BONES - 骨は語る - シーズン4

Oct. 8, 2008
第7話 聖人の秘密 The He in the She

脚本／Karina Csolty
監督／Craig Ross Jr.
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釣りをするヒッピーな二人。
最近朝でも霧が発生しないなという問いかけに温暖化が原因だ
という男。そんな中男は釣りをしながら白骨遺体が海に有る
のを見つける。

ブースとブレナンはいつものスイーツからのカウンセリングを
受けるが、話し合うこともなく時間を潰していた。スリンキー
を手にしたブースは、延々とバネをいじる中で、携帯に連絡が
入る。やっと解放されたとばかりにブレナンと共に現場へと
向かう。

現場に着くとカミールと共に居たのは、ブレナンの学生の一人
ビンセント・ナイジャル・マリーだった。ブレナンは何故
貴方がここに居るのかと問うと、カミールはフルタイムの法人
類学者が見つかるまでブレナンの学生に手伝ってもらうことに
したでしょという。ブースはあまりに長い名前故になんて
呼べば良いんだ?と問うと、ビンスでも良いし、以前は"愉快な
ビーノ"と呼ばれてきた事を語る。カミールは現場でブレナン
と同行させて経験を積ませようとしていたが、ブレナンは
ラボに戻って働いてくれる人を捜しているのだとし、私が現場
に出て、ブースを正しく誘導できるようにする為にもと語る。
カミールは遺体を見つけたのは二人のヒッピーだと語り、昔
私もブリトーを売って好きなバンドを追いかけて一夏を過ごした
と語る。

遺体を見るが骨盤がなく上半身だけの骨だった。水着を見る
限りでは女性だという。カミールによると死後2、3週間だろう
とのこと。豊胸バッグが遺体に付着している事が分かる。
しかし何故上半身だけなのか。脊椎が切断されているし、手に
連続した傷跡と指は潰されているという。ジャックに微粒子を
調べてもらおうとし、私たちは下半身を捜さないといけない
と語る。

ビンスは色んな不要な知識を語るのが好きな学生だった。
人の目の杆状体は6km先ですられたマッチの炎を捕らえること
が出来るのだという。目に人工的に彫られた穴があるとし、
眼窩縁に美容整形していた形跡だという。乳房のインプラント
などの跡も見られたと。第一と第二腰椎の間で切断されていて
頭頂骨には傷があるという。頭頂骨の傷が致命傷ではない事
を告げる。

ジャックは骨の微粒子検査で淡水と海の堆積物からチェサピーク
湾のものが検出されたという。アサロサピディッシマの微細な
歯の欠片・アメリカンシャットだという。発見地点から10km
先の水中で殺害されたのではないかという。椎骨からはコポリ
マーも検出したと。
ビンスは自分の優秀さをアピールしようとし、リーズ大では
第一級学士を取り、記憶力は良いのだという。
しかしジャックは、ブレナンが君のことを「さん」づけで
呼んだのは「博士」じゃないという事を言いたい為だと語る。

一方FBIは豊胸バックのシリアルナンバーからボルティモアの
形成外科医を突き止めたという。そして被害者はパトリシア・
ラドマラーだと。

ブースとブレナンは早速被害者の住んでいた土地へ。
彼女はメリーランド州・メイラーアイランド在住で、三週間前
に失踪。泳ぎに行ったので溺れて死亡したと思われていたの
だという。人口は2、3千人の小さな街で、変わったものが集まる
最果ての地だという。パトリシアの経歴が何も出てこない
事が気になるとし、クレジットカード情報、免許証も5年より
前の過去については何も分からないとの事だった。

