BONES - 骨は語る -
シーズン5




 

Oct. 8, 2009
第4話 隣人の秘密 The Beautiful Day In The Neighborhood

脚本/Janet Lin
監督/Gordon Lonsdale
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郊外の街・ルアクでは、住民たちが恒例となっているバーベキ
ューパーティーを行う。バーベキューには街の人たちが共同で
使用しているバーベキューのカマドでブタを丸焼きにする。
焼けるまで歓談していると、突然カマドからは発砲音の様な
音が聞こえるのを知ってカマドを確かめにいく。ブタはまだ
生焼きだったが、カマドの炭のところに人骨だと思われる骨が
見つかる。

ブレナンとカムは通報を受けて現地へと向かおうとすると
施設の入り口にはブースと共にパーカーの姿が有った。ブレナン
はパーカーに対して、バーベキューになった人間がいるので
現場にいくけど一緒に行くかと問う。ブースは息子をそんな
所には連れて行かない事を告げる。レベッカが彼氏とリゾート
に行くというのでパーカーを預かった事を告げ、息子とは
脇の下に毛が生えるまではパパのグロイ仕事の話はしない
約束したのだと語る。アンジェラがやってくると、ブースは
彼女にパーカーを託す。アンジェラはパーカーに対して決して
消えないフェイスペインティングをしてあげるとして一緒に
遊ぶ。

郊外に過ごす日とはステータスに対する文化的顕示欲を持って
いる人だという。その分、住民同士競争意識が高く攻撃や
暴力に発展する事があるのだというブレナン。しかしブース
は郊外の家は良い事を告げ、広い庭、歩道、綺麗な道、
空気は綺麗だし、カマドだってあるという。子育てには理想
的だと語る。

遺体をみると眼窩上縁に溶けて張り付いているサングラスが
ある事が分かる。
ジェームズレイトのゲイカップルによると自分たちは半年前
に引っ越してきていて、カマドは鍵付きのもので管理している
事を語る。鍵を持っているのは私たち以外に自警団の隊長だ
という。カマドは今朝二人と庭師のトレイで用意したものだ
という。トレイは街の管理組合で雇った庭師だという。

ブレナンは骨を見て眉弓が突出しているので男性だろうと告げ、
下あごの歯から見て30歳から35歳だという。後でホッジンズに
カマドを調べてもらうという

カマドについて街の人たちに尋ねると、バーベキュー自体は年中
行事でカマドを掘ったのは4年前の7月だという。メアリーケイ
によるとアジサイに水をあげていた頃なのでハッキリ覚えている
事を告げみんなで掘って煉瓦作りのカマドを作ったという。
ブースたちは何故ブタが焼き上がる前に蓋を開けたのかと問うと
大きな音がしたのだという。遺体にあるパイロットサングラス
を見ると住民たちはカート・ベセットがしていたものだと語る。
そこに妻・ケリーと一緒に住んでいる人だと語る。

ケリーから話を聞くスイーツ。
歯形から夫のカートの遺体で間違いない事を語る。
ケリーは近所の人とはうまくいっていなかった事を告げ、夫は
地球の環境を考えてソーラーパネルと風車を設置したのだが
街の人たちは景観を損ねるとして反対していたのだという。
しかし夫も街の人たちに挑発し返して、風車におしっこをして
いくゲイカップルの犬に下剤を飲ませていたのだという。

一方ホッジンズはれき質の砕屑岩の欠片がカマドから見つかって
いる事を報告する。
バジリとカムはラボでホッジンズから状況を聞かされると、
小石が熱ではじけたのではないかという。バジリはもしかすると
その石は庭に装飾として敷く石ではないかと告げる。
バジリとカムは骨を調べる中で、カムはブタの骨を探させている
事に気が付き、バジリは信仰的にブタの遺体を調べるのは不味い
のではないかとして気を利かせようとする。バジリは必要に
迫られた場合には罪には問われない事を説明するが、カムが
信仰に対して必要以上に敬意を払おうとするのを見て、バジリ
「変な気を回さず仕事をさせろっての!!」と思わず話して
しまう。カムはバジリは普段なまりが激しいのにもかかわらず
その時だけは一切なまりがない事に違和感を覚える。
バジリはそれを気が付くと、ムスリムの祈りの時間だとして部屋
から出て行ってしまう。
一方ホッジンズは現場近くで遺体と同じ石が風車の周りの敷石
としてされているのを見つける。そしてそこを少し掘ると
激しい量の血が石に付着しているのを知る。
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子育て、家族が過ごすには理想的な閑静な郊外の住宅地で殺人
事件が起きる。殺害された被害者の男性は、自然に優しい
ソーラーパネルや風車を使って発電していたり、街への電話線を
牛耳っていたり、それらが発端で近隣住民とは関係が上手く
いっていなかった事を知る。果たして殺害したのは誰なのか。

デスパレートな妻たちみたいなご近所トラブルを発端にした
殺人事件。郊外の住民ほどに文化的顕示欲が強いので、住民同士
のライバル意識が強く働くとするブレナンの人類学とスイーツ
先生の心理学的アプローチの違いが面白く描かれた感じの流れ
だった。
エリオットによると寧ろ自由などなく、アンニュイな街であり
袋小路にいるようなものだと語っている辺り、どの世界でも
住民同士のトラブル・身勝手な共同体としてのルールに息苦しく
なるというのは有るのね。

