BONES - 骨は語る - シーズン5

Oct. 1, 2009
第3話 悲しみの旋律 The Plain in the Prodigy

脚本／Karine Rosenthal
監督／Allan Kroeker
--------------------------------------------------------
線路の点検中に作業員が白骨遺体を発見する。
ブースとブレナンは現場へといち早く駆けつけると、点検員は
骨を見てシカの骨だと思ったそうだと語る。ブレナンはシカの
骨と人間の骨はまるで違うのに間違えるなんてアメリカの
教育制度の弊害だと非難する。ブースは列車から遺体を投げ捨
てたであろうサイコ野郎を探すというが、これは列車から捨て
られたものではないと語る。
ブレナンは腐敗の状態から、死後2ヶ月はここに放置されている
もので、胸骨に鋭器による損傷が見られるという。殺人か?
自殺かとブースはブレナンの発言に反応し憶測を語ると、
ブレナンはそれを否定する。殺しを自殺に見せかけようとした
ものなのか。ブレナンは列車に引きずられたような跡があるの
で、何kmにも渡って骨が散乱している筈だという。

ブースは流れものに憧れたことを語ると、そんな不潔だらけ
の生活の何処が良いのかとブレナン。ブレナンの発言を聞けば
サンタも泣くだろうと呟く。ブースは久しぶりに俺様バックル
を復活させた事を語る。しかし目覚めて気が付いたが、俺は
なんでこんなバックルをしていたのか?と問う。気に入っていた
からじゃないのかというブレナンは、私もそのバックルが好き
だとし、"ブーシー"だと語る。
大腿骨に骨嚢胞がある事を告げ、寄生虫の単包条虫が原因だ
と語る。アメリカでは珍しい疾患だとすると不法移民者だろう
という。骨盤が落ちているのを見つけるブレナンは、男性の
遺体である事を告げ、骨端軟骨がまだ完全に閉じていないので
10代の男性である事を告げる。骨は特殊であり、現場はこれ
以降クラーク博士に任せてラボに戻る事を告げる。

カムは義娘・ミシェルと会話していた。ミシェルは図書館に
行った後に彼氏のペリーと食事を取ることを告げる。週末に
パーティーに行きたいとカムに頼む。しかもオールライトで
行うパーティーだと聞くとカムはすぐには返事する事が出来な
かった。ミシェルはペリーのことをキライなのかと問うが
それを否定し、彼女を迎えに来たペリーに彼女を託す。
二人が車の中で濃厚なキスをしているのを見て、思わず木の
影から二人の姿を覗くカム。

アンジェラは頭蓋骨が見つかったという事を知って復元する
事を語る。頭頂部には死亡前後についた骨折が見られると
いう。殴られたのではないかというもの。アンジェラは被害
者が着ている服が手縫いである事を知ってやりきれない思い
だった。ブレナンは現在同位体分析中で、人種を特定している
という。虫歯だらけ。
そんな中カムは10代のセックスについてみんなにいつ頃から
セックスは許容されるものなのかと問う。クラークはその手の
話が苦手なので露骨に嫌な顔をするが、アンジェラはすぐに
ミシェルの事でしょという。そんなクラークに対してブレナン
は現場監督を貴方に任せると告げる。
同位体分析をしているブレナンは骨からは農薬や加工食品を
摂取した形跡がまるでない事を告げ、近代生活マーカーが
一つもない事をブースに語る。電気や化学製品を使った痕跡
がないということ。しかし出身はアメリカ中部大西洋岸地域に
住んでいたという事が同位体分析で判明した事を語る。
彼が育ったのは19世紀の初めのようだという。

「10代の性教育」の本を熱心に読むカムの元にブレナンが報告
に来る。二重X線吸収法で骨盤骨をスキャンした結果、被害者は
アーミッシュだろうと語る。アーミッシュってあの帽子と
馬車の人たちか?と聞き返す。ブレナンはカムが「ペニスの漫画」
を見ている事を知って、ペニスが喋っていて可愛いわねと語る。

被害者はリーバイ・ヨーダーだと判明する。
2ヶ月前に両親から捜索願いが出ているとのこと。
ヨーダーの両親の元に向かう最中ブースとブレナンは語り合う。
ラムシュプリング中に失踪した事を告げると、それはどういう
事なのかと問う。ラムシュプリングとはアーミッシュが外の世界
を体験する機会のことで、彼らは「動き回る」と語っていると
いう。ブースはアーミッシュの生活様式に対して逝かれている
ような事を口にすると、ブレナンはあなたの宗教とそれ程変わり
ないと語る。アーミッシュはその機会に外の世界を体験し、
アーミッシュとして生きていくのかどうかを決めるのだという。
85%が育ったコミュニティに戻るのだとし、ブースに対して、
貴方のようにカトリックとして育った人がどれだけ教えを守って
生きているのかと問う。するとブースは不機嫌そうな顔をして
これ以上ローマ法王の帽子を貶すのは辞めろよなと告げ、
イギリスの衛兵と似たようなものだと語る。

