BONES - 骨は語る -
シーズン6





November 18, 2010
第7話 チョコレート殺人事件 The Babe in the Bar

脚本/Karine Rosenthal
監督/Tim Southam
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ウォルパートチョコレートでは、ギネス記録の板チョコの発表
イベントを親子連れが集まる前で行う。
社長のジミーが自ら司会者として舞台に立ち、自慢の自社の
チョコレートを披露する。これが「月刊ショコラティエ」で
最高級のチョコレートだと絶賛された"デカうまチョコ"だと
いう。1948年の会社創設以来順調に業績をあげてきた会社だ
った。製造担当のチーフ・スコット・キンパーはケーキカット
ならぬチョコレートカットをして、集まった子供たちにチョコ
を配ろうとする。しかしチョコレートをノコギリで切っている
と突然引っかかりが有り、ジミーとスコットは強引に切れ込み
を入れるとなんとチョコの中から遺体が発見される。

すぐにカミールたちはやってくる。
既に遺体は腐敗しておりチョコレートとどうやって切り離すべき
か。ブレナンは顴骨から見て女性だと告げ、初期の脊椎性症
変化が見られる事から年齢は20代後半だろうという。
見ていたブースはウンパルンパではないかと突然踊り出す。

ジミーとスコットから事情を聞く。
型に流し入れた時には何も無かったという二人。テンパリング
をした後にセメントミキサーの中に入れたのだという。
チョコを入れたのが火曜日の朝10時、木曜日の午後3時半に固ま
ったのを確認したとスコット。ジミーも8時間毎にチョコの状態
を確認していた事を告げ、チョコは南京錠をつけたフェンスの
囲いのしてある場所に保存してあったという。子供がチョコ
レート欲しさに中に入り溺れ死んだということはないのかと
問うが、ブレナンは大人の女性の遺体だという。カミールは
遺体入りのチョコを見て当分は食べられそうにないと語る。

今日の助手はトリビア好きのビンセントだった。
教皇クレメンス14世はチョコで毒殺されたのだとし、ウルバヌス
6世ほど悪い人ではなかったと語る。クイズ番組の「ジェパディ」
でもこの問題が出て新記録を出したのだという。ブレナンは
私が居ない時に出演したのねと告げると、番組で優勝し100万ドル
近く賞金をもらって世界旅行したが、その結果リハビリ施設
に入り賞金は消えたという。しかし思い出は心に残っていると
告げタイでの生活は良かったと語る。
カミールは、チョコから粘膜ヒダ・胃の欠片をゲットしたと
語る。
ビンセントはチョコに埋まった遺体をMRIで見る限り、後頭骨
がへこんでいることを告げる。溺死の可能性があるとのこと。
自分からチョコに入り痙攣発作を起こした可能性も否定出来ない
と語る。

アンジェラがやってくるとラボが寒いことに気が付く。
ジョンズ・ホプキンス大から借りて来たMRI装置なのでチョコが
溶けて装置を汚さない為に冷やしているのだという。ジョンズ・
ホプキンス大と聞いたカミールは、娘・ミシェルの大学候補リス
トにそれを加えようと語る。海洋生物学か、美術史、ロシア文学
を専攻させるのだという。志望校対策を取らなければならない
と娘以上に大学選びに真剣になるカミール。
右橈骨に鋭器なキズがあると告げると、ブレナンは取りあえず
チョコと骨を洗浄してから詳しく調べようと語る。
ナイジェルはカミールに対してイギリスにも良い大学があること
を語る。オックスフォード、ケンブリッジ大以外にもあると
お勧めしようとするが、カミールは外国の大学の話なんて
娘の前でしたらあなたのトリビア、その口突っ込んで屍をロッカー
にぶち込むと語る。ジョージ・タウン大も良いと言おうとした
のだと呟く。