バジリが突然標準語に戻ってしまったというのがちょっと違和感
が有るな。gleeのシーズン3でアイルランドから交換留学生
としてやってきたローリー・フラナガンみたいな感じで訛りが良い
味を出していたのに、突然カミールが宗教に対して理解ある
素振りを見せたことにイラっと来て標準語を語ってしまった事から
から偽りが発覚してしまった。
ブレナンは最初からイラン出身という割りにヨルダン訛りで
話していたので気が付いていたが、そんなことは関係ないとばかり
の対応を見せていたし、ブースは絨毯商人みたいなヤツだと
して何故偽っているのか分からずにいた。
アンジェラとホッジンズはバジリにキチっとした説明を求めると
ばかりに相当違和感が有って納得出来ないという顔を見せていた
ところが印象的だった。スイーツはバジリが何故偽りの訛りを
話しているのか納得していた。
「glee」で言うところの、ティナが吃音があるように見せている
ような心理が有るのね。
見た目通りイスラム教徒としての生活を送っていた方が、色々と
説明することも省略出来る。科学と信仰は相反するものでは
ないのか?というホッジンズに対してアラーと科学は矛盾しない
として、説明する姿が有った。
アンジェラはアメリカ人としての意識があるかどうかを試す
為なのか、セルティックスとレイカーズの歴代名選手が対決した
らどちらが勝つかと問う姿が有り、ホッジンズは意地悪にも、
クリスチャンとムスリムの歴代云々の対決を引き合いに出して
いた。
かつてアメリカ人が黒人と白人との間でタブーとされていた事
に対して、現代のアメリカの対立の構図が、資本主義対イスラム
教徒の対決になっているところが有るんだなって感じだった。
カミールに対してバジリもまた奴隷が云々とブラックジョークを
語っていた。

宗教色が強い流れといえば、カトリック教徒のブースが過去
カトリックスクールで男子学生のミルクには、性欲を押さえる
作用があるとされる硝酸カリウムが入れられるとしている事が
有った。性欲を押さえる為に牛肉などのタンパク質が攻撃的
な人格を生むような事は言われるけど、硝酸カリウムを飲ませて
いるというのはちょっと恐い。水道水にフッ素を入れるのとは
違うものが有るぞ。

事件自体は動機が金によるものなのか性に対するものかで
色々と容疑者像が浮かび上がってきた。
カートとボブがアドルトグッズを販売していたとする流れで
グッズ回収してラボに持ち込まれた際には、ラボネタとしては
十分に堪能出来るところが有ったのに、バジリくんが
早く結果を出してしまったので没収ート。

結果として被害者を襲った3種の傷がノコギリ状の裂傷、ゴルフ
クラブのようなもので殴打された傷、そして刺し傷は何かという
ことになる。44口径の銃が原因かと思われたが、ブタを殺処分
した際に、使われたものが体内に残っていて丸焼きにした際に
爆発したものだと判明。刺し傷はボブがみんなに配っていた
家の立て札だったけど、刺したのはメアリーアンだったようだ。
しかし普段ならばそれで亡くなる様なことは無かったけど、
妻が性欲抑制のために使った硝酸カリウムが結果として、血液
の出血量を増やして内出血を起こしてしまったようだ。
しかし気になるのは、あのカマドの中に遺体が入りますかね?
殺害動機は風車の音でした。

そしてパーカーの性教育も忘れてはならないものが有った。
スイーツに相談すると心理的には性は5段階有り、
口唇期、肛門期、男根期、潜伏期、性器期であり、パーカーは
性器期にあるのだという。ブースの中に性生活の手本を見ている
のだとして、女性と一緒に寛ぐ姿を見せるべき事を提案される。
ブースとブレナンを接近させる為の流れにしか見えない部分も
有るけど、ブレナンがソクラテス式問題解決法よとばかりに
解決していくところが面白かった。
パーカーがラボ中の女性にパパと恋人になって!!としたお願いを
していったけど、無邪気で無垢な存在とはいえ爆弾投げまくっていたな。
カミールに恋人は居ないの?とか、アンジェラにもパパと関係を・・・とか。
ブレナンは、ブースとは相棒なので恋人になれないと話した際には
ちょっと切なかったけどね。

パーカーに施していたアンジェラのペインティングが微妙に
最後まで残っているところもまた笑いどころだったね。

■使用された曲



■検索用キーワード


テンペランス・ブレナン (Emily Deschanel) 骨
シーリー・ブース (David Boreanaz) FBI捜査官
アンジェラ・モンテネグロ (Michaela Conlin) 骨格から似顔絵
ジャック・ホッジンズ (T.J. Thyne) 知識が豊富、実家が金持ち
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) 博士、"カム"
キャロリン・ジュリアン (Patricia Belcher) 検事
ランス・スイーツ (John Francis Daley) 心理学博士
マーカス・ガイアー (David Greenman) FBI捜査官・鑑識

アラストー・ヴァジリ (Pej Vahdat)
ネイト・グルネンフェルダー (Leonardo Nam)
ジェームズ・ペリー (Reggie Austin)
ボブ・セイルズ (Billy Gardell)
メアリー・ケイ・セイルズ (Cheryl White)
ケリー・ビセット (Paula Newsome)
ポーラ・リンドバーグ (Josie Davis)
エリオット・リンドバーグ (Conor Dubin)
ペイジ・セイルズ (Amy Gumenick)
トレイ・ジョンソン (Rob Mayes)
パーカー・ブース (Ty Panitz)
アビー (Jenn Proske)


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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