リーバイの両親であるダニエルとレベッカに逢うと、彼が遺体
として発見された事を話す。ヨセフ・ビーチーとワシントンに
行った事を告げ、毎週欠かさず電話してきたのだという。しかし
二ヶ月前から連絡が無くなり、ヨセフに聞くとだいぶ前から
彼とは暮らしていないといっていたのだという。
ブースとブレナンは彼の部屋を見せて欲しいと頼む。
--------------------------------------------------------

線路上で列車に巻き込まれて亡くなったであろう遺体を発見
する。同位体検査からの流れで遺体は文明社会から拒絶した
もの同士が暮らしているアーミッシュの若者の一人・リーバイ
で有る事を知る。果たして彼は何故殺されなければならなかっ
たのか。

アーミッシュの若者の生き様と死というものを通して、改めて
ティーンエイジャーについて取り上げられたエピソードだった。
ティーンエイジャーと性の実態、そして性教育に関して悩む
カムと義娘であるミシェルの関係など興味深く取り上げられた
ものだった。
今回登場したミシェルは初めての出演。演じているTiffany Hines
に関しては何度か言及したのでここでは取り上げないけど、
(ホームページ内に検索が設置してありますので)、
最近では「NIKITA」でのアレックスのライバル役の印象が
強いかな。

形は違えど、アーミッシュの若者のラムシュプリングと言う名の
パーティーともバチュラーパーティーとも言えない体験と、
ミシェルらが行おうとしているオールナイトのパーティーが対比
するものとして描かれた格好だった。

それぞれに初体験の年齢を語る姿が有り、ブースは16歳で
ブレナンは22歳だと語っていた。ブレナンはブースがミシェル
の性体験に反対している姿を見て二重基準だとしていたけど、
確かに身勝手だけど、身内の女性には守って欲しいと考えてしまう
ところは男心なんだろうね。ブレナンは17歳半までは待つべき
みたいな事を語っていたけど、一体何の事なんだって感じ。
アンジェラは自分たちのしていることを考えれば避妊の知識を
教えるくらいしかない事を語っていた。カムに対しては、
自分の16歳時代を思い出して見てと言われた際に相当パニクっ
ていた所を見ると、結構なイケイケな女性だったのかなとも
思う。
ミシェルの彼、ペリーに対して、ブースが圧力をかけるところが
笑えた。FBI捜査官というだけでなく俺はスナイパーだとして圧力
をかけていたけど、そんな事よりも"ブーシー"を見せつけてやるのが
一番だと思う。

さて今回の事件はアーミッシュが絡んだものだった。
アーミッシュというと、真っ先に思い出すのは、ハリソン・
フォードの映画「刑事ジョン・ブック 目撃者」だ。
よそ者を嫌うということで、相当彼らとの交流には苦労する
一面が遭ったし、「グレイズ・アナトミー」のs3 #13では
二人の女性の親友がアーミッシュの村から飛び出して来た
ものの戻れず切ない死を体験していくものが有った。
(「刑事ジョンブック」に関して昔書いた感想が有ったのでアップして起きました。)

ドラマや映画では時々この手のコミュニティの問題が取り上げ
られるけど、それはそれで素敵な思想ではあると思う。
こんな原始的な生活をしている人が正直人殺しをするだろうか
という事を考えつつも、調査の流れからすると、動機を
持つものたちはみんなアーミッシュの人たちに集中している
という所が有って、なんとも憎いシナリオだったけど、最後
は単純に欲による強盗殺人による犯行だったということで、
どんな生活をしていても犯罪には巻き込まれてしまうものだと
考えると切ないものがあった。

今回の研究員はクラークだった。
彼は性的な会話を好まないし、仕事以外の話を嫌うところが
有るので相当嫌がっていたけど、外回りを任されて更に
凄い状態だった。ブレナンに愚痴る際に、変な訛りことばで
語っていたけど、原語版だとどうなっていたのかな。
「現場に戻る前に水でも何で良いですかね」って言葉を変な表現
で語っていた。

被害者の室内を調べてベッドの下から石を見つける。
その石が被害者の足跡をたどるのに重要な役割を果たしていた
けど、ホッジンズとスイーツの視点の違いが面白く現れたもの
だった。スイーツが88個の石(白52・黒36)だと知ってピアノを
意味しているとするところが有る意味凄かったけど、石ではなく
木で作ることは出来ないのか?スイーツ先生、エアピアノで
「タイタニック」のテーマ曲を弾いてホッジンズ相手に勝利の
雄叫びって感じ。

音楽講師の先生の元に送られてきたDVDから住んでいた場所を特定。
場所を特定するというとすぐに三角法で割り出してしまうのが
近年のアメリカ刑事ドラマの悪いところにも思えるけど、
アメリカの場合、建物の建築様式から場所を特定するってことは
よく有るね。人種を調べる際に同位体検査を使うというのもアメリカ
ドラマではならではの感じがする。

被害者の父への容疑、被害者の恋人だったサラの兄の容疑、
そして音楽院入学を巡るライバル争いから派生した殺人など
可能性が一巡して出た答えは、動機は単純なものだった。

■使用された曲

・Great Lake SwimmersのRiver's Egde
・Nocturne In B Flat Minor, Op. 9, No. 1"

■検索用キーワード

・