被害者の部屋を調べる。
とても平和な街で、見たところでは彼女は宗教心に溢れる
カトリック的な人だという。プロテスタントだったみたいだ
と。ブースは牧師だったみたいだとし、写真を見ると草の根
的コミュニティ教会で撮ったものだという。しかし牧師が
豊胸にラミネートベニアをするのか?と問うと、虚栄心だろう
というブレナンは、ローマ教皇だって玉座で何千ドルもの服
を着ているし、毎週日曜にはワインを嗜みこれが奇跡で血になる
と嘯いているという。ブースはブレナンの発言に引く中で、
JPという男性から電話が鳴るのを耳にする。"君に会いたい"
という内容で、切羽詰まった恋人からの電話なのかと疑う。
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海で切断された遺体が発見される。
上半身の骨だけが見つかった為に、性別が判明しなかったが
胸に豊胸バッグを入れていることや整形後、ビキニを着ていた
であろうところを見ると女性の遺体だと思われた。
調べていく内に医療記録からパトリシアである事が判明するが
5年前よりも以前の記録が無い事を知る。

ボーンズ・ブレナンならば骨盤以外の場所からも性別は
特定出来るんじゃないかと思ったけど、5年前までは性別が
男性であり、女性でも有る、トランスジェンダーだったという
ことで、敢えて特定しなかったのか。骨の太さからある程度
男性か女性か分かりそうだけどね。

今回は宗教色が強かった。
性別を変えることは神への冒涜なのか否か。
神のミスであり自然が犯した過ちの被害者だと感じていると
いうことで、宗教的観念から来る殺人を予感させるものだった。
とりわけ現実主義のブレナンが教皇だってなんだって、
嘘を付いているしタブーを犯しているといいたげな感じだった
けど、奇跡を信じないブレナンに対して、元々両極端の性別を
持って居た人物が真っ二つの遺体として発見されたのは奇跡
ではないのかとして、ブレナンにも奇跡を認めさせようとして
いたけど、元々骨になってしまえば、一つも二つもなく、
バラバラにならないのか?って気がする。

今回はアンジェラの役割が少なかったけど、女性だった頃の
骨格形成と男性だった頃の骨格形成を上手く絵に掘り起こして
人物を特定していた。
モーフィング的なソフトを使えば、簡単に推定できそうな
感じもするけど、こういう時はコンピュータよりもアナログ的
感覚の方がより正確に伝わるものが有るのかな。

プライドの問題も事件・動機の要素として浮上する。
元々は男性だった人間に対して、女性だと思って接していた
人物は、その事実を知った際にどんな反応を示すのか。
男のプライドと信仰が傷ついた為にJPの殺害が疑われるも、
実際に皮肉にも女性の嫉妬が絡んでくるという辺りが、面白く
描かれた。

もしも私が女性ではなく男性だったらブースはどうかと問うたり
逆もしかりという感じ。それぞれに違った反応を示す所は
面白かったし、ブースはより親しみやすくなるとしたのに
対してブレナンは私よりも良い女ならば嫉妬すると語っていた。
ブレナンの自信も大したもので、以前私は自分が認める人と
じゃないと仕事はしないと語っていたけど、今回自分のことを
天才だと豪語していているシーンまで有った。

そして今回のゲスト研究員は、ビンセント・ナイジェル・マリー
という男性だった。名前からするとこれまた男性なのか
女性なのか分かりづらい。
体内から検出された黄熱とA型・B型感染症ワクチンなどから
東南アジアのタイなどで性転換手術をしてきたのではないか
としていた辺りは鋭いものが有ったね。
この人、色んなウンチクを語るのが好きな様で、「NCIS」の
ダッキーみたいな人だったけど、アメリカ人は2割しかパスポート
を持って居ないとか結構話を聞いていると興味深いことも
語っていた。

スイーツは存在感が少なかったけど、被害者の牧師に息子が
居ると知った際に放蕩息子の例え話を引き合いに出して、
30km圏内にいるとして、ブースと20ドルの賭けをしていた。
胴元役のブレナンは、スイーツにお金を渡したんでしょうかね。
冒頭では倦怠期のカップルばりにスイーツの前で沈黙している
二人の姿が有ったけど、なかなかその間が楽しかったぞ。


■使用された曲

・Antony and the Johnsonsの"River Of Sorrow"
・Bag of Toysの"Share"

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