
友達の少ないヤツだという。短大で有機化学を教えながら毒殺
事件を起こしていたとのこと。シアン化物を使って殺害するのだ
とし、有る時卒業15周年の同窓会の場で、42名を殺して逮捕され
たという。その歳は清掃員に扮して近づき、スプリンクラーの
中に殺虫剤を入れて殺したという。

チャイナタウンの被害者は検視の見立てでは麻薬の過剰摂取では
ないかという。クラブの支配人によると二日前にマッキーを
雇った事を告げ、履歴書が残っているという。南ブロードウェイ
のリッチモンド地区に住んでいる事が分かる。
ソトによるとマッキーはなぜだか男性しか狙わないのだという。

その頃マッキーはセレブ相手のホテルのプール係としてバイト
をしようとしていた。タオルが畳めることと、消毒薬が作れる
かという事がきっかけで雇われることになる。

レベッカたちは履歴書の住所にいくがデタラメで、そこには
建物など存在しなかった。しかしソトは恐らくこの住所は
50年前の住所が書かれていて、アルカトラズ刑務所の自分の
監房の住所を示唆したモノだと告げる。マッキーの監房の隣は
ジャック・シルベインが居た事を知り、彼が何か知っているかも
知れないと語る。

動画はインターネットが拡散していたが、ハウザーが一気に
処理する。レベッカはマッキーの監房の隣にいたシルベインから
話を聞きたいと告げると、ハウザーは彼を連れて来るという。
一方ソトに対して検死の結果をニッキーから聞いて来て欲しい
と頼む。ニッキーは電話に出ることを嫌うので直接聞きに行かね
ばダメだと語る。
マッキーの私物として残されているのは、虫の死骸の入った瓶
と、ジュール・ヴェルヌの本"海底二万里"とヴェルヌの書いた
本の記事"未来は今"の新聞の切り抜きだと語る。最後のマッキー
の事件の歳には、彼は手に毒物を手にしていたにもかかわらず
無罪を主張したのだという。これは正当殺人で、イジメに対する
復讐である事を訴え、フットボールチームだけを殺害したとの
事。マッキーの私物の中に女性・ジニーの写真が残されていたが
彼女の顔は右半分がアザのようになっていた。
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毒殺する事を手口にしているマッキーが今回の主役。

自分に対して悪態をつく男達を次々と歯止め無く殺していく
危険な男で、冒頭からアジアンたちがバーテン相手に悪態をつく
辺りの不自然な描写から始まった。いくらチャイナタウンとは
いえ、あの粋がった韓国系っぽい男は一体何なんだって感じも
するし、アジア人は自分からケンカをふっかけるようなああいう
態度に出るかなと思う所も有る。

犯人はジュール・ヴェルヌ好きな男。
ジュール・ヴェルヌと言うと、アニメ「ふしぎの海のナディア」
を思い出す。

唯一感情移入できたのは、刑務所で幅を利かせているカレン
がマッキーに対して圧力をかけるのに対して、マッキーがターゲ
ットにしたのはカレンが命令したグリンドルではなく、彼自身
だったという点だ。

ドラマとしてはマッキーと隣の房にいたとするシルベインから
話を聞いていく中で、レベッカの知らない情報に触れていくと
いうのは面白いと思うし興味深い作りにはなっている。
穴蔵の下に有る施設の存在について言及したけど、当然ハウザー
も知っていることなのかなと。

相変わらず現代の世の中でマッキーが違和感なく行動を起こしている
現実だったり、影で操っているものが居るにしても、彼に何を
させたいのかは全くの意味不明。

60年代から一夜にしてタイムスリップして、地下鉄などの概念を
理解しているというのもかなり違和感が有るし、生活に馴染んで
しまっている所は都合良すぎる。

ジュール・ヴェルヌの本に因んで「海底二万里」「地底旅行」など
のエピソードを踏襲しようとしたのかも知れないけど、現代の
価値観と強引に整合性を合わせる展開の中に、正直あんまり説得力
がなかった。捜査上都合良く海底トンネルの話を引き合いに出して
オークランドとサンフランシスコを繋ぐ地下鉄だと割り出して
いく辺りは相当強引だと思う。

アルカトラズの礼拝堂で見るMamie Van Doren主演の映画
「生まれついての無鉄砲(1958年 原題:Born Reckless)」を観賞中
に殺害されるのは火を見るよりも明らかだったけど、ジュール・
ヴェルヌなどの本なども含めて、当時の価値観を取り入れつつ
描かれている感じはしてくる。

自分が所持していた写真が、好きだった相手で、それでいて
デートでその女性とフットボールチームたちに担がれていたという
辺りは切ないエピソードだけどね。

それにしてもソトとニッキーの絡みは寒すぎる。
ソトをモテキャラに書かないで欲しい。

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