ミシェルがオフィスにやってくると、カミールは受験対策を
しようとして色々と資料を持ってくる。貴方のSATの結果や
課外授業からすればどの大学も狙えるという。しかしミシェル
は既に行きたいところは決まっている事を告げ、ピッツフィー
ルドのセントラルメーン州立大だと語る。メーン州なんて
どういう所か分からないとするが、ミシェルも確かに小さい
大学だが、デリックがアメフトの奨学金をもらっているのだと
告げそこに通うのだという。カミールは貴方の人生のかかって
いることだとするが、ミシェルは私の人生を応援してくれる
のでしょと語る。

ブースとブレナンはいつものダイナーで会話する。
人類学的にはチョコと暴力には接点があるという。例えば古代
アステカのカカオの木による儀式のことを詳細に語り始める。
ブースはそれで骨から分かったことはあるのかと問うと、
争ったことを示すものがあるが、骨を洗浄しないとまだ分からない
という。ブースはチョコなんて舐めれば良いとするが・・
そんな中アンジェラからの電話で顔の復元が終わったとして
メールで画像を送信してくる。その復元画を見たブースは
思わず"サウザー"だと語る。ブレナンはその言葉は、20世紀
初頭に使用された感嘆詞だとし、主に性的なことで使われると
いう。そういえば画像の人物の鼻はハンナに似ているとすると
現在彼女は大統領に同行取材し、週末まではドイツ・ミュンヘン
に行っているのだという。

ホッジンズはアンジェラの元へ。
アンジェラは3D画像を作成中だった。ホッジンズは順調に育って
いる赤ちゃんを孕んでいるアンジェラに対して"積み荷"と
勝する。コンテナ船並ってことなのかと告げるアンジェラに
対してホッジンズはそろそろみんなに発表しようと語る。
大々的に発表してみんなの驚く顔が見たいというホッジンズに
対してアンジェラは明日の夜、みんなをいつものバーに集めて
おくと告げる。

遺体の復元画をジミーたちに店に行くと、この会社の開発部の
ハリエット・ソロウェイだと語る。ボルティモアのシンポジウム
に出張中だと思っていたとし、月曜日の朝に会議が有った際に
見かけたのが最後だという。バージニア姉・ジェネバ
住んでいるというが・・・
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巨大なチョコレートの中に入っていた女性の腐乱死体。
復元した顔から被害者はチョコレート会社で働いている
ハリエットだと分かるが、果たして殺害したのは誰なのか。

嘘つきは完全な泥棒だったということで、殺害されてしまった
今回の案件。しかしウソにも付いて良いウソがあるとばかりに
最後はアンジェラの妊娠に対する研究員たち・仲間達の
リアクション劇場と化した今回のエピソードだった。

今回の事件は男性に対するハニートラップから派生した勘違い
する愛情から指し示す事件の顛末だったことも有りブレナンが
最後にブースに対して「愛は愚かね」と語るシーンも有った。
過剰な愛情によって人を狂わすこと、そんな相手への過度に
固執する幾つかのパターンの例として、カミールの母と子の問題
と、被害者の姉妹の物語、ミシェルの大学の進路に於ける決断の
経緯、そして被害者が亡くなる経緯の中に含まれる錯覚の愛という
ものが引き合いに出された。

ブースは「愛は愚か」という発言に対して、ハンナとその渦中に
なる彼としては、ブレナンと語り会うつもりもなく、
どうせ脳内物質がどうとか言うんだろとして投げやりな態度で
接していた。
しかしそれでもブレナンの見せた愛情の形とは、家族である
アンジェラたちへのリアクションの中に込められていたのでは
なかろうかと。

