BONES - 骨は語る -
シーズン5




 

Sep. 17, 2009
第1話 楽園の果て Harbingers In The Fountain

脚本/Hart Hanson
監督/Ian Toynton
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アンジェラはブレナンが帰国すると同時に自分が懇親にしてい
霊能者アバロン・ハーモニアにブレナンのことを見てもらう。
タロットカードの一枚を引かせようとするアバロンに対して
ブレナンはこんなの単に78分の1の確率だと語る。
アバロンはブレナンに対して、病院の病気の男が見えるとし、
夢の人生に逃避している人だという。その中では男が夢の人生を
築き上げている事を告げ、貴方はそこでとても幸せそうにしている
と言われる。アンジェラはブレナンとブースの事だとするが、
ブレナンはグアテマラから帰国したことをカムに報告しないと
いけないとして出て行こうとするが・・命を救った人に逢うと
心から喜んでいる姿が見えると言われ、その相手は勇敢な
ライオンのハートを持っている人だと言われるとアンジェラは
まさにブースとブレナンの事を言っていると告げる。

ブースは一時期記憶障害に陥っていたが、時が経過しスイーツ
のカウンセリングを受けていた。彼がゴーサインを出せば
再び捜査官として現場に復帰できる状況だった。
ブースは既に元通りになった事を告げ、俺はクラブのオーナー
でもブレナンの夫でもないという。スイーツによると乖離
した場合、以前の感覚に取り戻すのには時間がかかるのだと
するが、6週間も経っているのでもう大丈夫だと告げ、俺は
まぎれもないシーリー・ジョセフ・ブースだと語る。
スイーツは退院後にブレナンと逢ったのかと問うと、彼女は
グアテマラにアステカの発掘に行っているので逢っていないと
語る。夢で体験したもう一人の人生に未練が有るのではないか
とすると"有る"と答え、夢の中の俺は服が決まっていたと
語る。スイーツはそんなブースに仕事の復帰を認める。

ブレナンはアバロンから道に迷っていた彼を貴方が光りとなっ
て家路に導いたのだという。そうじゃければ彼は死んでいた
と言われると、アンジェラはブレナンが彼の傍で原稿を
読んでいたことを告げ、夢の人生が現実になったのだという。
彼は彼女と夫婦として何日も思いやっていたのだとし、妊娠
していた事を告げられると、ブレナンはその設定は削除した
のだと語る。ブレナンには最高の幸せが待っているが、
逆に死に神のカードも出た事を知る。

ブレナンは施設にいくとカムと再会する。
カムはハグして喜ぶか?とするが、それは無いというブレナン。
ブースの事を尋ねるがまだ復帰していない事を聞かされる。
現在はスイーツの診断待ちの状態だという。
ホッジンズがやってくるとすかさずブレナンにハグする。
君が居ないので事件解決率が悪かったのだとし、お帰りと言われる。
ブースに逢うと復帰する日にブレナンが帰国するなんて巡り合
わせの奇跡だとするが・・・

そんな中、アンジェラはテバーシャムの噴水の下に死体の山が
埋まっている事を語る。アバロンがそのように話しているのだ
と語る。

ブースとブレナンは地中を探知機で調べていく。
ブレナンはブースがスーツで決めて来ている事を知って違和感
を覚える。派手なソックスを履いてこそブースであり、FBIの組織にささや
かな反抗をしていたのではないのかと問う。
そんな中ブレナンは地中に確かに遺体が埋まっていることを告げる。
霊能力者の言ったことは当たっていたのだと。
遺体は8体あった。寧ろ安らかに眠らせておくべき人たちなのでは
ないか?というブースたち。プラスティックディスクも埋まって
いる事を告げ、キャロリンに対して掘削する許可をもらう。

アバロンから話を聞くが、自分が何故見えないものが見える
のかは説明するのが難しいと語る。ブースに一枚カードを引いて
くれと語ると、剣の王のカードを引く。貴方は不安に思って
いるのだろうが、何も失ってはおらず寧ろあるものを得ている
のだという。

遺体がある現場へといく。
砂利が敷かれた層の下に遺体は埋められていた。公園は10年前
に改築工事されているとし、砂利が敷かれる前に埋められて
いるものだという。
ホッジンズはこれでまた悪者退治チームの復活を宣言する。
ブレナンは頭蓋骨を発掘したらすぐに復元作業をするよう
アンジェラに頼む。アンジェラはブレナンに対してアバロン
の言う事を信じたかと問うが、私はシャーマンとか呪い師など
「特別」だとする人を見てきたが、物理法則が当てはまらない
ず霊界と交信しているという証拠は何一つないと語る。
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(シーズン4の最後)ブースの目は覚めるが、記憶障害がある事
が分かる。
ブレナンはその間にグアテマラに発掘調査に出張していたが
帰国後すぐにアンジェラの手引きで、ブースとの関係に言及する
為に霊能者のアバロンに逢わせる。彼女はタロットカードを
使ってズバズバとブースとブレナンのことを言い当てていくが
理論的・現実的なブレナンとしては当然信じる筈もない。
そんな霊能者から突然テバーシャムの噴水の地下に埋められた大
量の遺体があることを示唆され、調べて見ると確かに10体以上
の遺体が埋まっている事を知る。

