BONES ―骨は語る― シーズン2

第2話 断ち切られた絆 THE MOTHER AND CHILD IN THE BAY

脚本／Stephen Nathan 監督／Jesus Salvador Trevino
--------------------------------------------------------
一年前に失踪した妊婦・カーリー・リチャードソンが湾で遺体
として発見される。当時第一容疑者として浮かび上がっていた
夫のカイルだが、遺体も凶器も発見されず逮捕することが出来
なかった。
ブースはその事件をブレナンに語るも、ブレナンはテレビも
新聞も見ないことで一切情報を持ち合わせていなかった。
いざ現場に行こうとしたとき、ブースは妻のレベッカから電話
が鳴る。息子のパーカーを彼女の新しい彼氏・ドリューに預け
る事に違和感を感じていたのである。

ブレナンは遺体が上がる現場に行く。骨を見た瞬間に白人女性
年齢は25歳から30歳だと見極める。胎児の骨の大きさ。そして
体には刺し傷が有ること。遺体は被害者が最後に目撃された
洋服を着ていた。

ブースは夫のカイルを捕まえに行くが、愛人のカレン・タイラ
ーを殴り出て行ったという。

研究所に運んだ遺体を調べる。遺体はブルーシートにくるまれ
ており、その中に居た魚の死体も十分に証拠になるという。
肺の中からは写真を入れる為のロケットが入っており、その
ロケットには"ケニー"という名前が刻まれていた。
その名前が誰なのかを調べるために、彼女が参加していた育児
サークルのママ友たちに話しを聞きに行く。するとケニーは
彼女が買っていた犬であること。そのロケットは夫・カイルから
もらったものだと知る。その犬は現在獣医であるメアリーが
預かっているとの事だった。

シートの中に有った魚の遺体はデラウェア湾に居るもの。
淡水に居る様な動物たちが見つかったために、遺体が発見され
た海水の場所が殺害現場ではないことを知る。その事でカーリ
ーが夫のカイルと会っているのが目撃された場所が殺害現場
ではないことが分かる。
--------------------------------------------------------

俄に信じられない様な捜査が目立つな。
遺体を想定した人形にナイフを突き立て、傷の深さから犯人の
人物像に迫るというシーンや、土壌の物質を検出して、それが
どの場所なのかを特定してしまうシーンは、本当にそんなピン
ポイントの捜査が出来るのか怪しいものである。

まぁ今回淡水と海水の違いを浮かび上がらせる辺りの段取りは
興味深くできていたと思う。

さてドラマとしては犯人捜しも面白いけれど、相変わらず
ブレナン博士の結婚観やら子供を持つ女性の気持ちに対する
彼女なりの見解が興味深いものとなった。
ブレナン博士のちょっと浮き世離れした感覚は、本当に天然
もので、なんでも生物学的に見てしまうところが笑える。
ママ友たちが子供の存在に対して愛くるしく思っているのに
対して脳内物質がどうとか語る辺り本当にかわいげなど微塵も
感じない。しかし何処か愛くるしく感じてしまうところが不思議
なキャラクターだと思う。

今回はブースの事情も大いに挿入された。
彼の元妻が登場したのは初めてではないかな。
元妻の心配をしているというよりも、子供のために元妻がどんな
人物と付き合っているのか知りたがって、同僚に調査させる所
など職権乱用もいいところ。仕事柄火薬を扱う為に所持していた
ものに対して爆弾を持っているという辺りの敵意に溢れたところ
がなんとも言えないところだね。しかしそんな誤解も一度会って
語るだけで和解できるのだから、もっと早くに会っていれば
良かったのにね。

さて事件は被害者の爪の中から出てきた女性の皮膚組織は誰の
ものなのか。愛人かと思わせる数々の状況証拠だが、DNA検査では
違っていた。
胎児からは抗うつ剤が検出され、母親であるカーリーが薬を
服用していない事からも子供と母親は血が繋がっていない事が
明らか。
結果として肋骨からオペの時に使用される消毒液が検出され、
アンジェラが復元した胎児の骨の将来像がメアリーそのもので
あったこと。更に胎児はお腹の中にいたものではなく、頭蓋骨
の密着具合から一度産道を通って出産した後の子供である事が
分かる。

他人の子供であっても母性っていうのは生まれてくるのかな。
子供を殺して母親を殺して、それでも母親として固執しようと
する辺りの心理はなんか複雑なものが有るな。

テンペランス・ブレナン…エミリー・デシャネル
シーリー・ブース…デイビッド・ボレアナズ
アンジェラ・モンテネグロ…ミカエラ・コンリン
ザック・アディ…エリック・ミレガン
ジャック・ホッジンズ…T・J・サイン
ダニエル・グッドマン…ジョナサン・アダムズ
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) 博士

カレン・タイラー (Kate Norby) カイルの愛人
メアリー・コルビス (Kirsten Potter) 獣医。育児サークル
カイル・リチャードソン (Shane Johnson) 被害者の夫
デニス・キャンベル (Bruce French) カーリーの父
パトリシア・キャンベル (Caryn West) カーリーの母
フェイス・デイビス (Tangie Ambrose) ママ友。黒人
ティナ・ホルメス (Jessica Wright) ママ友
レベッカ・スティンソン (Jessica Capshaw) ブースの元妻
ドリュー (Sean McGowan) レベッカの新彼氏
パーカー・ブース (Ty Panitz) ブースの息子。親権はレベッカ
マイケル・ジュールズ (Jeff Austin)
サンダース (Adam Lieberman) FBI
ソーシャル・ワーカー (Verda Bridges) 子供を連れてくる
カーリー・リチャードソン (Letia Miller) 被害者

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)