今回の助手はビンセントだった。
シーズン6の1話の中でも助手たちの全員の行方が知らされた
際にクイズ番組で100万ドルを獲得していたとしていたけど、
全額使い切って戻って来たようだ。
これまでトリビア大好きだったビンセントにとっては雑学王
故にクイズ番組「ジェパディ」に於ける優勝にもある程度は納得が
出来るものが有るのかも。
ただカミールがチョコレートの中にある気泡に対する扱いを巡って
ビンセントが良い答えを見出したときに、抱きしめてあげたい
ようなことを言われた際に思わずリアクションに困り、得意の
トリビアも封印された。
今回はカミールとビンセントの掛け合いも多く、ミシェルの大学
の件でもビンセントが口を挟もうとした際に、
「外国の大学の話なんて娘の前でしたらあなたのトリビア、
その口突っ込んで屍をロッカーにぶち込む」と語っていたけど
微妙に意味が分からない(笑)
ビンセントのトリビアは留まることを知らず、ブレナンから
答えを求められた際にも、トリビアばかり話して、肝心の答えに
なっていないようなことを指摘されていた。
笑えたのは、被害者の骨の中に異物が混入している状況に
対して「ロック」という言葉を使った時だ。
ビンセントくんが突然ロックという言葉に反応した際に、トリビア
が言いたくて鉛筆でブレナンの肩をトントンと叩いて「ジミー
という名の有名人で、ロック界に於ける史上最高のギターリスト
と言えば誰か」という問題がクイズ番組で出題された時のこと
を語っていた。
イギリスのクエーカー教徒は貧困層の暴力を減らす為に酒を
辞めさせてチョコレートを飲ませることで収まると信じられて
いたという。ミルトン・ハーシーはチョコレートを一般に
広めた人物だが、クエーカーだったというトリビアも披露された。

スイーツ博士はカミールに対する娘への接し方について相談を
受けて居た。最初はカミールも子供から子供のアドバイスを受ける
なんていやと否定していたけどね。結局は信じて見守ることだ
とするアドバイスを受けていた。
また博士は犯人像をプロファイルした際に「仕事関係で平然とウソ
をつける人は他人との関係に於いても嘘をつける」と語っていた。
職場ではなかなかウソのつけない人たちの集まりなので、
円滑に行っているのかな。まぁカミールは、娘の論文を自分で書いて
提出しようとしていましたけどね。
ヌタウナギをマスコットにしているというセントラルメーン州立大
についても暖かく見守ってあげて欲しいね。

「サウザー」の言葉も今回は引き合いに出され、ブースが自然と
瞬間的に発してしまった言葉の真意は、ブレナンが言う意味
と同等のものが有ったのかはよく分からないけど、最後は
ご機嫌に髭男爵の「ルネッサ〜ンス」ばりに乾杯の様なノリで
語っていたな。

事件の顛末は何だったっけと毎回に思うドラマだけど、
結末から言うと、死者の最後の言葉とも言うべき2つの気泡が
語った中に容疑者の血が残っていたという都合の良さで締めくくった
ものだった。

途中でガスクロマトグラフ質量分析にかけてワインを飲んで
いたことを示したり、キズの中に付着していた物質の一つは
ヘルペルティステオブロマエというカスミカメムシ科の虫が
付着していたこと。インドネシアに生息している虫で、カカオの
木に寄生していることから、インドネシアに研修にいく
アンブロシアチョコレートとの関連が疑われていた。


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テンペランス・ブレナン (Emily Deschanel) 骨
シーリー・ブース (David Boreanaz) FBI捜査官
アンジェラ・モンテネグロ (Michaela Conlin) 骨格から似顔絵
ジャック・ホッジンズ (T.J. Thyne) 知識が豊富、実家が金持ち
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) 博士、"カム"
キャロリン・ジュリアン (Patricia Belcher) 検事
ランス・スイーツ (John Francis Daley) 心理学博士
マーカス・ガイアー (David Greenman) FBI捜査官・鑑識

ジミー・ウォルバート3世 (Wayne Knight) チョコレート会社社長
ビンセント・ナイジェル・マリー (Ryan Cartwright) 助手
ミシェル・ウェルトン (Tiffany Hines) カミールの娘
スコット・ケンパー (Fred Koehler) 製造担当チーフエンジニア
ジェネバ・ソロウェイ (Jackie Geary) ハリエットの姉
ハリエット・ソロウェイ (Rachel Veltri) 被害者、妹、人心掌握に長ける
ローレンス・ベロモ (Cedric Yarbrough) ペロモ発砲ワイン社社長
ゲイル・スレビン (Kristen O'Meara) アンブロジアチョコの社長



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