シーズン4の最後が随分と深刻な状況の中、演出的にはお遊び的
エピソードだった。
ブースは別の人生として、昏睡状態の中で見た夢の世界を求めて
いるのではないかとする一面をもってブレナンと一緒に生活して
いくことが夢なのではないかとして追求していくし、ブレナンも
小説の中に描いた人生(妊娠・家庭を持つこと)が本当は自分が望ん
でいる世界観ではないのかとして描かれていく。

ドラマとしては当然ブースとブレナンの恋愛話が中心。
シーズン4のラストであれだけ盛り上がりを見せてしまったので
流石に言及しない訳にはいかないというところだろう。
シンディ・ローパーを使って、シーズン4までの流れをザザッと
説明し、二人の心境を解説していくやり方は上手かったと思うし、
ついでに彼女自身にも事件の容疑者・被害者家族としての一面を
上手く盛り込んで構成した話だった。

記憶障害、乖離的状況を体験したブースにとって、今の自分は
昔の自分と何が変わったのかを探っていく作業はとても面白く
ユーモラスな使い方をされた。そんな状況の中にブレナンに対する
愛情もまた本当なのかどうかを懐疑的な視線で精査するという辺りが
実に憎たらしいほど上手く溶け込んでいる。

元々恋愛に関して、ブレナン自身が懐疑的なのに、それにくわえて
ブースがその状態に陥るとまたまたより複雑になる。
ただ正直二人が私生活上でもコンビを結んでしまうと、捜査を
二人で共にするのは難しくなってしまうものが有ると思うので、
容易には結ばせないとは思うのだけどね。

相変わらずブレナン先生はお堅い。
未来を予知する霊能者に対して、
「未来は無限にある要素の組み合わせで出来ている」としたり、
貴方は何故自分が愛されるか知っていると言われた際には
「私は美しくて知性がある」と恥ずかしげもなく披露したり、
カムが今回の容疑者を殺人と結びつけるのは難しいという意味
「100万分の1」と表現した際には、そんな確率が割り出されている
筈はないと告げる。その直後に言葉のアヤの事ねと自ら気がついた
様だけど、どれだけ今までブレナン先生は言葉のアヤに鈍感だった
のだろうか。
更にブースから君には僕の胸の内を知っていて欲しいと言われた
際に「心臓と肺のことでしょ」と徹底したボケっぷりを演出する
ところは若干引くところがあったけど、それがまたブレナンだと
言われればそうなのかも。

「貴方は親に捨てられ何も恐くなり、理性・教養・論理という覆いで
世界をすっぽり包んだのだ」と霊能者から指摘されていたけど、
ちょっと説明っぽいところも有った。
そもそも今回の霊能者は、とてもずるさを兼ね備えていて、
ブレナンの未来に対して、幸せも見えるし不幸も見えるとして
極論を唱えて結局肝心なところは曖昧なことしか言っていない。

ブースネタでは、派手な靴下、屈強さを示すバックル、そして
ピエロ恐怖症のことが指摘され、以前のブースを構成する要素
として描かれていた。それらを失うことはブースはブースで
なくなってしまうのか。
「君を愛している・・・相棒として天晴れという感じに」と思わず
グダグダしてしまったけど、まぁ結論を出した時が二人の関係の
終わりにも思えてしまうところも有るので今のところは静観
するしかないか。

実験ネタは無かったけど、ホッジンズはやっぱり俺はラボのキング
発言が有ったり、キャロリンからスクインツという単語を聞ける
とは思わなかった。

犯人の詐欺師・ファーグッド役のMichael Bryan Frenchは
CSI:科学捜査班で医師フランクス役として7エピソード
に出演。プリズン・ブレイクではグレゴリー・ホワイト
というGATE社社長役として最終シーズンで登場する

■使用された曲

・"Fearless" by Cyndi Lauper

■検索用キーワード


テンペランス・ブレナン (Emily Deschanel) 骨
シーリー・ブース (David Boreanaz) FBI捜査官
アンジェラ・モンテネグロ (Michaela Conlin) 骨格から似顔絵
ジャック・ホッジンズ (T.J. Thyne) 知識が豊富、実家が金持ち
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) 博士、"カム"
キャロリン・ジュリアン (Patricia Belcher) 検事
ランス・スイーツ (John Francis Daley) 心理学博士
マーカス・ガイアー (David Greenman) FBI捜査官・鑑識

マックス・キーナン (Ryan O'Neal) テンピーの父
ジャレッド・ブース (Brendan Fehr) シーリーの弟、海軍

アバロン・ハーモニア (Cyndi Lauper) 霊能力者、ステファニー・スーザ
ン・ジェームズ
チャールズ・リーコック (Lenny Schmidt) 医者
トム・ファーグッド (Michael Bryan French) アレクサンダー・ガロ
--- (Amy Dudgeon) FBI Agent
--- (Rick L. Dean) Diner Patron
--- (Mohammad Kavianpour) Diner
--- (Alan Mueting) Clinic Visitor


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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